新宿区政と colabo の関係を探ってみた

1.はじめに

公金不正受給・不正会計疑惑が指弾され、窮地に追い込まれている WBPC 序列第4位の colabo。
今回はそんな colabo と、colabo のお膝元である新宿区との関係性を、新宿区議会の会議録を中心に探ってみました。
なお、引用が多くて長い記事になってしまったので、直近の動きだけを知りたい方は、「7.令和5年の新宿区議会」を参照してください。

2.新宿区議会の構成

2023年5月12日時点における新宿区議会の構成は以下の通りでした。定員38名。第一党は自民党と公明党の8人。共産党は7人もいるんですね。

・自由民主党新宿区議会議員団(8人)
・新宿区議会公明党(8人)
・日本共産党新宿区議会議員団(7人)
・新宿未来の会(6人)
・立憲民主党・無所属クラブ(4人)
・日本維新の会・新宿区議団(2人)
・参政党新宿まなびとまもりの会(1人)
・れいわ新選組 新宿(1人)
・現役世代に優しい新宿(1人)

各委員会のメンバーは、2023年5月18日時点では決まっていませんでした。

なお、こちらは区長の吉住健一さんのプロフィールページになります。

3.東京都新宿区議会 会議録

新宿区議会の会議録閲覧は、下記サイトのサービスを利用しました。

検索ワード「colabo」で検索したところ、46件ヒットしました。年ごとの内訳は以下の通りです。さすがお膝元だけあって、他の自治体と比べてヒット件数が多い。

令和2年(2020年)

令和3年(2021年)

令和4年(2022年)

令和5年(2023年)

それでは順番に見ていきたいと思います。

4.令和2年(2020年)新宿区議会

4-1. 議会運営委員会 06月09日-10号

ここでは、共産党の沢田あゆみ区議が以下の発言をしています。

◆沢田あゆみ委員 先ほど、理事会でもかなり議論をしていただいたと思うんですけれども、今回ここに付託されていない陳情があるわけです。
 区民の方からの陳情であったということで、基本的に新宿区議会は、区民の皆さんからの陳情については、付託をして議論をするというふうにしてきたと思うんですけれども、今回は議論の結果、付託をしないかのように聞いているんですけれども、もしそうであったとしても、やはりどういう議論の経過で、どういう理由でそうなったのかというところをちゃんと区民の皆さんに分かるようにしないと、説明責任が問われるというふうに思うんです。
 しかも、今回の陳情の関わるところの内容というのが、区が場所を貸してTsubomi CafeをやっているColaboというNPOの団体さんの活動に関係するような陳情だったので、ある意味社会問題になっているようなことなんです。
 だから、ある意味そういう意味では区民だけではなく、いろいろなところから注目されている問題なので、これをどう取り扱うかというのは、議会としてもきちんとしないといけないというふうに思っているんですけれども、その辺について、委員長にお聞きしたいと思います。

前後関係が不明で分かりにくいのですが、言及している陳情とやらは、おそらく以下のことかと思われます。

令和2年 第1回定例会において審議された、「2陳情第2号」「「新宿区売買春を全面的に禁止する条例(新宿区売買春全面禁止 条例)」を東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開 催前までに制定するよう求める陳情」。

なお、この陳情は不採択となりました。

https://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000281957.pdf

団体名が伏せられているのでどこからの陳情なのかは不明ですが、この会議録によって、共産党の区議は、「colabo」が「社会問題」に対して「活動している」という認識を持っていることを知ることができました。

4-2. 定例会(第3回) 09月16日-10号

発言の主は、前回と同じ、共産党の沢田あゆみ区議。

長い発言ですが、要旨は、「コロナ禍でDVや虐待が増えている。社会問題化している」「マスコミによれば(colaboが運営している)Tsubomi Cafe での相談が急増している」「DV被害者の相談に応じられるソーシャルワーカーが必要だ」「新宿区以外の相談者、未成年の相談者への対応を考えなくてはいけない」「既存のシェルターは不便という声を聞く」「colaboはホテルと協力して無料のシェルターを提供している」「colaboが提供するシェルターは既設のシェルターと違って柔軟性がある(スマホが使えないなどの不便さはない)」「新宿区はcolaboともっと連携したらどうか」と言ったものでした。

第2の質問は、コロナDV、コロナ虐待から女性と子どもを守ることについてです。
 コロナ禍でDVや虐待が増えていることが社会問題化しています。区役所本庁舎の玄関前で一般社団法人Colaboが東京都の支援事業として行っている「Tsubomi Cafe」には、家族等の暴力から逃れるなどして歌舞伎町に来た10代・20代の女性が訪れています。コロナ禍で家庭で過ごす時間が増えたことにより、「Tsubomi Cafe」での相談が急増しているとマスコミでも報道されました。コロナ禍が深刻になってきた3月以降、区の窓口にDVや虐待の相談は匿名も含め何件あったのか、DVと虐待それぞれ月別にお答えください。
 私のところにも、DVから逃れ子どもとともに家を出た女性からの相談がありました。区の電話相談に電話したけれども必要な情報が得られなかったとのことで、区の女性相談員につなぎ、警察に同行するなどの対応をしていただきました。その方は住まいを見つけ、新たな生活に踏み出すことができましたが、私はこの相談を通じて様々な課題を感じました。
 私がかねてから求めてきたのは、寄り添いながら共に解決に向かう伴走型の支援が必要だということです。DV被害者は、いつどのような形で窓口に来られるか、匿名で来られるかもわかりません。相手が何に困っているのかを引き出すような相談スキルが必要で、相談につながってからも様々な窓口に分散している手続などを全て網羅して確実にこなしていくことが必要です。
 例えば、年4回行われている都営住宅の公募なども、シェルターなどではその都度援助されているようですが、それ以外の方には支援がないという話を聞きます。私は「伴走型で支援するコミュニティソーシャルワーカーが必要」と言ってきましたが、コロナ禍の今こそ導入すべきではないでしょうか。
 現在も相談の急増で区職員の負担は大変です。女性相談員などの人員を増やし、研修も充実させ、区民に頼られる相談窓口へと一層強化すべきではないでしょうか。
 「Tsubomi Cafe」での相談活動を通じて女性相談員につなげられるケースは、必ずしも新宿区民とは限りません。しかも、19歳だと児童でも成人でもなく、そうしたケースにはどう対応されているでしょうか。
 シェルターを紹介されるケースがありますが、加害者から守るという施設の性格上、スマホ・携帯が使えないとか、仕事を辞めるか休まなければならない、子どもがいる場合、子どもが学校に通えないなど、外部と遮断されてしまうルールに二の足を踏むケースが少なからずあり、柔軟なシェルターが必要だと思います。一般社団法人Colaboは、ホテル事業者の協力で、ホテルに無料宿泊できるシェルターを用意して相談に当たっていますが、区としてもそうしたホテルを確保し、運用してはいかがでしょうか
 DVなどの被害者や特に10代、20代の女性が行政に支援を求めるにはハードルが高いため、Colaboのような支援団体と区との連携が重要です。Colaboの「Tsubomi Cafe」に区が場所を提供していることについては大変感謝されていますが、今後さらに連携を強めるためにも、区としてColaboをはじめ、区内で相談活動を行っている団体との連絡会を定期的に設け、区の相談の在り方や今後の施策に活かしてはいかがでしょうか。
 また、同じ地域で活動する団体同士、例えば歌舞伎町でパトロールを行っている商店街振興組合などとColaboとが協力し合えるように区がコーディネートしてはいかがでしょうか。
 以上、答弁願います。

colaboが提携したと言っているホテルは、おそらく東横インでしょう。ホテルを利用したcolabo の一時保護的なシェルターではスマホは自由に使えたかもしれませんが、ホテルではない colabo のシェルターに滞在した方が、「スマホや私物は取り上げられた」と発言していますね。


さて、かなりボリュームのある沢田区議の質問ですが、それに対する区側の答弁はこちら。

共産党が求める「DV被害者の相談に応じられるソーシャルワーカー」は導入せず、既存の要員で対応する、と言っています。

沢田あゆみ区議からはこれ以上の質問はなく、この場での議論は終了しています。長い割にはあっけなかったというのが正直な感想です。

◎子ども家庭部長(橋本隆) <前略>
次に、コロナDV、コロナ虐待から女性と子どもを守ることについてです。  
3月以降の匿名を含めた区の窓口での相談件数についてです。  
DV相談は配偶者暴力相談支援センターや生活福祉課等の窓口で受けており、3月107件、4月126件、5月84件、6月108件、7月77件、8月66件で、合計568件の相談がありました。  
また、児童虐待の相談や通告は、子ども総合センターと4所の子ども家庭支援センターで3月84件、4月82件、5月78件、6月109件、7月95件、8月87件で、合計535件となっています。  
次に、コミュニティソーシャルワーカーの導入と女性相談員の増員や研修の充実による相談窓口の強化についてです。  
区では、配偶者暴力相談支援センター、子ども総合センター及び子ども家庭支援センターにそれぞれ社会福祉分野の資格を持った相談員を配置しています。  
DVと児童虐待は重複して起こる場合が多いため、必要に応じて相互に連携するほか、児童相談センターや警察、家庭裁判所等とも連携・調整しながら対応しています。  
また、相談者に他機関のサービスを紹介する際には、相談や手続のための同行支援を行うなど、相談者に寄り添い共に歩む支援を行っています。そのため、コミュニティソーシャルワーカーを導入することは考えていません。  
現時点では、人員を増やす予定はありませんが、内部研修や都が実施する研修の機会を活用して、相談員の資質向上を図り、区民に頼られる相談窓口を目指してまいります。  
次に、区民以外の若年女性への対応やシェルターの確保についてです。  
家族や配偶者からの虐待から逃れて区の相談窓口につながった18歳以上の女性の方については、一旦は配偶者暴力相談支援センターや女性相談を通じて都の女性相談センターや区の母子生活支援施設の緊急一時保護につなげています。  
まずは安全が確保された場所に落ち着いた上で将来について考えていただき、その後は相談員が一緒に新しい生活に移行するために必要な支援を行っています。  今後も支援団体との連携や利用者に柔軟な対応のできる民間シェルター等の資源を活用しながら、DVや虐待から女性や子どもを守るための支援を行ってまいります。  次に、区内で相談活動を行っている団体との連絡会の定期的開催や団体同士の協力を区がコーディネートすることについてです。  
DVなどの被害者の支援団体との連携は、重要なことだと認識しています。区は、女性に対する暴力をはじめ、複雑・多様化する女性問題の相談に対応するため、区や警察、民生委員、児童委員等で構成する新宿区女性問題に関する相談機関連携会議を設置し、年3回程度開催しています。  
地域で活動する支援団体に対する同会議への参加の呼びかけや、団体同士の協力を区がコーディネートすることについては、支援団体の意向を踏まえながら取り組んでまいります。  
以上で答弁を終わります。

4-3. 決算特別委員会 09月28日-07号

ここでの発言の主は、共産党の近藤なつこ区議。新宿区の男女共同参画課長との間でだらだらと長いやりとりをしています。要旨をまとめると、こんな内容でした。

・colaboにヒアリングした。コロナ禍で家に居場所のない子どもが増えている
・colaboの活動報告を見ていると、歌舞伎町で声をかけられる相談が増えている
・望まない妊娠をした人が増えている
・colaboはホテルと提携して簡易シェルターとして使用しているが、需要が多すぎて一杯になっている
・新宿区の予算でホテルを借りるなどして支援してはどうか

これに対する区側の回答と近藤区議とのやりとりはこちら。

近藤区議から「新宿区としてもcolaboと協力してアクションをとるよう」言われましたが、区側の回答は「現状維持」という内容でした。

近藤区議は、「(colaboと)提携したホテルが一杯になった」と発言していますが、colaboが保護した女性の数は多かったのでしょうか。colabo が東京都に提出した会計資料には、通常の価格よりも高いホテルの宿泊費用が記載されていたり、保護人数実績の水増し疑惑などもあったりするので、colabo 側=共産党区議 の発言をそのまま事実と受け止めるのは難しいのではないかと思います。


4-4. 文教子ども家庭委員会 12月03日-19号

ここでの発言の主は、共産党の沢田あゆみ区議。colaboの Tsubomi Cafe の手伝いをした。行政の人や女性センターの人など、たくさんの見学者がいた旨、報告しています。これ、委員会の場で話す必要があるのでしょうか。謎です。

4-5. 防災等安全対策特別委員会 12月04日-10号

令和2年の締めは、共産党の雨宮たけひこ区議。

ただ内容はたいしたことなくて、新宿区の防犯パトロールの人がcolaboのスタッフの声かけとバッティングした、これでは colaboの活動がしにくい、今後はやめてほしい、という内容でした。

共産党の区議会議員は、colaboの要求を議会の場でそのまま述べるんですね。colaboと共産党の関係は、連携というよりも、一心同体にみえます。気のせいでしょうか。

5.令和3年の新宿区議会

5-1. 環境建設委員会 05月26日-09号

令和3年の区議会における colabo への初めての言及は、5月の環境建設委員会でした。発言の主は、共産党の沢田あゆみ区議。なんかもう常連ですね。

要旨はこんな感じでした。

コロナ禍でイベントが減り、新宿シネシティ周りが空いている。スペースの有効活用のために区役所前で行っている colabo のバスカフェをシネシティ周辺で行うのはどうか

◆沢田あゆみ委員 この間、いわゆる商業系のイベントでは、やっぱりイベント自体が成り立たないという、この緊急事態宣言等になると特にそういう状況があるので使用がされていないわけですけれども、むしろ別の行政的な意義のある福祉的な目的で使われるということが、この間何回かあったと思うんです、Colaboのバスカフェがあそこに移動してやっていたりとか。そういう使い方も、ある意味この公共の場所で有意義に使うという点ではいいんじゃないかなというふうに、すごく区がそういうところを活用して、福祉的な目的で活用されるというのはすごくいいんじゃないかなと思ったんですけれども、そういうふうなことも今後検討、利用目的としていいんじゃないかなと思っているんですけれども、どうでしょうか。

新宿区の土木管理課長は、安全が確保されることと、新宿区、東京都、colabo 間の協定に基づいてやってほしいと回答して、この件は終わっています。しかし共産党の議員は、 colabo の「推し活」に熱心ですね。

ちなみに令和4年のものですが、新宿区、colabo、東京都の三者協定とやらはこちらになります。今年(令和5年。2023年)になって、colabo が新宿区本庁舎駐車場の使用が禁止になったのは、協定上の安全対策の改善措置を怠ったからですね。自業自得だと思います。



5-2. 防災等安全対策特別委員会 10月19日-09号

まず区議のよだかれん氏が、区のパトロール隊に女性はいるか、との質問を行っています。安全・安心対策担当副参事は、区側は女性隊員もいる、と回答しています。

つづいて共産党の高月まな区議と安全・安心対策担当副参事がやりとりしています。

歌舞伎町で夜間の補導活動を行ったところ、20名弱の補導者のうち、東京都在住者が2名だけだった云々。

このあと、高月区議は、新宿区も colabo ともっと連携を深めたらどうか、と提案していますが、安全・安心対策担当副参事は、「colabo さんは最近活動に来ていない」「代わりにぱっぷすさんがきている」と回答しているのには笑えました。やはり、週に一度も来なかったり、年間40回にも満たない活動回数では心証悪いですよ colabo さん。

◆高月まな委員 分かりました。それだけ東京以外、遠くからも集まってきているということは、SNSなどを通じて、この場所に行けば仲間に会えるという場所が見つかるということで広がっていったんだというふうに思います。
 今、学校や家庭に居場所がないということや、いろいろな報道や情報では、虐待であるとか、DVから逃れてきたということなど、そして、今おっしゃったような生きる気力がないというような感じの方たちということなんですけれども、そういう子どもたちに対して、補導という形で家に帰ってもらうということで根本的な解決になるのかということは、重々御存じと思いますけれども、そういうことに対して、パトロールとともに、そうした居場所のない子どもたちを支援する団体のような、新宿は区役所前をColaboという支援団体に場所をお貸ししていますけれども、例えばそういったところと連携をして支援につなげるといったことも必要かと思いますが、御見解を伺います。


◎安全・安心対策担当副参事 まさに、委員おっしゃるとおり、様々な関係機関と連携をしながら、つないでいくということは非常に大事なことだというふうに理解をしています。
 おっしゃるように、Colaboさんも、最近ちょっといらっしゃってはおりませんけれども、代わりにPAPSさんというNPO法人さんがいらっしゃいまして、女性の理事長さんたちとも現場のほうで連携をさせていただきながら、先ほど言いましたように合同で一緒に回って声かけをさせていただくなどして、その方たちにメインにアプローチを取っていただいて、その後へつなげていくというような活動も現場では今行っているところでございます。

6. 令和4年の新宿区議会

6-1. 定例会(第2回) 06月09日-05号

令和4年の区議会における colabo への言及は、第2回定例会でした。
発言の主は、共産党の高月まな区議。長いですが、共産党区議の発言はある意味 colabo の仁藤夢乃さんの代弁でもあるので、全文を引用します。

◆7番(高月まな) 次に、性搾取をなくす取り組みとジェンダー平等について質問します。

コロナ禍の下、非正規で働く女性が仕事と収入を失い、自殺やDV等の相談件数が増えるなど、ジェンダー格差が顕在化しています。私たちのところにも、勤めていた飲食店のシフトが大幅に減り、収入を得るために性風俗で働かざるを得なくなり、体を壊し、自殺を考えているといった深刻な相談が寄せられています。

このような事態に陥る前のセーフティネットが求められています。

5月19日、超党派の議員立法「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」が成立し、2024年4月に施行されます。婦人保護事業は、1956年に制定された性売買に従事する女性の取締りや保護更生を目的とする「売春防止法」に基づいて行われています。しかし、実際の支援の対象は、売春防止法上の「売春を行うおそれのある女子」から、DVや性暴力、ストーカー被害者等に拡大、アダルトビデオ出演強要やJKビジネスへの対応も迫られるなど、相談事例が多様化、複雑化しています。

新法は、基本理念に当事者の「意思の尊重」「人権擁護」「男女平等の実現」を掲げ、「女性であることにより様々な困難な問題に直面することが多い」と、支援の必要性を指摘。国と地方自治体の責務を明記し、女性相談支援センター、女性相談支援員、女性自立支援施設の役割として新たに「心身の健康の回復を図るための医学的または心理学的な援助」や「当事者の立場に立った相談対応」などを盛り込んでいます。

「困難女性支援法」施行に当たり、新宿区としても女性支援事業の強化が求められると考えますが、区長はどのように受け止めておられますか。

新宿区の女性相談員は現在5人ですが、住むところがない女性や望まない妊娠をした女性など、困難で多様な相談をたくさん抱えており、増員が必要ではないでしょうか。女性相談の相談件数や相談内容、相談員の勤務状況と併せてお答えください。

私たちのところに来る女性の多くが、せっぱ詰まって周りの人に促されて来たと言い、困り事を行政に相談できると思っていません。新宿区として困難を抱える女性に届くよう、新法の内容を広く周知し、相談窓口が新宿区役所にあることを知らせるポスター、チラシを作成し、歌舞伎町をはじめとする区内繁華街に貼り出し、配布してはいかがでしょうか。

「トー横キッズ」に象徴されるように、家に居場所がない若者が歌舞伎町に集まり、そうした若者や女性を狙った性暴力、性搾取ビジネスが後を絶ちません。

私たちは先日、東京都の委託を受け、歌舞伎町を巡回し、少女に声をかけ、相談、支援を行っている一般社団法人Colaboにお話を伺いました。現在の歌舞伎町について、「全国から集まる家に帰れない子どもたちを狙って、常時100人以上いるキャッチやスカウトが声をかける」「様々なコスプレをして接客する『コンセプトカフェ』が増えており、ここで働くことを勧誘し、しばらく働かせたら、もっと稼げる性風俗店を紹介するという流れができている」「メンズエステで働くことを『風俗じゃないよ』と言って勧誘する」「18歳未満をホストクラブには誘えないため、男性が接客する『メンズコンセプトカフェ』という店に中高生を誘い、男性店員に貢がせ、お金がなくなれば風俗を紹介するというホストと同じ構図がある」「大久保公園の周りでは売買春が行われているが、警察も行政も知っていながら放置している」など、深刻な状況を伺いました

性風俗店やアダルトビデオ出演の勧誘もありますが、ハードルの低い仕事をまず紹介し、最終的に性風俗に落とす巧妙なやり方が横行しています。
 こうした歌舞伎町の現状について区長はどう把握されていますか、伺います。

今定例会に「歌舞伎町に集まる若者・女性の犯罪被害等の防止に向けた支援策」として、パトロールの強化と歌舞伎町で若者や女性の犯罪被害防止などを目的に活動するNPO団体への助成が補正予算案として提出されます。パトロールが22時までから翌朝5時までに延長することは実態に即した対応であり、評価できます。しかし、パトロールの現状は、危険が及びそうだったり、困っている若者や女性等を発見しても、対応するのは警察や巡回しているColaboなどの支援団体であり、「区のパトロールには、キャッチやスカウトに勧誘をやめるように注意してほしい」という要望が出されています。

「新宿区公共の場所における客引き行為等の防止に関する条例」で、「客引き行為等」の定義には一般の飲食店のほかに、性風俗や異性への接客を伴う飲食店、アダルトビデオ出演に勧誘すること等が含まれており、区長は、客引き行為等をしていると認める者に対し、当該行為を中止するよう必要な指導をする旨を規定し、従わなければ、「警告」「勧告」「立入調査」もすることができるとなっています。
 条例に基づき、パトロール隊はキャッチやスカウトに対し勧誘をやめるよう指導を行うなど厳しく対応すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 「困難女性支援法」は、民間の支援団体との「協働」をうたっています。今後、新法の実践に当たって、これまで以上に区が主体となって困難を抱える若者や女性の相談に乗り、支援する必要があり、支援団体との協働も積極的に行うべきです。

そこで、区として若者や女性向けの相談所を歌舞伎町内に設置し、支援団体に運営をお願いしてはいかがでしょうか。また、区独自に居どころを持たない若者や女性を一時保護するシェルターを持ち、パトロールから支援につなげる必要があると考えますが、いかがでしょうか

18歳未満の児童については児童相談所対応となりますが、既に設置した荒川区の児童相談所には「帰るところがないので泊めてほしい」という相談が来ているそうです。区が設置したことにより、身近な相談場所となっているのです。

新宿区が建設した一時保護所は現在東京都が使用しており、区の裁量では使えません。子どもたちが安心して相談し、避難できる児童相談所と一時保護所の開設を一日も早く実現すべきですが、準備の進捗状況と開設目途をお聞かせください。

6月1日の定例記者会見で、記者から「歌舞伎町での若者・女性の犯罪被害防止について区長の思いは」と問われると、区長は「地元の子は集まらない。地方の子が居場所にしている。NPO団体が支援しているので、立ち直りのきっかけにしてくれたら」という趣旨の発言をされました。本人の立ち直りの問題ではなく、犯罪・性搾取を根絶する、新宿区民かどうかにかかわらず、新宿区内で起きている犯罪・性搾取から若者・女性を守るという表明が求められているのではないでしょうか。新宿区として犯罪・性搾取を許さないという姿勢を区内外に強くアピールすべきと考えますが、いかがですか。
 渋谷区は、アダルトビデオ出演強要問題について警察庁などと連携した「渋谷駅周辺啓発街頭キャンペーン」をはじめ、大型ビジョン等での人身取引被害防止啓発動画の放映、区報ではアダルトビデオ出演強要、JKビジネスなどを例示して、渋谷男女平等・ダイバーシティセンター「アイリス」や女性相談の窓口を周知するなど啓発を行っています。新宿区もこうした取組を行ってはいかがでしょうか。
 以上、答弁願います。

こちらに対する新宿区長の答弁は以下の通り。

◎区長(吉住健一) 性搾取をなくす取り組みとジェンダー平等についてのお尋ねです。

  初めに、「困難女性支援法」施行に当たっての区の受け止め方についてです。
 区は、これまでも困難な問題を抱える女性の支援について先駆的に取り組んできました。新法の施行に伴い、さらなる女性支援に向けて区として何ができるのか考えていく必要があると感じております。  
 次に、女性相談の相談件数、内容、相談員の勤務状況及び増員の必要性についてです。
 令和3年度の相談件数は908件で、主な内容はDV被害、離婚問題、性風俗で働く女性等の望まない妊娠・出産などでした。
 現在、区の女性相談員は5名おり、うち常勤職員が3名、週4日勤務の会計年度任用職員が2名という勤務状況になっています。
 今後とも相談支援業務を適切に行えるよう、人員体制については適宜判断してまいります。
 次に、新法の内容と相談窓口の周知についてです。
新法の周知は、施行に伴う国の動きを注視しながら検討してまいります。
 また、相談窓口については、行政につながりにくい方に対する周知となりますので、御指摘の区内繁華街へのポスターの貼り出し、チラシの配布は、あまり効果が期待できないものと考えています。
 現在、民間支援団体が粘り強くアウトリーチ活動することによって区の相談窓口につながっていることから、こうした団体との連携を強化してまいります。
 次に、歌舞伎町の現状の把握とスカウト等に対する対応についてのお尋ねです。
 初めに、歌舞伎町の現状把握方法についてです。
 区では、新宿駅周辺における悪質な客引きやスカウト防止対策に加え、シネシティ広場等に集まる青少年や大久保公園周辺の問題等に対応するため、昨年度より安全安心パトロール隊の増強やパトロール時間帯を延長するとともに、地元商店街、警察、NPO団体等とも緊密に連携し、歌舞伎町地区に集まる青少年等の安全確保を行っています
 また、パトロール隊は、NPO団体が大久保公園周辺でアウトリーチ活動を行う際に発生するトラブルへの対応や、街娼への声がけにより把握した内容をNPO団体につなげるなどの活動支援も行っています。
 こうしたパトロール隊の日々の活動結果については、区は毎日報告を受けて現状を把握するとともに、警視庁の補導や売春の取締り現場に同行し、一部の女性がスカウトから勧誘された結果、性搾取につながっているケースがあると警察から聞いています。
 次に、パトロール隊のスカウト等に対する指導状況についてです。
現在、パトロール隊は地元商店街や警察と緊密な連携を図りながら、悪質な客引きやスカウト行為に対しては看過することなく、毅然とした態度で厳しく対処しており、スカウト行為者は思うように勧誘できないため、パトロール隊の存在を嫌がっている状況が見られます
 また、悪質なスカウトを受けた来街者からは、「しつこいスカウトを断り切れず、困っていたので助かりました」等との感謝のお言葉をいただいており、客引きやスカウトに対してパトロール隊は重要な役割を果たしていると考えています。

 今後も引き続き、地元商店街や警察等の関係機関との連携を強化し、客引きやスカウト等の撲滅に向けて取り組んでまいります。

 次に、民間の支援団体との「協働」についてです。

 区は、これまでも様々な困難を抱えた女性に対して、民間支援団体と密接に連携し、民間シェルターも活用しながら、個々の状況に応じた必要な支援を行ってきました。

 また、令和3年度から、東京都が東京都若年被害女性等支援事業の中で民間支援団体に委託し、区内に相談所を設置しております。民間シェルターでの一時保護も行っており、区の相談窓口に、より円滑につながり、その後の支援も連携して行っていることから、区独自で相談所やシェルターを持つことは考えておりません。今後とも、民間支援団体との連携を通して、多くの方に支援がつながるよう取り組んでまいります。
 次に、子どもたちが安心して相談し避難できる児童相談所と一時保護所の開設の準備状況と、開設のめどに関するお尋ねです。

 区児童相談所の設置準備については、児童相談所に必要な児童福祉司や児童心理司の育成のため、東京都や近隣市、特別区の児童相談所及び一時保護所に28名の職員派遣を行っています。

 今後も職員派遣を継続し、運営に必要な専門知識を持った職員の確保と育成に努めてまいります。引き続き都や先行区を参考にしつつ、新宿区の実情に適した児童相談所の組織づくりを進め、令和6年4月以降の開設を目指してまいります。

 次に、新宿区内で起きている犯罪・性搾取から若者や女性を守り、区内外に姿勢をアピールすること及び区の啓発の取組についてです。

 歌舞伎町には、様々な事情や困難を抱え、居場所を求めて集まった若者や女性が犯罪や性搾取の被害に巻き込まれる問題が生じています。

 このたび、「若者や女性を犯罪被害から守る」という強い思いと決意の下に、歌舞伎町安全・安心対策事業を実施します。

 この事業は、歌舞伎町地区に集まった若者や女性の犯罪被害の防止を目的としたアウトリーチ活動を行うNPO団体へ新たに助成金を交付する事業であり、区内外から広く寄附金を募り、実施するものです。

 このような取組を通じて、歌舞伎町地区における現状と犯罪被害の根絶という区の姿勢を区内外にアピールしてまいります。

 今後も地元商店街や警察、NPO団体等との連携を強化し、歌舞伎町における安全・安心対策の一層の強化を図ってまいります。

 また、昨年11月12日から25日までの「女性に対する暴力をなくす運動」期間に合わせ、本庁舎や男女共同参画推進センターなどで、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの全国共通短縮ダイヤルなどの相談先が記載されたポスターの掲示やカードの配布を行い、広く区民等へ周知をしたところです。

 今後も、こうした啓発活動に継続して取り組んでまいります。

colabo から話を聞いた共産党区議は、「行政や警察はパトロールや取り締まりをちゃんとやっていないからしっかりしろ」と言っていますが、区長は、「ちゃんとやっているし、感謝の言葉ももらっている」と話が食い違っています。また民間シェルターとの連携もうまくいっているので、区独自で相談所やシェルターを持つことはない、と共産党のリクエストをハッキリ断っています。

また、「(一般社団法人Colaboにお話を伺いました)男性が接客する『メンズコンセプトカフェ』という店に中高生を誘い、男性店員に貢がせ、お金がなくなれば風俗を紹介するというホストと同じ構図がある」と高月区議が発言しているのは注目ですね。高月区議は 「colabo の人からの話」と言っているので、仁藤夢乃さんから聞いたのではないかと思います。2023年になってから、colabo のバスカフェ周辺で補導された女性のほとんどがホスト狂いだったことが判明していますが、仁藤さん自身も同じ認識だったようですね。

そして、「困難を抱える女性」を救うには、ホスト狂いの女性にコンドームやレトルト食品を配る colabo のようなやり方ではなく、違法なホストクラブやメンズコンカフェの取り締まりを強化した方が良い、誰もがそう思うことでしょう。


6-2. 防災等安全対策特別委員会 06月15日-06号

ここでの発言者は共産党の高月まな区議、沢田あゆみ区議の二人。順に見ていきましょう。

まず高月区議。
「colabo の活動報告を読んだ。区から委託を受けたパトロール隊員に助けを求めたけど助けてくれなかった。警察と連携しても家庭に居場所のない子どもたちを救うための根本的な解決には繋がらないと考える」ので、新宿区として、独自の相談窓口を用意したらどうか、と述べています。これは仁藤夢乃さんの考えでもあるんでしょうね。

区独自の相談所開設について、共産党は過去に何度か求めては断られているのですが、今回も蒸し返しています。

◆高月まな委員 歌舞伎町でアウトリーチ活動している支援団体、一般社団法人Colaboさんの活動報告を、総務課から資料頂いて拝見しているんですけれども、実際にスカウトに声をかけられて困っているときに、黄緑色のベストを着た人たちに助けを求めたけれども、動いてもらえなかったといったようなことが報告の中に見受けられるんです。それから、別の報告では、虐待などを受けて、家庭に居場所がない子どもたちが集まってきているというのはもう御存じと思いますけれども、そういう子たちのいる中で、警察との連携もいいんですけれども、根本的な解決にはならないのではないかということで、こういう支援団体がシェルターなど避難場所を用意して懸命に活動しているわけです。だからこそ区として、犯罪被害を生み出さないために、自前の避難場所であったり相談窓口を設置するということを求めてきたわけです。改めて、こういった区としての姿勢を強く打ち出していただきたいなと思いますけれども、そこはいかがでしょうか

新宿区の危機管理部長は、警察と東京都と連携しながら検討を進めると回答しています。また、WBPC とは別のNPOに費用を助成して(50万円)、パトロール強化に努めるとも言っています。

次に沢田あゆみ区議。「colabo の報告書を読んだところ、10代の意識を失った少女が、colaboのバスカフェに運ばれてきて嘔吐した。区のパトロールの人は119番してくれなかった」のできちんと改善せよ、と区にクレームを付けています。

その colabo の報告書がこちら。

このクレームに対して、危機管理部長「そんなこと(泡を吹いた少女を助けなかったこと)はないと思っている」、沢田あゆみ区議「colabo が嘘をついているのか」と応酬しています。

6-3. 決算特別委員会 09月28日-05号

令和4年の区議会における colabo 最後の言及は、決算特別委員会でした。
歌舞伎町パトロールの実績はどうか、という共産党の沢田あゆみ区議からの質問に対して、危機管理部長は、「(スカウト・客引きに対して)令和3年は警告が205件、勧告が43件、過料は6件になります。今年は8月末現在で警告96件、勧告が18件、過料が2件」と回答しています。

また colabo が新宿区に提出している報告書にも目を通して、警察やパトロール隊とも情報を共有している旨、回答しています。

沢田あゆみ区議は、「全庁的に区全体で本腰入れて取り組むべき課題だというふうに思っておりますので、今後も議論させていただきたい」と締めくくっています。新宿区の共産党の人は、何が何でも新宿区に何かをやらせたいんでしょうね。

7.令和5年の新宿区議会

最後は今年(令和5年。2023年)です。昨年秋にWBPC の公金不正受給・不正会計疑惑が指摘されてから初めての区議会になります。

7-1. 予算特別委員会 02月24日-02号

共産党の近藤なつ子区議が、新宿区に対して、「若年女性やトー横キッズなどに集まる女性を含めた困難な問題を抱える女性たち、性搾取や性被害を抱える方たちの支援」について質問しています。

具体的には、歌舞伎町を中心に新宿区で起こっているとする若年女性に関する問題について、危機管理課、子ども家庭課、男女共同参画課のそれぞれの見解を問いただしたものになります。

男女共同参画課の回答は、colabo の活動報告書はみている、大久保公園の周りに売春する者が非常に多く colabo はそういった人たちに声かけをしている。

安全・安心対策担当副参事の回答は、パトロール隊、警察、NPO団体等との情報を共有して、トー横で児童買春、飲酒、喫煙、オーバードーズ、リストカット等の自傷行為があることを確認している。また、窃盗や暴行、無銭飲食、違法薬物の所持等といった犯罪行為、そのほか特殊詐欺への勧誘行為といったところも把握している。平素から警察とも情報共有をして、それから自分たちの足でも確認している。警視庁がやっている一斉補導に同行したり、子どもたちが泊まっているホテルにも同行している。

児童相談・支援担当副参事の回答は、SNSで知って興味を持ってくる人もいれば家庭に居場所がなくて来る人もいる。警察経由での保護舌人数は増えている。歌舞伎町で望まない妊娠をしてしまったという妊婦については、各施設と連携して母子の支援をしている。

このあと近藤区議が、colabo の活動に参加したりアウトリーチに同行したりした。「新宿の街が性産業というか性風俗、性搾取の場所になってしまっているんではないかという思いをしましたし、若い女性が一人で歩くのはとても危険な街になっている」と感じたと述べ、昨年50万円の補助金を渡したNPO団体の活動実態の把握状況について問いただした後、colabo の活動報告書を新宿区の部署内で共有しても困難を抱える若年女子の問題は解決されない、例えば若年女性の被害者支援のための助成金(最大で4,560万円)を使って新宿区が先駆けて行動を起こしたらどうか、現場の人間から話を聞いてみてはどうか、と問いただしています。


この会議は2月24日なので、すでに暇空茜さんが、colabo 他、WBPC 4団体の公金不正受給・不正会計疑惑を指摘した後です。それにも関わらず、「新宿区は4560万円を注ぎ込め」と言う発言には驚きました。共産党の colabo 擁護の姿勢は、不自然さを通り越し明らかに異常です。仁藤夢乃さん主催の新宿区役所前デモに共産党議員を動員したり、colaboの活動が縮小することに抵抗する姿は、公党として相応しいものとは思えませんね。

近藤区議の発言に対して、新宿区長は、「ただ残念ながら、ここのところ、Colaboの代表とは、数年間直接お目にかかってはいないんですが、ぱっぷすさんもちょっとまだお目にかかったことがないですね。BONDプロジェクトさんは何年か前にお会いしたりはしているんですが、ここ数年で起きている出来事ですので、そのほかの団体とはやり取りはさせていただいています。」と回答しています。なんと、(後述しますが)バスカフェのスペース提供や区役所トイレの使用、colabo のために電源を設置したり、colabo が使う電気料金まで新宿区が便宜を図っているのに、colabo 代表の仁藤夢乃さんは、新宿区長に挨拶していないとは...。驚きを通り越して呆れました(゚Д゚)

また新宿区長は、「男子禁制かどうか分かりませんが、お時間があるんでしたら、ただ、なかなか視察に行くとハラスメントしたとかそういう話になってもいけませんので、どうやったらお目にかかれるか、また検討させていただければありがたいなと思っております。  また、逆にもしお話があるようでしたら、代表の方に所管を通じて言っていただければ時間は取れると思いますので、そこについては別に門戸を閉ざしているわけではございません。」と発言しています。これは、かつて自民党の馳浩衆議院議員がcolaboを訪れた際、「セクハラ」として仁藤夢乃さんに訴えられた騒動を念頭に置いての皮肉でしょうね。

仁藤夢乃に関わると不幸になるー。おそらく世の大半の人間と同じように、新宿区長も、仁藤夢乃・colabo の独善的で傍若無人な振る舞いを心底嫌っているものと思われます。


7-2. 予算特別委員会 02月28日-04号

続いて2月28日からの予算特別委員会。ここは大事です。暇空茜さんの追及によって、新宿区議会が「まともな方向」に舵を切ったように見えます。のづケン議員(新宿未来の会)、圧巻です。長いですが引用します。

◆のづケン委員 ありがとうございました。そういう困ったときはお互いさま--お互いさまというわけじゃないけれども、必要なときに必要なことってありますけれども、それは、なあなあになっちゃいけないということもありますし。だから、変な話、例えば1回借りて、それを踏み倒しちゃったら、そういう人は二度と行きたくないし、行けなくなっちゃうわけです。ある程度お金返して、また困ったときにまた相談に行けるということもありますから、そういった健全性というのはしっかりと確保していっていただきたいと思います。

 ちょっと時間が余ったから、この問題にいくか。本会議の一般質問で伊藤議員も言っていた、いわゆる困難な問題を抱える女性たちに対する支援ということで、Colaboの話が出てきているんですけれども、私もこの問題に関しては、結局そんな詳しいわけじゃないんですけれども、具体的にああだ、こうだということを質問するのは差し控えさせていただきたいと思うんですが。何で伊藤議員が詳しいかって、伊藤議員も同じだと思うんですが、私のほうに来るんですよ、いろいろな人から「この問題、どうなっているんだ」とか「新宿区がああでもない、こうでもない」とか。同じようなことって、新宿区の当局にもっと来ているんじゃないかと思うんですが、例えば、これに関する苦情だとか意見だとか、そこら辺ってどうなんですか。

◎男女共同参画課長 東京都の若年被害女性等支援事業、Colaboさんが受託していて、区役所の前でバスを設置して活動しているところでございますけれども、それに関して特に今年の1月以降、東京都のほうの住民監査請求の結果が出まして、その後、活動する際にちょっと騒動になっているといったようなことがございまして、それ以降--まあ、その前からも数件というか、ございましたけれども、それ以降、当課のほうにも様々な声が届いているといったような状況でございます。

◆のづケン委員 それは私はどっちがどっちとか、そういう話は全然しませんけれども、そんな話、いろいろと調べてみると、インターネット上は、この施策がどうこうというか、お互いがお互いに政治闘争の領域に達しているような、そんな状況なんです。そういった状況になっているというのは、要するに御存じでしょうか。

◎男女共同参画課長 その活動に関して、あるいはそれに対する様々な方が、例えばSNS上で何らかの意見を表明しているといったようなことは網羅的に把握しているわけじゃございませんけれども、そういったことがあるというのは承知してございます。

◆のづケン委員 これ私、実は2年前に見たことがあるんです。その前に何か誰かが視察、この間も区長や何かの答弁で、「視察すると問題がある」とかなんて言ったけれども、自民党の方々が視察されて、何か「「ハラスメントだ」と言われた」とかなんとかと言って。私も昔、2年前に、最初の頃かな、えのき議員と夜、仕事が遅くなってきて、何かバスがあるなと思って、「何だ、これ」と思って行ったら、やっぱり同じように「入らないでください」という感じだったんです。えのき議員なんか、「新宿の場所で使っているの、おかしいだろう」なんて言っていたんだけれども、私は何となく自分の長年の政治的勘で、そのスタッフのしぐさとか雰囲気で、これは何か政治的なものがあるなと感じていたんで、その場では「分かりました。活動頑張ってください」と言って行っちゃったんですけれども。
 要するに、何を言いたいかというと、これは別に左だからどうとか、右だからどうとかじゃなくて、ある一定、政治的な背景とか、そういったものが関わるものに対して、区はよっぽどそれが必要な施策だとしても吟味するだとか、そういったことを考える必要があるんじゃないかなと私は思うんです。
 だから、これは別にColaboの活動が駄目とか、そういうことの議論じゃないんです。そういうような一般論として私は言っているんですけれども、それに関してはどう思いますか。感想でも構いません。

「2年前に見たことがある」というのは、先の述べた馳浩衆議院議員の「セクハラ」騒動のことですね。のづケン議員は「自分の長年の政治的勘で、そのスタッフのしぐさとか雰囲気で、これは何か政治的なものがある」と感じて、それ以上の深入りを避けている。馳浩衆議院議員の二の舞を避けた正しい判断だと思います。この「政治的なものがある」という指摘は重要です。「colabo の活動が、人助けではなく、政治目的である」ことを物語っています。

◎男女共同参画課長 先ほども御答弁申し上げましたけれども、様々な立場の方が様々な御意見を言っているということは少なからず承知してございますけれども、区としては当該事業について、東京都が実施主体となっていてColaboさんが受託をしているという、そういう関係でございますけれども、そういった中で区としてはできる限りの協力をしていくと。具体的には後援の名義を出したり、区役所の本庁舎前の行政財産の使用許可をしていると。そういったようなことでございますけれども、できる範囲で協力をしていきたいといったような考えでございます。

そして、「女性問題」について昨今の偏った政策への疑問点を以下のように明確に述べています。

・若い女性がホストクラブにはまって借金を抱えると被害者になるが、大人の男性がクラブで女の子に貢いで借金を抱えても被害者として扱われずアホ扱いされる
・自殺が一番多いのは中年男性である
・バランスをとった政治を行え

◆のづケン委員 別にこれはけちをつけるわけじゃないし、これは左系だから駄目とか言っているんじゃない。右だって駄目よ、これは。そういうようなことがあるというようなことを今後の懸念材料としても頭に入れておいてくださいということを言いたかったわけでございます。

 伊藤議員なんかが言っていた、「キモいおじさん」なんて言うけれども、私なんかはまさにキモいおじさんという感じになるんですけれども、だけど私自身、生きる希望に満ちているし、日々の幸福感にあふれているんで、別にそれでも構わないと思っているんですが、「困難な問題を抱える若い女性」というものに対して、「困難な問題を抱える中年男性」ということが--まあ、別にそういう支援をするというわけじゃないですけれども、そういうふうなこともあるのかなというふうに考えさせていただきました。

 これは被害者って面白いですね。若い女性が例えばホストクラブにはまって、それで借金抱えると、「わーっ、被害者だ」と言われますけれども、これが例えば大人の男性が六本木のクラブに通って、女の子に貢いで借金抱えても、被害者どころか、「いい年こいた大人があほちゃう」という感じなんで、まあ、そんなものなんだろうなと思いますが。

 ただ、「困難な問題を抱える中年男性」って何かふざけて言いましたけれども、自殺の割合が一番多いのって、実はここの層なんです。「若者の自殺」ということを言われますけれども。だから、そういったことも併せて、要するに区政としてバランスを取ってやっていただければと思います。
 別に、必要な施策だったら、それはちゃんと共同してやっていくというのはいいと思いますが、あまり区がそういった問題に巻き込まれないように気をつけて頑張っていただければと思います。
 ちょっと早いですけれども、これで私の総括質疑を終わらせていただきます。ありがとうございます。

7-3. 文教子ども家庭委員会 03月14日-05号

ラストは3月14日の文教子ども家庭委員会になります。
渡辺みちたか区議(自民党)が、「5陳情第4号 東京都若年被害女性等支援事業に係る「東京都若年被害女性等支援事業に関する協定書」等に関する陳情」について、触れています。

この陳情はこちら。政治的背景がある colabo に対して、なぜ新宿区は便宜を図る必要があるのか、破棄せよ、という陳情です。

2023/05/20 時点では、審議未了となっていました。是非とも採択してほしいですね。

ここでのやりとりも重要なので、引用します。

◆渡辺みちたか委員 発言をさせていただきます。

 まず、冒頭発言をいたします。この陳情の背景ではColaboさんという団体のことをまさにおっしゃっておるんだと思います。Colaboさんは歌舞伎町の区役所本庁舎の駐車スペースになるんですか、駐車スペースのところで月に何度か水曜日にバスカフェ、バスを持ってきて、そこに未成年の方、あるいは女性の方をそこに滞在をさせて支援していくという活動を行っております。

 まず、初めに申し上げなければならないのは、指摘をしなければならないなと思っておりますのは、一連のこの議論、ネット上でも炎上をし、議会でも先日の一般質問では伊藤議員から発言がありました。こうした大きな話題になっている話が、まさにこの区役所の本庁舎の駐車場のスペースで起こっている事業という部分です。

 私ももろもろ調べておったんですけれども、まずそのColaboさんの代表者、仁藤夢乃さんという方、大変、問題発言ですとか、あるいはネット上で「キモいおじさんシリーズ」という動画を配信して、これは中年男性の方に対するヘイトスピーチではないかと私なんかは思っております。代表者の方にも大変問題があるんじゃないかと指摘されるような方で、Colaboさんという団体についても、選挙期間中に特定の候補者を応援したりですとか、そういうことを大っぴらにやっている団体。じゃ、そういう団体が果たして公益的な事業をやるのにふさわしいかというふうな部分に関しては、私はすごく疑問に感じているところです。

 よくこの間の議論をもろもろ聞いていたんですが、役所の理論というのは、仁藤夢乃さんは問題あるかもしれません。一般社団法人Colaboにも問題があるかもしれません。ですが、やっている事業に問題がなければ、それはもう全然セーフですよというのが、これ今までの都のお話、あるいは新宿区の見解も私はそうだと思っているんです。でも、じゃ、団体がアウトで代表者がアウトで、じゃ、事業だけセーフだったらセーフですよというのは、これはなかなか区民の理解、区民の感情というのは、得られないと思っています。

 例えば我々議員だったら、どんなに議会活動頑張っても、何かこう不祥事を起こしたら、もう政治倫理審査会が立ち上がって一発退場なわけですよ。にもかかわらず、今回の件に関しては事業がセーフだからセーフみたいな対応を取っているなと私自身は感じております。冒頭ちょっとその点を指摘させていただきまして、陳情の中身をお聞きしていきたいと思います。
 伊藤議員の一般質問にも出ておったんですが、重複する部分あろうかと思いますが、この間の一連の流れ、Colaboさんの活動と、それに対して問題がちょっとネットを中心に沸き上がって、恐らく区なんかにもクレームがあったと思うんです。そのクレームに対してどう区は今受け止めているかというのを簡単で構いませんので、御説明いただけますでしょうか。

「キモいおじさん」はヘイトではないか、選挙期間中に特定の候補者(共産党)を応援したりしている団体が公益事業をやるのはふさわしくない、「団体がアウトでも事業内容がセーフなら良い」では区民は納得しない。

まさにその通りだと思います。よくぞ言ってくれました。

◎男女共同参画課長 今、委員のほうから陳情にある東京都若年被害女性等支援事業、ここには記載されておりませんけれども、協定書ですとか行政財産使用許可書という文言から、陳情の中身については、委員おっしゃるとおり区役所前で活動、この事業を行っている一般社団法人Colaboさんのことを指して、陳情されているものというふうに私どもも理解しております。

 今、委員から、この一連の流れと区への様々な御意見、あるいは、その区としての受け止めといったような御質問でございますけれども、ちょっと陳情に書いてあること以外も含めて、少し経緯といったものを説明しながら、お答えさせていただければと思いますけれども、様々な報道というか、ネット上でいろんな方の目に触れているところもあるかもしれませんけれども、昨年の秋頃からネット上で、この一般社団法人Colaboさんが行っている、この東京都若年被害女性等支援事業について、例えば不正会計があるんではないかといった、そういったようなネット上での指摘のようなものが散見されるようになってきたと。

 その一連の流れの中で、この事業は東京都が委託をしてColaboさんがその事業を受託しているという関係にありますけれども、東京都の委託について、東京都に対して住民監査請求が昨年の11月ですか、2回ほど出されまして、その結果が昨年末に公表されたところでございます。

 監査結果としましては、住民監査請求がされた中身の中で、様々なお金の話がありましたけれども、そういったことはほとんどは否定されましたけれども、一部会計処理について疑義があるといったところで、今年の2月28日までに東京都に対して再調査をしなさいといったような監査結果でございましたので、その監査結果を踏まえまして、東京都が先日、講じた措置というのが公表されまして、委託料について返還等はございませんでしたけれども、一部経費とは認められないといったような再調査の結果というのが公表されたところでございます。

 そういった一連の流れの中で、特にその住民監査請求の結果が公表された今年の1月以降、区に対しましても、そういった住民監査請求に関すること、あるいは、住民監査請求の結果を受けて、Colaboさんが区役所前で活動をしている日に何らかしらの人が集まって、Colaboさんとちょっと小競り合いになるといいますか、そういったような事象が発生しておりまして、そのことについての御意見というのも区に届いているといったところでございます。

 区といたしましては、その会計については、それは当然その委託元である東京都との関係のことでございますので、そちらで決着をつけるべき話だと思ってございますけれども、区の庁舎を使用させて事業を行っているという関係にございますので、現在のところ、その使用させている庁舎において直接的な被害というのが生じているというわけではございませんけれども、今後そういったことが大きくなれば、トラブル等も想定されますので、事業の委託元である東京都に対して、庁舎管理を担当している総務課のほうから、活動における安全確保について、東京都に対して申入れを行ったといったような、ちょっと長くなりましたが、そういったような経緯と受け止めでございます。

上記の答弁に対して、渡辺みちたか区議は以下のように述べています。

◆渡辺みちたか委員 今の答弁では事業の中身等々については、これは東京都がやっている事業、東京都の委託事業、東京都が本来やるべき事業をColaboさんが委託されてやっている事業だから、それは都で見ていくべきだという答弁だったと思います。
 それで区は、この間とてもこの事業に協力をしてきました。例えば、もうそもそもからすごいなと思うんですけれども、これColaboさんが今バスカフェをするのに電源を取っているんですが、その電源というのは実はこれColaboさんがそこを使うから電源設置したんですよ。ほかにも役所がもう既に閉まっている時間にトイレを使う、これなかなかほかの団体が、じゃ夜にイベントやるから役所の本庁舎のトイレ使わせてくれって言ったら、これなかなかハードル高い話だと思いますよ。
 ほかにも今3月10日まで、本庁舎横の自転車置場のスペースを道路の改修工事ですか、それでその自転車置場がなくなっちゃったから、Colaboさんがバスカフェを使っているあの駐車スペースに臨時駐車場をつくったんですよ。ところが、そこはColaboさんが使っているので、Colaboが使いますよというときには、わざわざその自転車をどかしてColaboさんのためにスペースをつくって、そこにColaboが入ってバスカフェをやって、その後、自転車を戻しているのかどうかは分からないですけれども、そこまで協力をして、見方を変えれば、特別な便宜を図ってやってきたというふうにも思えるかもしれません。
 それで、区にお聞きしたいのは、こうした特別な便宜って言うと言い過ぎかもしれませんが、とにかく多大な協力をしてきた、その根拠というのは一体どこにあるんでしょうか。

なんと、colabo のバスカフェが使用している電源は、colabo のために新宿区が設置したものだということが判明しました。さらに、夜の時間帯に本庁舎のトイレを使わせてあげたり、工事中であるにもかかわらず colabo バスカフェのスペースを用意してあげたり、新宿が colabo に特別な便宜を図った根拠はどこにあるのだと、渡辺みちたか区議は質問しています。

これに対して男女共同参画課長は、「根拠というところでございますけれども、そういった姿勢に基づきまして、こちらの陳情にもございますけれども、実施主体である東京都、それから事業の受託者である一般社団法人Colabo、それから新宿区と事業の実施に当たって、あるいはその事業の実施に当たって付随するその庁舎の使い方ですとか、そういったところも含めまして、その3者で協定書というのを結びまして、それぞれの役割について定めて3者でやっていきましょうといったところで、現在行っているものでございます。」と答弁しています。

この協定書というのは、「5-1. 環境建設委員会 05月26日-09号」で触れた協定書のことを指します。

上記の答弁に対して渡辺みちたか区議は、以下のように述べています。

colabo の活動と同じような事業を新宿区のも危機管理課が独自に行っている、費用は400万円、保護対象の少女は新宿区民ばかりじゃないから区からお金を出す根拠がない、だから金額をクラウドファンディングで集めている。しかしその一方で、男女共同参画課の方は、(colabo は)東京都が行っている事業だから多くの便宜を図っている、これはおかしいじゃないか

本件については以下のコメントをいただきましたので。情報を追記しておきます。

〈2023/05/21 追記〉
予算計上額としては150万円で一団体50万円になっています。なお、3団体150万円だったのが2団体しか応募しなかったのでお金が余っています。また、当初はふるさと納税を財源にし、その後クラファンも検討を経て、今は東京都の補助金を使って運営されています。
詳細はこちらのnote記事を参照してください。ご指摘ありがとうございました。

危機管理課のほうで歌舞伎町の繁華街の治安対策の一部として、NPOと連携をしてColaboさんがやっているような事業を区独自でもやっているんですよ。たしか400万円ぐらいのお金がついてやっているんですけれども、これ根拠がない話なんで、区が、その金額分をクラウドファンディングか何かで集めましょうと。つまり歌舞伎町に集まる少女たち、あるいは若い女性たち、これは区民の方じゃない方がほとんどですから、そこに税金つくのはおかしいじゃないかという議論が元になって、じゃ区でも事業をやりますけれども、じゃNPOを助けましょうという中でお金を使います。だけど、それは区民が対象じゃないから、クラウドファンディングで集めましょうというようなことを片一方の危機管理課でやっていると。

 一方で、こっちの男女共同参画課のほうでは、東京都がやっているからという理由で多くの便宜を図っていると、そういう何というか相反するようなことが、ちょっと目についています。

この後、渡辺みちたか区議は、「困難女性支援法に合わせて計画を立てるなり、問題、事務分担の整理」を新宿区に対して求め、男女共同参画課長が、「国や東京都の今後の動きを踏まえて、区としてこの法律についてどのように対応していくのか、今後検討される」と答弁しています。

最後に渡辺みちたか区議は、この事業が補助事業化されると、新宿区が直接 colabo と向き合うことになるよ、問題が起きる懸念があるよ、ちゃんと審査してね、と注文を付けています。

ちなみに colabo と一心同体の共産党の高月まな区議は、「colabo の会計に不正はなかった」から、この陳情は不採択がふさわしいと発言していました。
ただ2023/05/20 現在、審議未了になっているので、結果はわかっていません。是非とも採択してほしいものです。


8.おわりに

以上、新宿区議会と colabo の関係性について、新宿区議会の会議録を中心に見てきました。

まず一点いえることは、「colabo は共産党と一体化しているのではないか」ということです。colabo という団体がある、人助けをしている、colabo の報告書を読め、colabo の人たちはこんなことを言っている、新宿区もそうすべきだ、新宿区は colabo ともっと連携せよ、警察では問題解決にならない… 議会や委員会の場で、ことあるごとに colabo を引き合いに出している ー 暇空茜さんの「共産党と強い繋がりのある colabo 代表仁藤夢乃さん」、のづケン区議の「(colabo の活動には)政治的なものがある」は、まさに的を射た表現でした。

そんな、共産党と強い繋がりのある colabo も、2022年11月の「リーガルハラスメント」記者会見以降、世間からの風当たりが強くなり、現在では、新宿区庁舎内スペースから追い出されて第二のバスカフェ(屋内)を開いたり、代表の仁藤夢乃さんは歌舞伎町の困難を抱える若年女子の保護活動をそっちのけてジャニーズ事務所の問題に首を突っ込んだり、なんかもうよくわからないことをしています。

暇空茜さんの調査によって、若草プロジェクト、BONDプロジェクト、ぱっぷす、colabo が受託していた「若年被害女性等支援モデル事業」の活動実績そのものが虚飾であることが判明しつつあります。colabo のバスカフェが活動を縮小・停止したところで、マイナスの影響を受ける「困難を抱えた若年女子」は存在しないことでしょう。

長くなりましたが、新宿区議会編はこれで終わりになります。


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