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『銀魂』で、銀時と新八と神楽の出会いがなければどうなるかの考察


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注意

 『銀魂』の原作、テレビアニメ版、実写映画版の重要な展開を、かなりあとまで明かします。ご注意ください。

はじめに

 以前『ドラゴンボール』について、主人公の孫悟空がいなければどうなるか、などの考察の余地が、些細な変化が大きな影響になる、プラスとマイナスが入れ替わることがあるなどについて、カオス理論のロジスティック写像などを連想すると書きました。

2024年3月21日閲覧

 そのとき、『ドラゴンボール』と比べて「コミカルな予定調和がある」と比較した『銀魂』で、序盤の主人公達の出会いがなければどうなっていたかを考察します。

 『ドラゴンボール』と比べて一話完結の要素が多く、長編同士の繋がりも少ない『銀魂』は、分岐点が非常に多く、予想が難しく、これまで手を出しにくかったのですが、突然思考が繋がったので、まとめさせていただきます。

 誰が銀時、新八、神楽をきっかけに物語にかかわるかの問題なので、登場人物が解決出来るか、生き残れるかはあまり深く考えません。
 ただし、終盤の将軍暗殺篇以降はシリアスかつ複雑なので、省きます。
 アニメ版もテレビ版までで、『THE FINAL』には言及しません。

序盤の変動の仮定

 まず、序盤は、銀時と新八と長谷川と神楽の出会いの順番がアニメで異なるので、原作に絞ります。
 『銀魂』序盤の銀時と新八の出会いがなければ、新八はバイトを解雇されず、いびられ続けたかもしれません。
 また、借金に行き詰まる妙がどうなるか難しいのですが、いずれのちに出会う近藤はともかく、既に会っていた九兵衛が助けに来るかもしれません。

銀時と新八と長谷川と神楽

 長谷川はあくまで政府の人間として銀時に依頼に来て、それはハタ皇子のペット処分の口実のために犠牲にするためでしたが、新八を犠牲にするかの想定は特になかったと思われるので、新八がいなければ銀時だけを捨て石にするかもしれません。
 あくまで長谷川は、部下のために国を軽んじる銀時の姿勢に心が動いて解雇されたのであり、銀時が自分の保身のためだけに長谷川の邪魔をすると、長谷川はどうなるか分かりません。
 つまり、長谷川が銀時に何度も仕事などの妨害をされつつも全否定はしないのは、新八を守ろうとした偶然によるとも言えます。
 神楽は偶然銀時と出会わなければ、班池組に雇われたり狙われたりして、いずれ彼らを父親の星海坊主が、本当に命を狙い、「洒落にならない」かもしれません。

銀時関連の人物の変動

 キャサリンは銀時の大家のお登勢のもとで雇われ、仮に盗みに入っても、おそらく銀時は単独で捕らえたでしょう。
 桂は銀時を引き入れるために「攘夷」に巻き込み、真選組と出会うきっかけを作ったので、新八と神楽がいなくても、爆弾の爆発が防がれるだけで、大きな展開は変わらないでしょう。
 そのあと銀時が取り調べのときに、お通の父親に連れ回されるかは、神楽がいなくても変わらないかもしれませんが、ここで新八に偶然出会っても無視するかもしれず、新八、お通、銀時の縁は少なくなりそうです。

近藤と妙から始まる真選組と新八の縁

 近藤が妙へのストーカーを始めるのは変わらないでしょうが、それをきっかけに新八は真選組とかかわるかもしれないものの、銀時とはこの時点では結び付かないでしょう。
 定春は、神楽が万事屋に入る偶然がなければ、物語には大きくかかわらなくなりそうです。
 ハタ皇子が定春をどうするか気になりますが、ハタも「じい」も定春も幸福にはならないでしょう。
 銀時への依頼で、公子を通じて春雨にかかわるとして、仮に新八と神楽がおらず拉致されなくても、麻薬を扱うのですから、桂と銀時は、いずれ春雨と対立したかもしれません。しかし、自分の身内だけを守るような発言をこのときしていた銀時が、どこまで本気で春雨と戦うか、依頼人のためだけに戦うか難しいところがあります。
 長谷川が仮に銀時の影響で解雇され、再登場したとしても、神楽に偶然会う可能性はあまり変わらず、「マダオ」と呼ばれるのは変わらないかもしれませんが、銀時と会うことで再解雇は考えられます。
 近藤と真選組が、銀時に花見で会うのは、その場所に銀時がいるのが妙の影響なので、なかったことになるかもしれません。
 妙と新八が近藤のストーカーの影響で、真選組に会うことはありそうですが。
 エリザベスが銀時に出会うのは、桂の影響なので、定春の散歩をしなくてもいずれ起きたでしょう。
 そよは神楽と出会うのが非常に確率の低い偶然ですが、それがなかったときの影響が現れるのはかなり先になりそうです。
 神楽がくじ引きを当てることがなくなれば、辰馬は銀時と再会しないでしょう。彼は負傷で剣を振るえず、銃しか持たないので、銀時や神楽達がいなければ、テロリストを死なせてしまい、「洒落にならない」かもしれません。
 源外は、お登勢の仲介なので銀時とは出会うでしょうが、神楽と新八にはまだ会わなさそうです。
 西郷は銀時と桂に偶然会う可能性はそれほど変わらず、元攘夷志士やかぶき町の人間としての影響は与えそうです。
 猿飛は銀時の万事屋に入り、銀時のストーカーにはなりそうです。
 全蔵も銀時に出会う偶然があれば、攘夷志士の爆弾を偶然防ぐなども出来そうです。

星海坊主篇の神楽と真選組

 星海坊主が仮に神楽を連れ戻すとしても、銀時を警戒したように、班池組への激しい怒りがありそうです。しかし、銀時や新八や定春と合流しなければ、ハタ皇子や真選組と険悪になったかもしれません。
 とはいえ、真選組と神楽がここで接触する可能性はあります。
 なお、それより前ですが、松平の初登場は主に真選組だけとかかわるので、銀時や新八の出会いにはかかわらないかもしれません。
 全蔵と銀時による、「シノビ5」と「ゴニンジャー」の戦いは、銀時関係で桂と猿飛がいても、神楽と新八がいなくなり、不利になります。
 定春は万事屋によりいちご牛乳を摂取しなければ暴走せず、それは皮肉にも、周りの市民の批判通りかもしれません。
 しかし、ここで定春や元の飼い主達と銀時がかかわらなければ、終盤のアルタナ制御が危なくなるかもしれません。市民はそれを含めて定春や銀時達に終盤で感謝するのか分かりませんが。

紅桜篇から、他の人物が必要になる

 岡田の初登場したときは、銀時への隠し子騒動がきっかけなので、新八、神楽、長谷川がいなくてもあまり変わらないでしょう。
 紅桜篇は、桂をきっかけにエリザベスが銀時に依頼するとして、岡田がきっかけの村田からの依頼もあるでしょうが、新八と神楽の不在で不利になります。桂が量産された紅桜の破壊は出来ても、岡田を止めにくいでしょう。
 そこで実写映画版のように、真選組が加わり、かろうじて高杉や岡田を止められるかもしれません。
 ホストの狂四郎の展開は、銀時の万事屋への依頼なので、あまり変わらなさそうです。

銀時と新八に関連する人物の分離

 この辺りから、新八を軸とした真選組や九兵衛の状況と、銀時を軸とした桂や猿飛の状況の分離が際立ちます。
 九兵衛は新八の姉の妙にかかわり、その戦いに新八と真選組は加わるでしょうが、銀時と神楽の2人が足りません。仮に柳生側の弱い2人が代わりに省かれても新八達が不利であり、柳生側はそのままで、真選組から山崎や斎藤終が加えられても、やはり不利かもしれません。
 猩猩星の近藤の結婚の阻止は、銀時と神楽がいなくても、新八と妙がいれば同じように阻止されそうです。
 徳川茂茂は、初登場したときに、真選組と妙と新八と九兵衛が出会うことになりそうですが、銀時と神楽と猿飛とは会わないでしょう。
 ミツバの展開では、真選組の戦いで銀時と神楽が不在になりそうです。
 近藤が妙へのストーカーで新八と真選組を繋げることはあるかもしれないので、猿飛が茂茂と銀時を繋げる可能性は否定し切れませんが。

新八が真選組に入隊する?

 この辺りから真選組に新八がかかわる必要が増えて、2年後ショック篇のように、新八が真選組に入隊する必要がありそうです。仮に新八の戦闘能力が不足しても、新八の関係者などから、江戸全体のためにその入隊が必要だと判断される可能性があります。
 また、銀時と新八が、桂の関連で銀時が真選組に追いかけられ、妙の関連で新八が近藤を迷惑がり、「真選組の被害者」として繋がる可能性はあります。
 たまは万事屋に来るので、銀時だけで不利になります。源外とはかかわりそうです。

伊東の件に見廻組がかかわるか

 伊東の展開では、真選組の状況について銀時が助けるのは難しく、かなりの危機だと言えます。
 ここで、のちに登場する見廻組が重要になります。見廻組の佐々木異三郎の真の目的は、伊東にかかわる高杉なども利用して国家を壊滅させることなので、準備が整わないこの時点で、真選組の壊滅は早いと判断して、一国傾城篇の銀時にしたように土方達を助けるかもしれません。それは真選組にとっては恥になるかもしれず、本来の展開で銀時達が助けたと言えます。
 月詠は、銀時に晴太がスリをしたことがきっかけなので、かかわる可能性はあります。
 ただ、神威には、神楽や星海坊主が来ないので不利になりやすく、鳳仙にも勝てるか難しいでしょう。
 地雷亜は銀時がどこまで戦えるか、それほど変わらないかもしれません。
 銀時と桂が猫になるときには、近藤がゴリラになっても、真選組とはすでに知り合いなので、新八や神楽とかかわらずとも解決しそうです。
 クリステルの展開は、銀時だけでは不利かもしれません。

次郎長の「偽悪」が本当に悪手になる危険性

 次郎長は、銀時と戦うことになるでしょうが、神楽と新八抜きでは西郷と平子に勝てず、キャサリンがいれば華佗の勢力から西郷の息子は救えても、不利になります。ここで銀時を追放する、あるいは華佗の勢力に負けた場合、いずれ終盤でかぶき町が不利になります。
 というのも、銀時を通じて新八と神楽と定春がかぶき町にいなければ、銀時関連の猿飛と月詠と村田鉄子はともかく、新八を通じて妙、真選組、九兵衛が合流しにくく、神楽と定春もいないので不利でしょう。結局のところ、かぶき町や江戸を天人あまんとから守りたいという次郎長の真の目的が善意だとしても、そのために邪魔な勢力を潰したり追い払ったりする強引な戦法は、「表面的には悪」、「偽悪」どころか、本当にかぶき町を戦力不足で危機にする悪手になってしまう可能性があったと言えます。
 高杉と神威がここで合流するのは変わらないでしょうが、将軍暗殺篇で銀時と高杉、神楽と神威が戦う展開にはなりにくいでしょう。

神楽と新八の不在の影響

 蓮蓬篇は、桂を通じて銀時と辰馬がかかわるものの、神楽と新八がいないので、ロボットの合体が出来ず不利になります。
 バラガキ篇は、真選組に偶然出会う銀時がかかわれば、神楽と新八が不在でもどうにか解決出来そうですが、伊東のときに見廻組が真選組を助けるという先ほどの仮定がどう結び付くか分かりません。銀時が白夜叉だと、真選組が知ることにはなりそうですが。
 金時との戦いでは味方が敵になりますが、味方の人数ではたいして変わらないかもしれないものの、新八、神楽、妙なしで解決出来るか気になります。

神楽の不在の影響が大きく現れる

 一国傾城篇では、銀時に依頼は入るでしょうが、神楽を通じてそよに会えないので、定々と銀時が接触せず、朧などとの重要な展開も起きないかもしれません。ここで珍しく、神楽を軸とした出会いが銀時にもかかわります。

虚とビーム砲

 尾美一は新八の展開で重要であり、近藤と九兵衛はかかわりそうですが、銀時がいないので、新八も弱くなり、大爆発を防げないかもしれません。
 ただ、ここで虚が動く可能性があります。
 というのも、アルタナという惑星のエネルギーにより、惑星を破壊する兵器が作られたらしく、明言されないものの、尾美のビーム砲もその一種だとみられます。これを禁じる提案をした地球が狙われたのも、アルタナについて知っている虚や天導衆がかかわっていないとも言い切れません。すると、虚の目的は自分ごと地球を滅ぼすつもりなものの、ここで尾美がビーム砲を使えば自分の望む形の破滅にならないと、かえって止めるかもしれません。
 すると、真選組と新八と妙に、虚が接触する可能性はあります。

終盤に向けての出会い

 死神篇では、銀時と真選組のかかわりは維持されそうであり、喜々も同じく登場しそうです。
 入れ替わり篇は、銀時と土方の問題なので、銀時関連の桂や猿飛や長谷川、土方関連の真選組や新八は変わらず合流しそうです。
 神楽がいないことが、唯一の変化になりそうです。
 陸奥と銀時が、辰馬を狙う海賊と戦うときには、夜兎の存在を銀時は神威により知るかもしれないので、神楽を知らずとも展開はあまり変わらないでしょう。
 斎藤終は、柳生篇で呼び出されるかもしれないものの、桂と銀時とは変わらず会うことになりそうです。

まとめ

 今回は細かな考察に絞り、そこから何を見出せるかの意見は出さないことにします。ただ、これだけで何か見えて来る方はいるかもしれません。

参考にした物語

漫画

空知英秋,2004-2019(発行期間),『銀魂』,集英社(出版社)

テレビアニメ

藤田陽一ほか(監督),下山健人ほか(脚本),空知英秋(原作),2006-2018(放映期間),『銀魂』,テレビ東京系列(放映局)

実写映画

空知英秋(原作),福田雄一(監督・脚本),2017,『銀魂』,ワーナー・ブラザーズ

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