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米ファンド格付け会社 Morningstar

モーニングスター(Morningstar)は、国際的に知られる金融情報サービスおよび投資リサーチ会社です。投資信託や株式などのファンドに対して格付けや評価を行っており、ファンド格付け評価は5つの星の数(★★★★★)で評価されます。星の数が多いほど評価が良く、星の数が少ないほど評価が低いです。フランスで買える投資信託にも証券会社によってはこの格付けが表示されています。

Boursobankでは↑この様にETFにMorningstar格付が載っています。

Morningstarの星の数は、主に以下の要因に基づいています:

  1. 過去のリターン: 運用商品の過去の成績が良いと星の数が上がります。

  2. リスク調整リターン: 過去の成績だけでなく、その成績を得るためのリスクも考慮されます。

  3. 経費率: 運用商品のコストが低いと星の数が上がります。

  4. ファンドマネージャーのスキル: 成功したファンドマネージャーがいる場合、星の数が増えることがあります。

  5. 運用方針と運用チーム: 運用の方針やチームも星の数に影響します。

これらの要素が組み合わさって、Morningstarは星の数を決定します。高い星は一般的に好ましい評価を示し、低い星は注意が必要である可能性があります。ただし、この星の評価は、ファンドの過去の成績に基づいているのでファンド選びの基準の一つとして使う方が好ましいです。

格付け会社は企業や金融商品の信用力を評価し、投資家に情報提供しますが、リーマンショック前には特にサブプライム住宅ローン関連の商品の格付けが甘かったとされます。これらの高リスクなローンを含む金融商品に高い格付けが与えられ、それが実際の信用リスクよりも格付けが低かったことが後に判明しました。これにより、多くの投資家が誤ってこれらの商品を信頼し、大きな損失を出2008年の金融機関の破綻(リーマンショック)の原因となりました。格付け会社の不正が指摘され、不十分な調査とリスク評価が行われ、金融商品に対する適切な格付けがなされていなかったことが金融市場の信頼性を損ない、世界的な金融危機を引き起こしました。

格付け会社の評価は重要な情報ではありますが、あくまで一つの視点に過ぎません。過去の運用実績に基づくものなので、今後同じ格付けを維持できるかはわかりません。そのことを踏まえて、妄信しすぎず参考程度にとどめておくことも大切かもしれません。


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