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天国に招かれる人間の条件

人間は
霊界に属する霊体と
自然界に属する肉体からできている

人間は動物と異なり
霊的なものを内面深くに持っており
霊の世界に通じている

人間の心の本性
そのうち最も内面的なもの
その人間を本当に
心の底から動かすものこそ
霊の領域で
これらはすべて霊の働きである

人間は世間にあるうちは
道徳、法律、礼儀
他人への配慮、習慣や打算など
外面的なものにしばられ
あるいは知識のような
表面的な記憶にわずらわされている

人間だったとき
自分の内面には無関心で
外面的、世俗的なことに
熱心だった霊もいる
彼はまだ
天界に行くには準備不足なのである

ここで言う外面とは
それだけではなく
食欲などの欲望
視覚、聴覚などの五感
物事を覚えているといった記憶も
外面に含まれる

このような欲望や感覚、記憶は
肉体を持った人間が
生存していくために
必要となる作用であるが
これだけなら
動物たちも持っている

霊界では、そのようものは
不要なばかりか
邪魔なものにすぎない

古代の多くの人たちは
皆、その姿も輝き
最上界の天国にいる者も少なくなかった

事態は時を経るにつれて
次第に悪くなっている
時代がその質を
低下させているのかもしれない

外面への傾斜という時代の流れは
この世だけが
人間の生きる場であるならともかく
霊界という
より大きな世界に
私たちの生を考えるとき
きわめて由々しき問題である

人間だったとき
その内面を深く耕していた人間と
まだ外面的なものを
強く残している人間では
大きな差が出てくる

霊界のどこに生まれ変わるかは
他の誰かが決めるのではなく
本人が望み
波動の波長が合った所に行く

死後の世界は
自分の本性が露わになるところで
自らの本性が問われており
この世界をどう生きるかで
決まってくる
この世界が大事ということになる

霊界で霊たちが
天国の世界に入るのも
また逆に地獄界に入るのも
それは人間の生涯において
霊的な心が
霊界のどの世界に
対応すべきものになっているかによって
死後の霊自身が
自分の意志で
自分の世界を選択するのである

上の世界に住む霊の
霊的な心の窓は
それだけ開かれていなければならない

その窓の開き具合は
人間だった生涯において
どれだけ霊的な心を
開いたかという結果なのである

霊的に心の窓が開けた生涯とは
霊界の秩序を守り
それに従った生涯を送ることであり
霊界の秩序は
素直な心さえあれば
その存在を感じることができる

心を素直にして
自然界を見渡してみると
鳥や獣、虫などの動物界
樹木のような植物界
すべて生命あるものは
自然界の秩序によって生活している

この不思議な秩序に
素直に感嘆し
この秩序のもとに
素直な心で生活しようとする人間は
すでにその心の中に
霊界の秩序を感じ取っている

雄大な大自然
本当に美しい世界を見たとき
そこに愛を感じないではいられない
それを感じ取る能力のある人は
そういう風に生きるということである

この世界でそれを生きる人は
彼は死後、ただちに
霊界の秩序の真の意味を理解し
それに沿った生活を行なうことになる
それがその人の波長だから
ただそれだけである

一方で、いろいろな欲がある
それを追いかけている人
夢を追いかけている人は
それがその人の本性

生活ができたらそれでいい
神様はたくさんのものを与えて下さり
自分はこの生活に満足していて
自分は幸せだという人がいる

なかなか今の地球人が
天国に行けないのは
そういう願望成就を自己実現と
まやかしの幻想に
洗脳されているからである

内面を耕すために
必要となるのが
善行という行為である

善を知って
実践するということにほかならない

天国にいる霊は
その心が天国の本質と
同化している者だから
天国に行ける霊は
そういう心を持った霊だと言えば
それが答えとなる

天国
その天の本質を悟り
それに無垢な信頼を寄せている者
そして天国の霊は
ほかの霊に対し
自分を愛する以上の愛情を持っている

天国の本質を理解するだけでは
まだ知性のレベルである
次に意志が流れ入って
善行という行動になって
本物になる

行為(善行)が
大切ということ

エマニュエル・スウェデンボルグ(Emanuel・Swedenbolg:1688-1772)

スウェーデン人
自然科学、数学、物理学
哲学、心理学など
数々の学問分野で
業績を上げた
天才である

同時に
偉大な霊能力者として
世界中に知られる

1747年以降
一切の科学的研究を放棄し
後半生の約30年間
心霊的な生活と
霊界の研究に没頭した

生きながら
霊界に出入りする
霊的生涯を送り
彼が霊界で見聞
実体験してきたことを記した
膨大な著書は
現在も
ロンドン大英博物館に
保管されている

科学的な視点で
自分の体験について
客観的に検証した
彼の見識は

形而上学的
かつ曖昧な概念を
リアルなものとして
実感でき
死後の世界を
くっきりと浮かび上がらせる

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