ドイツ生活195日目 2023/9/24 ベルリンギャラリー
今日はベルリン最終日!天気が良くて気持ちいい!
なんと昨日の夜同じ部屋のカップルの男性が、マラソンウェアにゼッケンを安全ピンで縫い付けていた。
「もしかしてベルリンマラソン走るの?」と聞いたら、彼女の方が「彼だけ走るの。私は応援!」と言っていた。彼らはスペイン語でやりとりしていたので、スペインからわざわざベルリンマラソンを走りに来たのかもしれない。
2日連続で午前7時にアラームがなって、2人は部屋を出て行った。彼のトレーニングに彼女も付き合って一緒に起きているのだろう。すごい。
今日は日曜日でお店は飲食店以外ほぼ全部閉まるので、散歩したりブックフェアに行く以外予定がない。
基本雑貨屋さんなどは日曜日閉まっているはずだが、ブランデンブルク門の近くのお土産屋さんは観光客向けなのが理由か今日もオープンしていた。
一昨日も行ったアンペルマンショップに行って、お土産をみた。
赤と緑のアンペルマンの反射キーホルダーが売っていた。
自転車移動が多い私と彼でお揃いでつけたら可愛いかも!と思い、写真を撮って彼に送った。
「どっちの色がいい?リュックにつけたら暗い時でも安全だよ」
そしたら返事が来た。
「大丈夫(いらない)、でもありがとう。僕はキーホルダーはいらない。キーホルダーがこんなに大きいスペースを取るのはいやだよ」
彼は本当になんでも正直に言う。
これまでの30年間で日本の建前とか社交辞令という文化に慣れてきた私は最初驚いた。国の文化というよりは個人の性格だと思うが。
プレゼントでも食べ物でもなんでも、私は人に何か勧められたりもらったりしたら、たとえ自分の好みに合わなくても「ありがとう!いいねこれ!」と肯定してきた。その場でだけ取り繕って、家に帰ったら実際に使わない、ということもよくあった。それが人を傷つけない方法だと思っていた。
でも彼は私が勧めた音楽や食べ物も、好きな時は好きというし、嫌いな時は「申し訳ないけど僕はこの音楽好きじゃない。」とはっきり言う。
最初はショックだったので、嘘でもいいから「いいね〜」と言って誤魔化してくれればいいのにと思っていたが、最近はその「好みに絶対に嘘をつかない」という一貫性がとても良いなと思うようになってきた。
食べ物の好みや持ち物の好みに一度嘘をついてしまうと、取り返しがつかなくなってしまうことがある。やっぱりどこかできちんと「これは好きだけど、これは嫌い」と言うことが大事なのだと思った。どんな小さなことでも本当に正直に自分の意見を言う、ということが信頼関係につながるのだ。
私はキーホルダーが好きなのでつい人にあげたくなってしまうのだが、彼は本当にキーホルダーがいらないようなので、これ以降もう聞かないようにしようと思う。
美術館の前で作家さんたちが個人で店を出しているマーケットが開かれていた。
そして朝ごはん兼昼ごはんを食べに近所のカフェを地図検索したが、日曜日なのでほとんど閉まっている。金曜日に行ったシナモンロールのお店が美味しかったので、また同じお店に行った。
この2日間でお店巡りは十分にしたので、今日は美術館に行こう!ということで、ベルリンギャラリーという美術館に行ってみることにした!
到着!
ムンクの叫びで有名な、ムンクの展示だった。
ムンクの叫び以外の作品を見たことがなかったので、それ以外の作品をたくさんみることができて面白かった。ムンクはノルウェー出身らしい。
ムンクは特別展で、他のスペースでは別の作家の展示が行われていた。
中南米出身のアーティストが作った謎の映像作品が上映されていて、入り口には「子供が怖がる可能性があります。子供は親の判断と監視のもと視聴してください。」と注意書きがあった。
ビクビクしながら映像を見たら、本当に怖かった。
銀色に塗られたトウモロコシ、地面に並べたバナナ、こわいお面を被った謎の人物がずっと喋り続けている閉鎖された空間。
何が何だかわからないがとても怖かった。
ベルリンギャラリーはとても大きくてかっこいい美術館だった。
外に出るとこんな感じのオブジェがある
もうすっかり秋らしくなっているドイツ
美術館の後は、最後にもう一度ブックフェアへ!
ブックフェアと美術館の間がちょうどベルリンマラソンのコースで区切られていて、反対側に行くのに苦労した。
ゴール付近なのか、本当に疲れ果てた人たちが声援を受けながら走っていた。
私も学生時代にフルマラソンを一度走ったことがあるが(名古屋ウィメンズマラソン)、体力的にきついというより最後は足の皮が剥けたり水脹れができたりして皮膚的にきつかった思い出がある。
その当時は普段テニスをやりまくっていたので体力はあったのだと思うが、42kmぶっ続けで走る経験を足がしていなかったので、突然のことに足が驚いて皮が剥けたのだと思う。
後半は「絶対歩かない」と心に決めながら、ほぼ歩いているのと変わらないようなスピードで走っていた記憶がある。
みんな沿道の人に「もう無理。死ぬ」みたいな感じで首を切るジェスチャーをしながら走っていた。
ブランデンブルク門のあたりでみんな応援しており、警備員の人に「どうやったら反対側に行けますか」と聞いて「地下鉄の駅まで行って、地下道を通って反対側に行ける」と教えてもらった。
ブランデンブルク門は先日環境活動家という名のテロリストたちにオレンジ色のペンキで汚されたが、近くを見たら本当に酷いことになっていた。
そしてブックフェスティバルの会場に到着!
会場の反対側にはビアガーデンがあり、川や自然を楽しみながらみんなビールを飲んでいた。
ブックフェアでは、知り合った作家さんたちに挨拶して、またどこかで会おう!と言葉を交わした。
何人かは11月に東京で行われるTokyo Art Book Fairに出展するらしく、日本が楽しみ!と言っていた。私も去年見に行ったけど、今年は行けない!でもその分ドイツで2回もアートブックフェアに行けたのでよかった。
そして友達になった中国のデザイナーの女の子が、「友達になってくれた記念に本をプレゼントしたい!」と言って、売り物の本をプレゼントしてくれた。
「いやいや、買うよ!」と言ったが、「今度あなたの本をくれ」と言われたので、本を今度作ったらプレゼントするという約束をした!
またタイ料理の屋台でパッタイを買って、帰る時間まで少しの間芝生の上でご飯を食べた。
ベルリン中央駅の目の前に芝生コーナーがあり、そこでご飯を食べて本を読んだり音楽を聞いたりして少し時間を潰した。
そしてそろそろ空港に向かおう!ということでベルリン中央駅で電車に乗る。
そして帰り際に買ったタピオカと、今回買った本を読みながら40分ほどかけてベルリン空港へ。引越しなのでできるだけ本は買わないように気をつけていたが、また数冊増えてしまった。
本は一冊一冊は軽いのだが、何十冊にもなると本当に重くなるので気をつけたい。
そして21時に飛行機が離陸!
そしてデュッセルドルフ空港からケルンまで遅延などありつつもなんとか戻ってくることができた。
ベルリン楽しかった!ありがとうベルリン!
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