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【本解説】リーダーの仮面

今回は安藤広大さんの一冊『リーダーの仮面』について解説していきます!


はじめに

あなたは出世したいですか。

このnoteを見ているあなたは学びたいという意識があり、その学ぶ理由の一つとして出世はありますよね。出世したほうが給料も上がりますし、やりたいことができる可能性も上がります。

一方でこういう人もいます。出世なんて興味ありません。責任が増えるだけで嫌だ。という考えの人は特に若者に多いんですが、私も少し前まではサラリーマンでずっと生きていくにしても出世は別にしなくていい。そう思っていました。というのも人生で大事なところを仕事じゃなくて仕事以外においている人もいると思います。それもひとつの生き方だと思います。

でもこの本に衝撃的なことが書かれています。

自分が40代・50代・60代になっても20~30代の若者と同じように切磋琢磨できるか。

これ確かにな。と思ったんです。当然会社は若い人の方が安く雇えます。そして若い方が覚えも早いくプライドもなくて素直に学んでくれます。つまり悲しい現実として会社に長く勤めて出世しない人は一番代替可能な存在です。まず最初にリストラ候補に入る人ってことです。

出世なんてしたくないとかじゃないです。1つの会社に長くいるためには出世しないとキツいということです。まあ副業している人は別ですが、出世しないとめちゃくちゃ危険な将来が待っているのかも知れません。

では私たちには何が必要なのか、それこそがこの本で学べる『マネジメント能力』です。

この本は安藤広大さんの経験に基づいて書かれていて、安藤さんは株式会社識学という上場会社を経営されています。安藤さんはリーダーとして大切なものを5つのポイントとして挙げてい ます。これを先に意識しておくと後の話が理解しやすいので覚えておいてください。

それは『ルール・位置・利益・結果・成長』です。これをさらっと説明すると明確に言語化したルールと、はっきりとした上下関係という立ち位置、それによるコミュニケーションを取りカリスマなどのあやふやなものではなく、利益で人を動かし、経緯よりも結果を重要視し、目先よりも未来の成長に重きをおくことを念頭にリーダーの務めを果たすことが大切なことです。

リーダーとしての仕事というと例えば、部下のミスや取引先とのトラブルに見舞われることがあったとき、そういったトラブルを対処したり、あるいは事前に防ぐことです。

これらのリーダーとしての仕事を遂行するために重要なのが5つのポイントです。むしろこの5つのポイントだけを見てればいいです。そしてこの本では仮面をかぶると表現していて、つまり普段の自分として仕事をするのではなくリーダーの仮面をかぶりリーダーとしての職務を実行することが重要ということです。

ルールを設ける

1つ目はルールを設けるということです。リーダーになって最初にすべきことがルール設定です。ここでは2つのルールが紹介します。


行動のルール

まずは行動のルールです。
例えば
・1日に300万円売り上げる
・1日に5件は営業して新規開拓をはかる

このようなルールです。これは会社が設定した目標でぶっちゃけ守れない場合もあります。だからこのルールは人を評価するための材料になります。そしてリーダーは行動のルールを守れる人物を評価しなければなりません。つまり結果を出せる人物を評価しなければなりません。その役割がこの行動のルールです。

姿勢のルール

そしてもう1つが姿勢のルールです。
例えば
・朝会社にきたら挨拶をしよう
・会議は5分前集合しよう
といったものです。これの特徴は誰でもできることです。ここがポイントですが、このルールを部下に守らせることがリーダーとして大事な基本になるです。

このルール自体は極論なんでも大丈夫です。大事なことはできる・できないが存在しない環境ではなくルールをしっかりと守らせることが重要です。そうすることにより、少しずつ上司と部下、リーダーとメンバーといったしっかりとした上下関係が作れるようになります。

ここで注意が必要なのはルールが部下ごとに違うのはアウトです。君は優秀だから会議参加しなくても大丈夫。みたいな特別ルールは他の組織のメンバーにも不満が溜まっていき良い帰属意識が薄れる原因になります。ルールは全員が守れる範囲で統一させることが大切です。

言い方

2つ目のポイントは言い方です。

これは『位置』の中に書かれていたポイントですがリーダーは部下には言い切る形で命じるようにしましょう。あなたはこんな経験ありませんか。上司から『この仕事できるときで構わないので、この資料をまとめておいてくれないか』のように曖昧なニュアンスでお願いされた経験あるかと思います。こういう指示は嫌ですよね。

これはやんわり言われているので嫌な気分にはならないんですが実はこれも リーダーとしてはNG行動でリーダーの立ち位置を間違えた言い方です。ここでのリーダーは2つ間違いを犯しています。

1つは決定権が部下にあること。もう1つは責任の所在を曖昧にしていることです。

1つ目の決定権が部下にある言い方をすると『やりたくありません』のように断れる状態にあり、リーダーと部下の位置関係が明確になっていません。

2つ目の責任の所在を曖昧にしていることですが、これは部下に決めさせる言い方なので結果が悪かった時に『実行することを決めたあなたが悪い。引き受けたのになぜ上手くいってないんだ』と後から部下に責任を押し付ける ことができてしまいます。責任はあくまで上司にあるもので、これではダメです。このような言い方は指示ではなくお願いであり対等な関係になり互いの位置を間違えたコミュニケーションになっています。

そして同じくダメな言い方がメリットを提示することです。『今度飲みに連れて行くから』や『次からは他の部下に任せるから』などとやることです。仕事を振るというのは子どもにお使いを頼むものとは訳が違います。

仕事というのはそれぞれの立場にいる人にその役割と責任に応じて上から下へ仕事が降りてくることが基本です。部下のやる気を気にするのは良いリーダーとは言えません。

会社を使え

次は会社を使えということです。今の世の中はフリーランスになる副業やろうといった流れがあります。このように会社に使われるのではなく会社を使おうという考え方を勧めているインフルエンサーも多くいます。しかし著者は会社に上手く使われることを意識した方が成長は速いと考えています。

ここで大事なことが会社で評価されない人が社会から評価されることなんてほとんどない。ということです。サラリーマンの場合どんなに優秀な人でも会社員である限り外からはA社の○○さんというように所属する組織とセットで認識されています。

ほぼ全てのサラリーマンが組織やコミュニティに貢献できているかどうかによって対価を獲得していますが、独立して社会から評価を得る仕組みも組織の中で上司から評価を得る仕組みも本質的には一緒です。

だからこそを会社で評価されない人が社会から評価されることは滅多にないです。そう考えると会社に上手く使われて色々スキルを習得することは大事な期間であるといえます。

よくサラリーマンでダメダメだったでもフリーランスで成功したという人もいますが、そのケースはとても少数派だと思います。圧倒的にフリーランスの方が考えることや必要なスキルが多いので、よほど際立ったスキルがないとサラリーマンからフリーナースになったとしても簡単には上手くいきません。

実際フリーランスになった人で上手くいっている人は会社員時代から既に優秀だった人がほとんどです。サラリーマンが嫌でフリーになった人は私の周りでは結構ダメな人が多いのが実態です。

まとめ

1、ルールを設けよう
2、言い方は気を付けよう
3、会社に上手く使われよう



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