#8 くだらないの中には

くだらない事が好きだ。しかもとっても厄介なことに誰にも指摘されないようなくっだらなぁ〜い事をするのが好きだ。
例えばだが、僕はいつも冗談で謝る時にいつも「すぅみませぇ〜〜ん(サ行は息多めで。
)」言う。これには元ネタがあって、乃木坂46の冠番組である乃木坂工事中という番組内でまいやんこと白石麻衣さんがMCのバナナマンさんの2人から「白石がちょっとダメだな!」と責められるシーンがあり、その時に出てきたのが「すぅみませぇ〜〜ん」なのだ。これが何とも言えないくらいに可愛らしくて面白くてとても尊いのだ。それを見て以降、冗談で謝罪する時は「すぅみませぇ〜〜ん」を使っている。おそらくあの「すぅみませぇ〜〜ん」が出た放送が2年くらい前だと思うので、えらく長い期間使っている自分に少し引いてしまってはいるが、多分これからも使い続けるだろう。2年間使ってはいるもののアイドル好きの友達に「あ、それ乃木坂工事中でまいやんが言ってた『すぅみませぇ〜〜ん』じゃん!!」と指摘された事は無い。むしろ「それまいやんの『すぅみませぇ〜〜ん』だよね!!」と指摘されたら分かってもらえた興奮よりも「え?何で分かるん?!」というちょっと怖さのほうが勝ってしまって「え?!、、お、、う、うん」という挙動不審な対応になってしまうと思う。なので「ごく一部の人に気付いてくれー!ワクワク!」という楽しみ感覚では使っていなくて、ただの「言えたー!!やっぴー!」という超くだらない自己満足なのだ。

他にも最近知人のスマホケースにアンパンマンのシールが貼られていたので、「それどうしたのー?」と聞くと、友達と横浜にある“アンパンマンこどもミュージアム”に行った際に物販を買ったら付いてきたシールが可愛かったので貼ったとのことだった。「へー!横浜にアンパンマンこどもミュージアムなんてものがあるんだー!」と返答した時に、『あ、やばい!“アンパンマンこどもミュージアム”って語呂言っててなんか気持ちいいぞ!』と思ってしまい、そこからは「アンパンマンこどもミュージアムって、、、」とか「アンパンマンこどもミュージアムはー、、、」とか「でもさ、アンパンマンこどもミュージアムはさー、、、」みたいに執拗に“アンパンマンこどもミュージアム”を略さず正式名称で、尚且つ少し強調して使い続けた。運が良かったことにその知人が“アンパンマンこどもミュージアム”の語呂を面白がってくれて、「アンパンマンこどもミュージアムはね、、、」と全乗っかりしてくれたおかげでその場はとても楽しい感じで終わったけど、これが普通の人だった場合「何だこいつ〜!!(ジョイマンの池谷さん風)」と心の中で思われてしまって、「あー、、へへっ。」何てあからさまに躱されてしまって、何とも救いようのない空気感になってしまったんだろうなと思うと少しゾッとする。これを書いていて今思い出したんだけど、高校生の時フジテレビのIPPONグランプリという大喜利番組内でネプチューンの堀内健さんが「『お前…それ28回目だぞ』なにが?」というお題で「Twitterの事をトゥイッターと言う」という回答にバカハマりしてしまった放送の次の日、友達の前でTwitterの事をトゥイッターと言ったらめちゃくちゃ真顔で「は?何言ってんの?」とド直球に言われ心に矢が刺さったかの如く傷付き、その場がシンとなった。その時の友達の顔まで鮮明に思い出せる。この失敗を経て、くだらない事をする時は自己満足で済まそうと固く決めていたのに、また同じ過ちを犯すところだった。危ない危ない。

そんでもって最近ハマっている自己完結型のくだらない事が「長文の日本語を英語っぽく発音する」ことだ。これにも元ネタがあって愛知県の中京テレビで放送されている「オードリーさんぜひ会ってほしい人がいるんです。」(通称オドぜひ)という番組内でとある美容学生が披露した特技が先程言った僕がハマっている事なのだ。ぜひオドぜひ公式You Tubeチャンネルにその動画があるので見てほしい!これがねーすっげぇくだらなくてめちゃくちゃ凄いの!それを見て以降街を歩きながら日本語の長文を見かけると、脳内で英語っぽく発音するようになった。やってみて再認識したのだがこれが凄く難しいけれど楽しいのだ!まだやり始めた事もあって一気に長文を英語っぽく発音できないが(流石に街中で声を出すと変に思われるので脳内再生している)、偶に綺麗に1発で英語っぽく発音できるととてつもなく気持ちがいいのだ。それをするようになってから退屈になりがちな目的地までの移動(電車や徒歩)が凄く楽しくなったのだ。あれを英語っぽく発音したらどうなるんだろ?とかこの単語系は同じ発音方法でイケるなー!とか色々何ともくだらないのは自分でも分かるが色々な発見ができて凄い楽しい。

なぜそんなにもくだらない事をしてるだ?と疑問に思う方が多数かも知れないが、くだらない事をすることはシンプルに楽しい!くだらない事をすると心がパッと明るくなって自分の中の幸福度ゲージが溜まっていくのだ。普段生きていると落ち込んで泣きたくなる日もまあまあある。でもそんな時に“自分なんか”と悲観的に思う前にとてもくだらない事をしてみるといい。1人部屋で「おっぱい揉みたーい!!」と叫んでみたり、芸人さんの一発ギャグを全力でやってみたりと自分が思うくだらない事をやってみて欲しい(僕はもれなくやっている!)。ほんの一瞬だが辛い事が忘れ去られて、少し心に温かさが出てくるから。ネガティブとポジティブな感情はどちらも連鎖的に起き、強大なエネルギーになるのだ。だからこそネガティブな感情に覆われそうならくだらない事をする事で負の連鎖を断ち切り、ポジティブな感情に満たされている時はより連鎖反応をさせる為にもくだらない事をした方がいいと思うのだ。

僕の好きな映画で麻生久美子さんが主演をしている「インスタント沼」という作品で、洗面台に栓をして水道の蛇口を全力で捻り、水が溢れ出るまでに家の近くの自販機でジュースを買うという何ともくだらなくてハラハラする遊びをするシーンがあるのだが、たった蛇口を捻るだけでもほんの数分を楽しめる事が出来るのだ。現に麻生久美子さん演じる主人公の沈丁花ハナメもこの遊びをする事で悩み事は晴れ、日常が上手く行きだしていく。普段、僕らが気付いていないだけで日常を楽しく彩るアイデアやアイテムはゴロゴロと転がっているのだ。

だからこそ、くだらない事は積極的にしていきたい。人生は一回きりなのだ。ならばたった1日のたった数分数秒でも楽しく生きたい。人生が幸せか不幸かは自分自身が決めるものだ。といい感じでおわれそうだったのだが、ふと自分で考えたくだらない遊びが無いことに気付いた。少し落ち込んだのでカフェのテーブルにあった注意書きの「当店では1オーダーにつき、お席のご利用は90分とさせていただきます。」を英語っぽく発音する事で楽しい感情のまま店を出る事にしよう。帰りの電車内で閃けば良いってことにしてさ。この緩さも大事なんだと強引に自分に言い聞かせることにしよう。

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