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絶望しかない。だけど、どこへでも行ける。*日記*

お久しぶりの更新。
いろいろ慌ただしく日々を過ごしていたらとんでもないことに見舞われ、内心はもう「やってられないなぁ」という思いでいっぱいだけど、少し落ち着いたので書き残したいと思う。

お財布を失くした。
2週間ぶりの出社で同僚とランチをして、お金を払って、節約のために少なめに所持にしていた現金もちょうど尽きてお財布に対する注意が散漫だった。

午後はコンビニでおやつを買ったりなんて余裕もなくひたすら仕事に打ち込み、遅い定時時間を迎えてじゃあまたいつか出社したときは〜なんてのんびりと同僚を駅まで送り。
友人からきていた電話をとって、約束の時間まで相談に乗り、夕食は知り合いからのご馳走するという言葉に甘えて、ほろ酔いで帰宅。
疲れ切っていたのでお風呂に入ってそのまま就寝。
ランチのあと一度も触っていないお財布はカバンに入ったままのはずだった。
しかし夜中に妙な寒気で目が覚め起きて、なんだか嫌な予感でカバンを確認すると、お財布がない。
情けないことに最後にどこで使ったのか思い出せず叫びそうになりながらも、成人したての頃に映画館でも財布をスられたことがあったので、冷静にカード類の利用を停止。友人に泣き言のLINEをしたら電話をかけてくれて半泣きのまま、早朝の警察署へ行って遺失物届けを。

トボトボ帰宅してリモートでひたすら仕事と向き合いつつ、隙間時間でさまざまな心当たりに電話をかけても、萎んでいく気持ちを嘲笑うようにお財布は姿を眩ましたまま。

あーーまたやっちゃった。
人生で2回も財布を失くすなんて。
前回はカード類は分けていたのが幸いしたのに、今回は丸ごと消えてしまって。
どう対処すればいいかはわかってても出てこない財布と自分が情けなくて不甲斐なくてやりきれない。

と、2日ほど鬱々と過ごしていた。

いまだに警察から連絡はこないし、免許証の再発行は急がないとと思い立ち、今日いきなり午後休めるかリーダーに相談して、進捗は来週の自分に託し、午後から警察署へ。
しかしここでは更新しかできませんとのこと。
調べが足りなかった。
免許センターって書いてあるしホームページに再発行に必要な書類なんて記載があるからてっきり。

急に休ませてもらったのに目的を達成できずにリーダーへの申し訳なさとやるせなさに落ち込みつつ、この時間でキャッシュカードの再発行をと思い立つも、届け印を持ってきていない。しかし自宅は住宅街なのでメイン通りにでるのには少し歩かなければいけない。取りに戻る時間はなさそう。
またトボトボと、次はマイナンバーカードの再発行にと電話をかけてみるも(先に電話で聞くことを覚えた)、免許証を再発行してからの方が来訪する手間が省けますよという親切な提言のもと何もできないことに。

あらゆる再発行手数料と手間を考えると被害はなかなか。というかメンタルはズタボロ。

午前中の仕事でもうヘトヘトだったのでそのまま、愛する作家の新刊を買って癒されようと本屋さんへ。

吉田修一先生の、『翼の王国』シリーズエッセイ。
堂々たる完結!!
15年間続けられたANA機内誌での連載だった。

コロナ禍を経て旅に出られない間も、先生は旅すること、そして旅先で出会う景色や人々のあたたかさや幸福を、文章にし続けてこられた。
わたしは吉田修一先生の書く、人間が好き。
優しくてあたたかくて、時には怖くて、寂しくて、弱いところもある。だけどみんな、生きている。
生きているからこそいろんな事情を抱えて苦しんでいるけれども、他者と関わり合いながら、自然と共に生きている。

どちらかといえば硬派な小説を書く先生からは想像もできないほどゆるい文章で、しかし言葉の力を持ってグサリと心に突き刺してくる。
先生がこれまで旅して見てきたものを先生の文章で読むと、まるで自分の目で見たかのような高揚感に包まれる。

わたしも旅に出たいなと、
悲しみに打ちひしがれた心に、
太陽を思わせてくださる。

お財布は出てこないけれども、
身分証再発行大変だけれども、
気持ちを新たにまた頑張ろう。

とりあえず今日はのんびりと。

姉からもらったスタバチケットをここで使わせてもらった

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