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ドイツ生活352日目 2024/2/29 汚いアパートの内見

今日は木曜日!
いい天気なので同僚とまた昼休みに散歩に出かけた。
いつもは湖の周辺を歩いて30分以内には戻ってくるのだが、今日は仕事量が少なくて余裕があったので「今日はゆっくり歩いて太陽の日差しをを浴びたい」と同僚が言ったのでそれを先輩に伝えて出てきた。

鳥のカップルがいた

奥の白い鳥は新入りだ

公園の真ん中にベンチがあったので、そこに座って同僚と色々喋った。

本当に気持ちいい天気

私たち6人はデザインチームなのだが、そのうちの1人のおじさんは前職は印刷会社のディレクター?として働いていた人で、デザイナー出身ではない。

なのでその人があまりデザイン的な感性で仕事をしないので少し困っているということ、それに対して別の先輩たちが怒っていること、記者のおじさんが性格が悪くてみんなが嫌っていること、デザインチームの先輩(55歳)と編集者の先輩(60歳)がお互い「私たちがいなければこの会社は回らない!」と言い合って喧嘩していることなどを話した。

働き始めて3ヶ月弱なのでまだ会社の人間関係をよく知らない&ドイツ語ネイティブではないのでいまいちそういう情報がスムーズに入ってこないので争いごとに巻き込まれずらいというのもあり、同僚に聞くまで知らなかったことが色々あった。

最初の頃はドイツの会社は日本と違って人間関係がめんどくさくないのかな?みんなさっぱりした性格なのかな、と思っていたが、やはり毎日顔を合わせて仕事をしていれば色々思うことがあるのはドイツも同じようだ。

「まあでも自分のやるべきことをやっていればいいよね」という結論で落ち着き、オフィスに戻った。
ベンチで2人で座って話ができるほど同僚と仲良くなれてよかった!
8歳も若いけど、すごく気楽に話せる。
気まずくならずに2人きりで長くおしゃべりできるような人を見つけるのは結構難しいと思うから、幸運だ。
たとえ日本人同士だとしても2人っきりで何十分も色々おしゃべりできるほど空気感が会う人はなかなか簡単には出会えない。そんな人が仕事場にいることがありがたい。


そして今日は仕事終わりにシェアルーム募集のアプリで見つけた物件に内見に行くことにした!
昨日は管理人が個室の鍵を忘れたので行くことができず、今日に延期したのだ。

ザールブリュッケン市内の全ての通りを把握しているという先輩に聞いた時、
「うーんこの通りは中央駅にすごく近いし、路面電車の駅もあるし、市街地のすぐ隣の通りだからロケーションはいいけど、今あなたが住んでいる通りのような雰囲気はないよ。
ザールブリュッケンの市街地付近は第二次世界大戦で全部破壊されたから新しい建物ばかりで、美しい古い建築物はないよ。
あとはクラブとか売店が多いからちょっと雰囲気は良くないかも。
でもこのロケーションで安くて新しいならいいかもね!
まずは行ってみれば?」

と言われた。

こういう時はドイツ語でいうBauchgefühl(直感:直訳すると「お腹の気持ち」)を信じることだ。

ロケーション、家賃、設備(洗濯機や食洗機の有無など)ルームメイトとの相性、清潔感、街の雰囲気など考慮する点は色々あるが、結局は直感で決めるのが一番いい。

ちなみにWebサイトに掲載されていた写真はこんな感じだ。

ベッドもマットレスも新品のようだ
綺麗だ!


そして約束の時間より少し早めに着いたのでアパートの前で待っていたが、もうこの時点で私の直感はNOだった。

回収されていない満杯のゴミ箱

すぐ近くにはスポーツ賭博店、閉店したケバブ屋さん、怪しい中古携帯電話販売店、タバコを吸いながらベビーカーを押すいかつい妊婦、タバコを吸いながら賭博店に出入りする男たち、満杯になったのに回収されていないゴミ箱から漂う異臭。

これはダメだ、、
と思っていたところで管理人から「もう僕は建物の中にいるのでブザーを押して開けて入ってきて」と言うので入ってみることに。

入った瞬間、埃っぽい匂い、ゴミが溜まった異臭が一気に襲ってきた。

うっ

幸いにもマフラーを巻いていたのでそれで鼻と口を抑えて呼吸を最小限にしながら階段を登った。この匂いの中5階まで上がるのがきつい。

匂いだけでなく埃、置きっぱなしの荷物や資材、蜘蛛の巣などにまみれた階段を上がった。

もうすでに帰りたい

そして部屋に入ると、すでにルームメイトが入居しているらしく紹介された。2人とも同じ国から来ているらしく、英語でもドイツ語でもない言語で話していた。

個室

写真だと綺麗に見えるかもしれないが、マットレスも床もとても汚くて裸足で歩けるような感じでは一切なかった。
アプリではリノベーション済み、家具も新品!ルームメイト0から募集と書かれていたが、もう何年も前から住んでいるようだった。管理人が物件情報を更新していなかっただけらしい。

もう家の前で待っていた時点から答えは決まっていたので、一瞬でこの場から帰りたかったが、管理人が「何か質問はある?」と聞いてきた。
何も聞かないのも失礼かなと思って「4人部屋ですが、男女2-2ですか?」とだけ質問した。

「そうだよ、常に男女2−2か、女性が3−1、4−0で多くなるようにしている。女性が多い方が安心だからね。」と答えた。「わ〜それは素晴らしいですね!」と表面上だけ満足したように答えて、「では他の物件も見て後ほど連絡します。」と言ってすぐに帰った。


建物を出た瞬間、思い切り息を吸って吐いた。
呼吸も満足にできないような物件には住めない。

別に今の物件もべらぼうに高いわけじゃないし、最高に綺麗で裸足で歩き回れるし、ルームメイトとも仲がいいし、ロケーションもいいし、設備も最高だ。

何もたった月190ユーロのためにこんな酷い環境に引っ越す必要はないじゃないか、、と考え直して、家に帰った。
そのために仕事して稼いでるんだから、100%気持ちよく住める環境じゃなきゃダメだ。

この物件を見に行ったのは完全に時間の無駄だったように思えたが、比較できたことで今の自分の住環境の良さを改めて認識することができてよかった。



18時近くになっても太陽が出ていて、空気はまだちょっと冷たいがそれでもずっと歩いているとポカポカしてくる。
市街地ではアイスクリーム屋さんがオープンした!

夏が来た!

夜は疲れたので料理せずカップラーメンを食べた。
だがバナナがあったのでバナナケーキを焼いた。

美味しかった


物件探しはなかなか難しいし、面白いな。

ドイツは本当にいろんな国からいろんな人が集まってきてシェアハウスをするので、家で靴を脱ぐか脱がないか、衛生感はどうか、とか色々人によって生活スタイルが全然違う。

なので今の家のようにルームメイト3人全員が静かで、キッチンを使ったら拭き掃除する、洗い物はシンクに放置せずすぐに洗うか食洗機に入れる、食洗機が終わったらすぐに食器棚に戻す、というのをやれているのは奇跡かもしれないと思った。

幸い今の物件は1ヶ月単位で契約を延長することができるので、この物件に住み続けてもいいし、いい場所が見つかれば引っ越すことができる。

あまり焦らず気長に探してみよう。

ゆっくり考えよう

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