最近読了した書籍の感想と紹介、および拒否犬の行使!
(こちらはエブリスタのエッセイと重複投稿内容になります)
抜けている割に根がマジメなたちです💦 最近完成した自作の小説の中に尼僧を登場させるおりに
「あ、仏教についてよくわかってないや……」
愕然としました。
僧侶や尼僧を描くのに、仏教をきちんと理解できる方がいいのではないか? と悩みました💦
実家も嫁ぎ先も「真言宗」のため、一応は短い「おんあぼきゃ べいろしゃのお まかぼだら まにはんどま じんばらはらはりたや うん」という「光明真言」(だったっけ?)を覚えてはいるものの、
「これってどういう意味? 仏様の名前を羅列しているらしいけど……」
などと信仰心にとぼしい人間です。それでいて、
「般若心経くらいは覚えたり、解説を理解できたりする方がいいかも……」
などと中途半端な探求心は持ち合わせております。
過去には司馬遼太郎先生の「空海の風景」を拝読。
永井路子先生の「雲と風と 伝教大師最澄の生涯」は膨大な資料と桓武帝の御代の歴史にからめた大作。
どちらの名著も、日本の宗教思想の歴史の一幕に触れることができます。
かといって、浅学なわたしが目を通したところで「仏教とはなんぞや?」という疑問が解消されるわけがありません。
般若心経の解説本もいくつか読んではみたのですが……
「なんで納得できない意味不明なお経とか真言とか、無条件にありがたがらなきゃいけないの?」
この疑問を感じた段階で、壁にぶつかったわけです……💦
そこで出会ったのが「般若心経は間違い? スマナサーラ長老クラシックス」です。
論理的にねじれがある般若心経より、日本以外のアジア諸国で浸透している「慈経」の方がブッダの教えを素直に伝えていると説いておられました。
他にも「100分de名著 法華経 誰でもブッダになれる」ではインドに発生した仏教の流れがまとめられて、宗教史でもあり思想史、あるいはファンタジーとして興味深かったです。
こういった、少々重苦しいマジメな本に立て続けに触れていたため、息抜きに新しい出会いを求めたわけです。ジャンルは青春ファンタジー・ラブストーリー。
「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」(高山環 著)
小さな侍姿の「死神ミナモト」に余命二年を知らされた少年と余命が一年しかない少女。
少年は中学生時代に文学賞をとるほどの早熟な天才タイプ。ところがそのために少年グループに目をつけられ、心身ともに大きな傷を負って小説が書けません。
心の傷については芥川龍之介の「歯車」がほのめかされています。
一方の少女は裕福な家庭に育ちながらも、両親のよそよそしさに苛立っています。
余命宣告を受けた者同士の絆から、少女は「空き巣に盗まれた大切にしていたあるモノを一緒に取り戻して」と少年に持ち掛けて……。
命についての重いテーマを秘めつつ、文体はポップで登場人物たちのやり取りは軽妙です。
尊敬する小説家との出会いと別れ。タイムリミットでお互いの想いが高まっていく場面と平行し、空き巣から大きな誘拐事件へ。……そして、彼女が文字通り「命をかけて」決断した果てには……。
Amazonアンリミテッドでの拝読ですが、文庫化もされていらっしゃいます。
ちなみに著者の高山環さんのnoteのページはこちらです
……ここまでは書籍についての紹介でした。
最近の拒否犬がこちらです↓
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