見出し画像

制作と思考

東京都小金井市にある東京学芸大学の芸術館で開催されている美術科生の卒業制作展覧会を見に行きました。

そこには大学生活の集大成とも言える数々の作品がてんじされていました。そんなたくさんの素晴らしい作品の中、私が思わず目を引かれたのは添付させて頂いた作品です。
「栞」という題名が付けられたこの作品は、まず一目見たときにその青と黒の鮮やかなコントラストが目に入ります。この幻想的な情景はシルクスクリーンという版画の技法によって刷られているのだそうです。周りに書かれた文字を読み進めると、そこには制作者が作品をつくるにあたっての思考や悩みの過程が綴られていました。

普段完成された作品を見ることはあれど、その制作や思考の過程までを見るという機会は中々なく、思わずじっくりと読みいってしまいました。その文章を読めば読むほど配置の意図や展示方法などのこだわりが見えてきて、より作品を楽しめるものになっていました。

文章を読めば版画作品に込められた思いやコンセプトをより深く理解できる、制作者の頭を覗いているかのような体験ができる作品でした。
他にも多くの魅力的な作品が展示されています。
自分の糧にもなる展覧会だと感じました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?