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フランスの平均世帯資産は446,000ユーロ (約7,200万円) !? 広がる貧富の格差

2024年2月末にフランス銀行(フランスの中央銀行)の世帯資産分布統計を発表しました。

フランスの全世帯資産合計 14兆410億ユーロ
2009年より23%増加

フランスの世帯資産平均 446,000ユーロ (約7,200万円)
2009年より13%増加

フランスの世帯資産中央値 185,000ユーロ (約3,000万円)
2009年より5%増加

上位10%の富裕層世帯が全体資産の54%を保有
2019年より保有割合は安定


フランスの全世帯資産

2009年から2021年までの期間に、不動産価格の急激な上昇によりフランス全体の世帯資産は大幅に増加しました。

フランスの平均世帯資産

フランスの世帯資産平均 446,000ユーロ (約7,200万円)
2009年より13%増加し、内訳は55%不動産、金融資産32%、残り15%は事業資産などです。これを読んで、446,000ユーロも持ってないと嘆いている方安心して下さい。これは平均です。

フォーブスの世界長者番付で1位になったLVMH会長ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)の総資産は2330億ドル(約35兆円)ですが、世界一の富豪の彼の資産も含めたのが平均世帯資産が446,000ユーロです。

moyen 平均値 : すべてのデータの値を合計してデータの個数で割った値
médian 中央値 : データを大きな順に並べ替えた時、順番が真ん中になる値

フランスの世帯資産中央値

フランスの世帯資産の中央値は185,000ユーロ (約3,000万円)
2009年より5%増加です。中央値の低位50%(真ん中より下半分の世帯)の世帯資産保有は全体の5%にすぎません。

上位10%の富裕層世帯が全体資産の54%を保有

上位10%の富裕層が全体資産の54%を保有しており、更に詳細を見るとなんと上位5%の超富裕層が全体資産の40%を保有しています。

まとめ

フランス銀行が発表した世帯資産分布統計によると、2009年から2021年までの期間に、フランスの世帯資産は不動産価格上昇のより大幅に増加しました。 特にの恩恵を受けたのは複数の不動産を持つ富裕層や超富裕層であり、不動産を持たない世帯との格差が広がったことになります。

参考資料 フランス銀行 世帯資産分布統計 
De nouvelles statistiques sur la distribution du patrimoine des ménages dans la comptabilité nationale
https://www.banque-france.fr/system/files/2024-02/BDF250-6_Comptes.pdf


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