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合成着色料

合成着色料というのは人工的に作られた色素で、着色することが目的です。色を付けるわけですから、とりあえずは人体に有害か無害かに関わらず合成することはできます。しかし、有害と分かっていて使うわけにはいきませんね。とくに食品などのように、人が口に入れるものが有害であってはなりません。そこで、食品衛生法で定められた物質しか使うことはできない、損なルールになっています。

合成着色料はかつてはコールタールから得た化合物を原料にしていたのだとか。ちょっと恐ろしい気もしますが、そのためでしょうか、現在でも合成着色料の事をタール色素とも呼ばれているのだそうです。現在は原料がコールタールじゃなくて石油になっているそうです。

実際にはコールタールが原料だったという意味ではなくて、化学式で書くとある特定の構造を持った色素だったので、タール色素という名前になっていたのだそうです。現在ではその構造を持っていなくても、食用に用いる合成着色料の別名をタール色素と呼んでいるそうです(その特定の構造を持っていない合成着色料も全部まとめてのようです)。

天然か合成化に関わらず、着色料全般も食品添加物ですから安全性などはしっかりと調べて、許可されたものだけが使用できる仕組みになっています。合成着色料が用いられる製品で、しかも安全でなければならないものとして、食品以外にも化粧品や医療関連のものが有りますね。これらも使用に関しては厳しい基準が定められているので、心配する必要は無いでしょう。

合成着色料は着色することが目的です。そして、天然のものではないのでさまざまな性質を加えることが可能と考えられます。例えば、熱や光(紫外線など)に対しての安定性はとてもすぐれています。色としてみても非常にきれいな発色だったりしますので、合成してでも使用するというメリットは十分にあると言って構わないでしょう。とはいっても、最近の傾向として使用量が減ってきているようですね。食品を扱う企業の中には、着色料自体を用いないことにしたと宣言しているところも存在します。

日本では天然ものと言えば重宝されるというのでしょうか、良いモノとして扱われます。それに対して、天然ではない者の場合は、一段低く扱われる傾向があるようです。着色料も事情は変わりません。特に、合成着色料と聞くと、日本の場合は何かちょっと不安になったりしませんか。ちゃんと安全性などについてしっかりと調べたうえで、基準まで設けられているにしても、なんとなく気持ちがザワつくようです。

それに対して欧米諸国などでは、日本のような淡い色調よりも明確な色彩が好まれる傾向にあるようですね。原色的というような言葉がぴったりするような、しっかりとした色付けがされていたりしませんか。安全性がキチンと調査されて許可されたものならそれで良しとする文化があるのでしょう。よくよく考えてみないと、どちらの捉え方が正しいという問題ではありませんね。ただ、近年の傾向の一つとして、着色料にも少し何らかの動きが来ているようです。欧米諸国やを中心に、天然色素への関心が高まりつつあるのだとか。

この記事を書くために調べごとをしていて知ったのですが、食品の成分表示に関わる所が少し変更になっているようです。着色料で言えば、天然着色料と合成着色慮について、どちらも単に「着色料」の表示だけで良くなったようなルールになっているみたいですね。ただでさえ分かりにくかった表示の仕方が、更に分かりにくくなるような気がするのですが、どうなんでしょう。2020年のことらしいのですが、気が付きませんでした。ただでさえ抜け穴が多い気がするのに・・・。

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