寂しいね、お互い。

あるYOUTUBERの動画を見ていた。飼い猫が病を患い、余命宣告を受けたという内容のものだ。ペットを飼っている人は、いつか別れの日はやってくるのだから、後悔の無いようにね、といった言葉で締めくくられていた。

その動画のコメント欄は、大切なペットとの別れを経験したという視聴者からのコメントであふれていた。こんなにも悲しく、しかし同時にこんなにも大きな愛を感じるコメント欄は初めて見た。私自身今年の春に愛犬との別れを経験したので、まるで「ペットロス集まれ!」の会場に来て、同じさみしさを抱える者同士で慰めあうような、そんな気持ちになった。ぼんやりと皆のエピソードを聞いていると、あるコメントが私の目に留まった。。


「亡くなってしまった動物たちは、老いも病気もない虹の橋のところへ行く。そこは思いっきり走り回れるし、本当に楽しくて最高なんだけど、一つだけ動物たちは飼い主今頃どうしてるかなって考えて過ごしてる。」


YOUTUBEのコメント欄を読み涙を流す日が来るなんて、思いもしなかった。あの日からずっと凍ったままだった私の心を溶かしてくれるような、優しくて暖かなコメントだった。この言葉は誰かの受け売りらしいのですが、この言葉を考えた主はもしかして神様なのではと思ってしまったよ。「ここでの暮らしはどう?」「最高に楽しいんだけど、そのはずなんだけど、ふと寂しくなる時があるよ。」みたいな、そんな天国での神様とペットたちの会話を想像した。

私を寂しい世界に置き去りにして、天国で幸せに暮らしているんじゃないかなぁとか思ったり、でも幸せならいいんですとか言い聞かせたりしていたけど、寂しいのは私だけじゃないと知ったのでなんだか安心しました。

まだまだ遠い未来の話だし、もちろんそうであって欲しいけれど、いつか私が死ぬときには天国の玄関まで迎えに来てくれるに違いないと、そう信じています。いつも家でそうしてくれたみたいに。


#エッセイ #ペット #youtube