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家族を退院に導いた3つのコーチングスキル


こんにちは 魔法のお茶会クイーンしばたみかです。

このお話は、少し前、コロナ禍で父が緊急入院した時のおはなし。

動揺が恐ろしい世界を作る


父が昨年12月初旬に、急性膵炎で緊急入院をしました。

85歳という高齢なことから、主治医からは、
いろいろな起こりうるリスクなどついて、話がありました。

・絶飲食が続くと、認知症が発症する可能性がある。
・急性膵炎は、万が一という場合もある。
・ベッドにずっと寝ている状態で何週間もいると、リハビリが必要になる。
・元のようには戻れない場合がある。
・転倒を防止するために、ベッドに固定する必要がある。


聞いたことありますか?
急性膵炎って、すっごーく痛いんだって。

父は、入院直後から、強い痛みに苦しみ
さらに、ベッドに器具で拘束されることへの嫌悪感で、
「帰る!」と怒っていました。(汗

といっても、意識が朦朧としているので、意思疎通はできない。
(痛みを和らげるために強い薬(モルヒネ的)を服用しなければならなかったので)

また、夜、ベッドに固定されることを嫌い、怒鳴っていたそうです。(滝汗


毎日、病室に通っていた私は、
しばらく、父のベッドの脇で観察していました。

「がまんしてください!」
「動いたら、けがしますよ!!」
「やらないと治りませんよ!!!」

大きな声が飛び交っていました。

聞いていたら、健康な私でさえ、生きる気力を失ってしまいそう・・。

また、他の病室からも、
意味不明の奇声が、止まることなく続いていました。

まさにカオス!!!!


このままでは、身体が良くなるどころか、
精神状態が危ない!

と、危機感を感じたのです。


動揺が広がり、
私自身が恐れの世界に入ってしまったら、
世界は恐ろしさで溢れてしまう!


私がとった行動は、3つ


1、傾聴し、承認する

父が「痛い」と言えば、
「痛いよね」

父が、「もうやだ」と言えば、
「ほんとにやになっちゃうよね。」

と、傾聴して、承認する。

また、なぜ今このような状態になっているのか、
いつまでこの状態が続くのか、
その理由や期間についての説明を、

納得してもらうまで何度も行う。

熱が出たり、
強い痛みが続いたり、
なかなか厄介な症状が続きました。

「今、お父さんの身体は、
必死で戦っている状態なんだね。

脱水状態にならないように、
点滴で管理してあげようね。」

と、丁寧に、親切に説明を繰り返す。

絶食はともかく、絶飲も続いていたことで。
水も飲むことができなかったのは辛い。
24時間点滴に繋がっているのがきついよね。


体をベッドに固定する器具に関しては、

「起きている時は、大丈夫だけど、
(本当は大丈夫じゃないけど^^;)
もしも寝ていて無意識の時に、
引っかかっちゃって、点滴が外れてしまったら、
今まで頑張ってきたのがやり直しになってしまって、
もったいないもんね。

ほら、車乗る時もシートベルトするでしょ!」

という風に。

尊厳を保ちながら、やってもらえるように促す。
これも、丁寧に親切に^^

これは、父に、
『しかたがないな・・』と、
思ってもらうように促しました。

特に、仕事をバリバリ行っていた男性は、

身体の自由が効かなくなったときに
あせりを感じたり、

意味不明なことを言っているということを認めたくない
プライドがあったりするようです。

例外なく父もその部類^^;


2、ゴール設定はスモールステップ

この入院に関しての、最終のゴールは、
家で、家族みんなで楽しく笑顔でいること。

だけれど、そこまでは、はるかに遠い。

「早くよくなって、退院しようね」
だと、現実味が薄すぎる。

遠過ぎて、諦めてしまいそう。

というわけで、この場合のゴールは、
すぐ目の前のゴールを設定
することが重要なのですね。

『まずは、水が飲めるようになる』
に設定。

口に水を含むから始まって、
歯磨きができるようになって、
美味しくなさそうな抽出液を飲んで、
熱が出て、
振り出しに戻って……。

安定して水が飲めるようになるまで、
だいぶ時間がかかったのです。

3、イメージの力

父に、『光の泡で包まれている』
というイメージを持ってもらった。

カオスの只中にいるけれど、
その光の泡の中は、
安全で、あたたかくて、光が満ち溢れている。
だから、大丈夫!

病気と一生懸命に戦っている父自身が
彼の身体を信じること。

そして、私たちもそのイメージを持って、
信じていると伝えました。


伝える時、感情を抑えるのに必死だったのだけれど、
これは淡々と伝えた方がよい気がしたから。

それまで、
「もう死んだほうがマシ」とか、
「もう俺はダメだ」と、
寂しいことを漏らしていた父が、

「よし!病気と戦うぞ!!」
「がんばるぞ!!」

と、少しずつ前向きになったのがうれしかったな。

そしてさらに、それまでは、
話していることが、意味不明だったのだけれど、
ちょっとずつですが、現実的な内容になってきて、
それに伴って、笑顔も出るように!

昔話をやたらとしていたけどね^^

その変化は、とても大きくて、
コーチングしている私が一番びっくりしていたかも。


主治医やナースも、
それまでは、85歳の老人として、
扱っていたように見えたけれど、

きちんと説明してくれるようになったし、
励まし方も変わっていったので、
私も安心。

『自分が変わると、周りも変わる。』

病院でも、例外ではなかったのです!


コロナの影響で、途中から
面会できなくなってしまったけれど、
父の底力を信じてイメージをし続けていました。

一方母は、父が心配で、落ち込んでたので、
母へのコーチングは、引き続き行い、
クリスマスや、年末年始も
母の元へ、夫と愛犬ぼたんと出向いていました。


そのうち、父からスマホで連絡が入るようになって
私たちは、ようやく光が見えてきた気がしたよ。

最初は声は弱々しく、かすれていたけれど、
だんだん、いつもの元気な声に!

ついには、母へ、1日に4回も、
電話をかけてくるようになっていきました^^

リハビリも頑張り、1月中旬に退院できたのです。

水が飲めるようになって、
少しずつ食事もできるようになったら、回復が早く、
食事ってすごいな〜と、改めて感じました。

そして、食事を摂ることが、
思考にも影響があるということも実感。

久しぶりに会った父は、10キロ痩せて、
ちょっと華奢になったかな。

けれど、声も、会話も、以前と同じでした。

母は、張り切って、帰ってきた父の世話をしていたよ^^

微笑ましい光景は、いつも見ていたけれど、
改めて眺めていたら、じわーって心があたたかくなったのでした。


普通のことは、特別なんだ!

コーチングは、クライアントのお役に立つということの他にも、
家族や、自分に、とても活用できるスキルなのですね。

ホリスティックライフコーチとして、
これからの人生を生きていこうと強く感じた出来事でした。

長くなりました。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました^^


꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°
私が住んでいる世界は、安全で美しい。
꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°⌖꙳✧˖°

あなたの周りが、優しい愛であふれますように♪

 しばたみか


\おしらせ/


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