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【詩】野球とラグビー

幼い頃 スタンドから見たその全てが
とてつもなく大きく感じていた
目の前に広がるグラウンド
そびえ立つスコアボード
なだらかな山のような観客席
そして グラウンドに立つプレーヤーたち

まるで 自分が小さくなって
家にある野球盤に紛れ込んだ気がしていた

あれから何年経ったのだろう
俺は今 実際に『野球盤』の上に立ち
動かされるのではなく 自分で考えて動き
仲間と試合を作り出す日々を過ごす

きっとまた今日もスタンドには
あの頃の俺と同じように
異空間に迷い込んだ少年たちがいるはずだ
07'7.1
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秩父宮ラグビー場

見上げると 厚く白い雲の隙間から
零れ落ちてくる雨の雫は
これがファイナルゲームという
寂しさからくる涙なのか

雨粒はやがて光を生み出し
フィールドにいる彼らを
とてつもなく熱く泥臭くさせる

いつの間にか雨は止み
太陽が顔を出していて
聖地にいる勇者たちを
勝者と敗者に分け隔てることなく
照らし続けていた
08'1.7
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