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方舟に乗り、揺られた日

2023年8月4日、18時30分。

スタンプが押された電子チケット(スマホ)を
握りしめて会場に入り、案内に従って歩いて
いく。
入口。大きく深呼吸をした。

Cブロック。決して近くはないけれど、
胸が高鳴る。
聞こえてくるのは夢の国を思わせるような
アナウンスと、人の声、鳥の囀り、食器が
触れ合う音。

Twitterを開いてみる。落ち着かない。
行ってきますと宣言して、早めにスマホに
別れを告げる。

モヤがかかり、まるで霧に覆われたような
メインステージの全容は見えない。
見えないことが更に期待を膨らませる。

19時。暗転。歓声。立ち上がる。

まず画面の大きさに圧倒される。
荒れ狂う海。不穏。何が始まるんだろうと息を
思わず止める。

今自分の眼で、3人を捉えている。
まずその実感がまるでない。

Viking。
大好きな世界観。鳥肌。映像美。
私が初めて聴いた大森元貴の生の声は、
"「距離感」と云うワードが垂らしたらしめるが  "
涙が出るというより、一周回って放心。

生歌。私が惚れた歌声、第一声。
これは夢?現実?分からない。
ただ一つ分かる。何だこの歌唱力は。
知っていたけれど、それを改めて噛みしめた
瞬間。

"波に逆らえず沈んでゆく"という歌詞と映像が
リンクする。
手を振り、歌い、既に「ミセスのライブ楽しい!!!!!」を全身で感じた。

アウフヘーベン。
Vikingに圧倒されるのも束の間。
この曲のピアノ、大好き。かっこよすぎる。
" 直に嵐は過ぎる "
オープニング映像からのこの歌詞、すごい。
大森さんの歌い方がひたすらかっこよかった
のと、裏拍でリズム取るのが楽しすぎた記憶。

CHEERS 。
きました。何度予行練習したことか。
C&Rなら任せてください、の心意気。
楽しすぎて前の子の頭に少し手が触れてしまい
ました。その節は大変失礼しました…
既に足と手が痛い。楽しい、幸せ。
これ、ライトスティックをジュースに見立てて
乾杯できたらめちゃくちゃ楽しいね…

私は最強。
思わず「ちょっと待って…」と小声で発して
しまった。仕方ない、大好きなんだもん。
大森さんはこの曲、「骨が鳴る」と言っていた
けど、聴いている私もビリビリと感じた。
最高音をピッタリ当ててくるのも、アレンジも、
声量も、私は本当すごい人を好きになった。
"無理はちょっとしてでも" から手拍子したの、
楽しかった。
若井さんギターソロ、自他共に歓声上げた。
"照らすの" の手、やっぱり大好き。
「いけるか?」
いけるに決まってる。
貴方は最強。

VIP。
「嫌い!!」と叫ぶ日が来るとは。
大森さんの煽り方、痺れた。ゾクゾクしちゃうね。
改めて聴くとすごい歌詞。
ロックバンド、って感じの曲調も大好き。
"罵倒で周りが傷ついてんだ"

Blizzard。
高音続きの曲だね。
え?貴方今…寝転がりながら…
一瞬フリーズ。技術的な部分は言うまでもなく、
その姿でその歌詞を……となった記憶。

"踏むは地団駄 麗しきフェスタ"
"僕の側にいた神は居ない"
僕の心はもうBlizzard"

Hug。
藤澤さんの美しすぎるピアノの音色、そこから
広がる満天の星空が印象的。
とっても綺麗だった。藤澤さんの演奏が可視化
された、そんな感じ。優しさと温かさ。
星空と聞くと勝手に冬の夜空を浮かべがちだけど、
とても温かかった。
だけど、
"朝になれば星達が 塵になっていく"と歌う。
温かさも、寂しさも感じるこの曲だけど、
"アナタと私だけのハグにしよう"と真っ直ぐに
こちらを見るの、ずるい。
モニター越しに目が合った。ずるい。
温かいHugだね。

私。
まさか。生でこの曲を。
歌詞があまりにも切なく、一時期自分にもリンク
したりして、泣きながら聴いたりした曲。
生で歌われたら。ずるいじゃないか。
ごめんね、手すら動かせず、祈るように
息を殺してしまった。
"花はまだ咲けずに"
原曲のここからの歌い方がずっと頭から
離れない。
また一つ頭から離れなくなってしまった。

StaRt。
楽しい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
お手を拝借、ずっと夢だった。
明日筋肉痛になる予感をこの曲で感じる。
いい、幸せ。
何度でもライブで聴きたいなぁ。
初心を忘れず熟さないバンド、愛す。

ニュー・マイ・ノーマル。
その曲順はずるいじゃないですか。
初心を忘れず、酸いも甘いも引っ掻き傷も愛して、
キリがない迷い達とポピュラーミュージック。
歌詞がもう。蘇るのはUtopia。
貴方の涙の後に歌ってくれた曲。
多幸感と同時に、なんだか不思議で幸せな
少しだけ視界が歪んでしまって。

Loneliness。
声にならない悲鳴。
私がこの曲から受け取るのは、いわゆる色気
だったりエロスよりも、
圧倒的な苦しさで。
真夜中にこれを書いた大森元貴にずっと囚われてる。
"私を殺して欲しいのです"
"その身を好き勝手したいのです"
で、血のように真っ赤な照明に照らされた瞬間
の苦しさったら。
苦しくて、だけど虜なの、この曲の。
相変わらず、" 爆音で " の歌い方、大好き。


インフェルノ。
まず若井さんギターソロ。
ちょっともう一回見せてほしい。何だ、あれ。
ケセラセラのタッピングで涙を流し、手を怪我
しながら練習した話を思い出す。
これもそうだったの?
すごすぎて、かっこよくて、もっと貴方の
ギターを、もっと届け、という気持ちでいっぱい。

インフェルノ、炎の演出かっこよかったなぁ。
"命の泉を 護り続けて繋いでゆく"

永遠は無いんだと分かってるけど、あわよくば
この時間、ずっと続いてはくれませんか。

Love me, Love you。
ENSEMBLE感!!!!!
嬉しかったなぁ、聴けて。
"言いたいマイライフ 最高のストーリー"、
歌えて楽しかった。高いねぇしかし!!
歌わせてくれてありがとう。


scenario by Siip。
一瞬理解が追いつかない。
ミセスの曲でこんな始まりの曲…いや違う。
これは間違いなく、そういうことだ。
「え?」を連呼する機械のようになってしまった。
最初から最後まで、直立不動で見つめるしかできなかった。どよめき、放心、周りのそれも相まって、今見た一連が現実か疑った。
全て、シナリオ通り?

ノアの洪水で生贄、供物とされた羊は、
護ってくれたのか。
神ではなく、供えられるもの、なのか。
あの瞬間に立ち会えたことはずっと語り継ぎたい。

HeLLo。
放心していたら、
"もしも昨日に戻れたとしたら" と。
サビの "Woo〜♫"を歌うの楽しかった…
歌詞が良いな、改めて。
最後の "また描こう"を引き伸ばして引き伸ばして
からのひろぱ、すっごく愛おしかった。

ダンスホール。
念願。クラップ。最高、楽しい。
まさか踊ってくれるなんて聞いてないから、
何が起きたか分からなかった。
Midnightで惚れた貴方のダンス。かっこよかった。
大好きな曲。
"君が笑える為のダンスホール"
この愛を歌い続けてね。

Folktale。
誰が予想したのだろうか。エデンの園を思わせる。
"そっとね ずっとね 見ていてほしいんだよ"
当たり前でしょう。
歩いていくなら、隣を歩かせてほしい。
それがおこがましいなら、後ろから着いていきたい。道を進んでいく力になりたい。
"歩いてゆく" をオクターブ上で歌うアレンジも
聴けて嬉しかった。

norn。
旋律も歌声も美しい。
椅子に座り、互いを見ながら歌うnorn。
冬に暖炉を囲みながら思い思いに、もしくは
船上で穏やかな波に揺られながら、潮風を
感じながら歌い、演奏しているような雰囲気。
あの演出もすごく良かった。
和訳を見ながら聴いたり、モニターを見たり。
温かかった。抱きしめたい。

鯨の唄。
大好きで、特別な曲。
まさか聴けるとは思わなくて崩れ落ちた。
映像が美しい。海を泳ぐ一頭の鯨。
群れと逸れたの?どうやって居場所に気づかせようかと、鳴くの?
サビの高音は、真っ直ぐで、綺麗で、まるで
鯨の鳴き声を思わせる。
旋律も世界観も、何て曲なんだろう。
"虹の元へ歩いてみよう"
忘れたくないな、この時間。

青と夏。
やっとだね、生で聴けたね私。
改めて夏が始まった。ミセスとの夏。
ミセスに出会ってからの日々は確実に、
再びやってきた私の青い春、青い夏。

映画じゃない。
切なさも帯びた大好きな曲。夏の代名詞。

Magic。
ごめんなさい、楽しかったことしか記憶に
ないくらい、楽しかった。
これでもかと、「Hey!!!!!」と叫んだこと、
目前で降り注ぐ金テープ、歓声。多幸感。
夏のアンセムだ、間違いない。


Soranji。
私とミセスを出会わせてくれた運命の曲。
それまでメンバーを呼ぶ声で溢れていた方舟は、
その瞬間、息を吸う音で静まり返った。
あの息を吸う音が忘れられない。
多分、今までにない歌い出しだったと思う。
息を吸うことはもちろんあるけど、あの息、
あの音がずっと脳裏に。
私の座席は、位置的には大森さんの真正面。
これだけは、モニターではなく。
どんなに小さくても肉眼で目に焼き付けた。
一対一で歌って貰っている感覚に陥った。
"生きてて欲しい" 。
貴方にそう言われたなら。
多分、この時間は一生忘れない。もはや言葉にはできない何か。私の一部。

ケセラセラ。
大森さんの言葉を聴いた上でのこの曲は、
本当にずるいと思う。
今日も唱える。
1人じゃない、私たちも唱える。ケセラセラ。
多幸感。ああ、終わらないでお願いと願ってしまう。ファンファーレ。
生まれ変わるなら私だと、胸を張って言える気がする。

Feeling。
"私はきっと愛されてる" で終わるライブが
あるだろうか。
このライブの終わり方もきっと、feelingに
任せてしまえばいいのだろうか。
大森さんが「僕は今すごく幸せ」と言ってくれたこと、ライブがこの歌詞で終わること。
胸が熱くなって堪らなかった。
これからも、愛されてると思えますように。
愛します。愛していいですか。


今もまだ、揺られてます。
良い船旅だった。宝物だ。
言葉にならないほどの感謝と大好きを、
貴方たちに。

忘れたくない、忘れない。
ありがとう、ありがとう。
大好きです、愛しています。










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