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31、生姜の話

今回はちょっとマイナーな話になりますが、冬によく話題になる食材の生姜について考えてみたいと思います。生姜にはいろいろな効果があるとされていますが、その成分もまたフィトケミカルの一種でポリフェノールのグループであるショウガオールという成分が分かりやすいようです。


ショウガオールとは何か

ショウガオールとはその名前が示すとおり、生姜に含まれているポリフェノールの一種です。ショウガ入りの〇〇〇、例えば生姜湯といった飲み物が出て来るのは冬のような寒くなる季節が多いですよね。それもそのはず、生姜には体を内側から温める効果があるとされているからです。昔の人は経験的に知っていたのでしょう。

これは血管を拡張させて血行を良くする効果があるためで、これによって体の内側から体温が上がって温かく感じるんです。これによって代謝がアップしますし、体を温めるわけですから冷え性の人にとっても改善が認められる、そんなうれしい効果も期待できます。

以上から、発汗の効果も期待できるんじゃないかとされているようですね。体を温めることでもう一つ期待できることがあります。それは免疫力のアップです。こちらも冬の時期にはとても有用な働きだと思いませんか。この免疫力の効果ですが、ウイルスや細菌に対するものとされていて、とくに風邪の引き始めの頃に有効だと言われています。この辺りは殺菌作用としても捉えられているようです。

ポリフェノールの一種ですから抗酸化作用はもちろん期待できます。これは細胞の酸化を防ぐという意味で、この働きによって老化を遅らせる効果があるのだとか。

そんな生姜でありショウガオールですが、加熱するとこのショウガオールは減るどころか、むしろ増えるんだとか、それも1.5倍くらいに。まあ生姜を生でかじる人は少ないと思いますが、加熱することで増える上に、その後冷めても減らないという性質があるのだとか。これを利用しない手はありません。食材としていろいろと活用できそうですね。

さて、そんな生姜ですが、生でかじれない理由として(?)。独特の辛味が挙げられます。この辛み成分、消化する際の胃液の分泌を促進し、消化機能を助ける効果があるといわれています。さらに、生姜にはショウガオールの他にも「ジンゲロール」「ジンゲロン」という有効成分も含まれています。

ジンゲロールって何?

ジンゲロールとは、ファイトケミカルの一種で、生のしょうがに含まれている辛味成分のひとつです。こちらは殺菌作用や免疫細胞を活性化させる作用、胆汁の分泌を促進する作用、吐き気や頭痛を抑える作用など、さまざまな働きを持っています。

そんなジンゲロールですが、ショウガオールとは密接な関係があるようです。じつは、ジンゲロールは加熱したり乾燥させたりすることによってショウガオールに変化する性質があるのだとか、なんだこりゃ。この二つ、だから似たような働きがあるんですね。
これらを含めてジンゲロールには「冷えを改善する効果」「免疫力を高める効果」「吐き気・頭痛を抑える効果」「コレステロール値を下げる効果」「ダイエット効果」「老化を防ぐ効果」などがあるとわれています。この辺りも前半で書いたショウガオールと働きが重なっています。似ているからなんでしょうね。

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