mother131話

MOTHER-131話 野火放つ

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攻防の境目
 「良い顔」をして波風を立たぬよう、要望を飲み下し、忠告に相づち、批判に謝り続けるのは教育の賜物か。
 「わかりました」と繰り返していた人。「あのですねぇ!」と声を荒げている。その交流が平穏無事に終わるよう防御に防御を重ねていた果てに、攻撃へと境目を超えたのでしょう。
 喫茶店でこの漫画の構想を練っていた時、内気そうな少年とその母親らしき女性が来店しました。しばらくすると外国人男性がその席につき、英会話レッスンを始めました。繰り出される英会話に、少年は俯き、母親は都度「昨日やったでしょう」と注意されていました。やがて男性は席を立ち、レッスンは終ったようでした。「あんまりおもしろくなかった」と言った少年は、「楽しくないことがタメになるの!」と叱られていたのです。
 ご家庭の教育方針へ口出しはできないものの、ただ願わくば「怒れ」と思っていたのです。いっそサイレンが届けばと。(2018.09.25)

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