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天草・島原、隠れキリシタンに触れる旅② 海色の服とマリア様と四郎様

女は旅するたびに綺麗になる 九州編

荷造りの早い女になりたい。
旅の前日にはサッと荷物をまとめて、持ち物も軽く、心の赴く場所に旅をするのに憧れる。
でも、実際の私は荷造りと引っ越しが何よりの苦手だ。
だいたい荷造りをするのは、前日の(というか、日付が変わった当日の)夜中、ゴソゴソと引き出しから着ていく服を用意する。
何を着て行こうか全然決まらなくて、ウロウロしながら荷造りしているとあっという間に空が薄明るくなる。
早く寝なきゃと思うと余計にドキドキして眠れず、大抵出発の日は睡眠2時間3時間というのはザラだ。

夏は明るい色の服を着たいから、そういえば今年着ていなかったなと赤いワンピースを引っ張り出してアイロンをかけたけど、考えあぐねた結果、結局赤いワンピースはやめて、海色のスカートを履いていくことにした。

旅で何色を纏っているか、自分をアゲル服を着ていることが女には大切。

天草は、九州本土の熊本から5つの橋に結ばれ、120の島々からなる天草諸島と呼ばれる。北は有明海、東・東南部は八千代海、西・西南部は東シナ海。
今回、私たちの旅の目的は、
①天草市庁舎・複合施設「ここらす」を設計者の田中渉さんに案内して頂く
②天草でクラフトビール を作る荒木信也さんにお会いする
というのが、大きな目的で、
その他「崎津教会に絶対に行く」という揺るぎない思いを持ち、後は成り行きに任せて行く先もルートも考えることにした。

①の目的のために、建築家が4名と、そこに私たち女子が2名が合流する。案内してもらった後は、彼らとはお別れして、まったり女子旅。泊まる場所もどこに行くかも決めずに、まずは天草に向かった。
このまったり女子旅の筈が、かなりの行程をこなして、炎天下、体力の限界に挑戦することになるのだが、、、

天草に入るには、福岡・長崎・熊本空港から乗り換え、天草エアラインという飛行機で入る方法と、熊本からバスで入る方法の2パターンがある。
(私たち、車が運転できないので、、、)
今回は初めて天草に行くのに、飛行機で一気に行くのではなく、時間をかけてバスで天草に入りたい!
たっての私の願いで、熊本空港から海岸線を通ってのんびり景色を楽しみながら移動するバス旅にした。

バスの車窓からは島原が見える。知らなかった。長崎の島原半島と天草はこんなにも近いのだ。

移動時間は大切な睡眠と体力確保...隣でスヤスヤと眠る我が友人の横で、私は興奮しきって全然眠れず、遠くに見える島原半島や、天草の入江を眺めていた。
私の旅のお供はミリア。彼女の名前は、旧約聖書の出エジプト記で登場するモーゼの姉、ミリアムから取られている。(マリアの語源となったらしい)
隠れキリシタンの旅に行くのに、お供はマリア様だなんて、まるで物語のよう。
私たち、前回は山形の立石寺に行って煩悩を落として来ました。

今はもうショージョの軽やかさで次の旅に向かいました。

8:15  羽田→  9:55  熊本
10:15 熊本空港→  11:10  熊本 桜町バスターミナル
12:35 桜町バスターミナル→ 15:30 天草本渡バスセンター

熊本城を一目見たくて、バスの乗り換え時間の間にダッシュで熊本城へ向かい、ランチを食べてバスに飛び乗る。それから揺られること2時間半。

着いた時には、私の体ふっらふっらになっていて、もう1日目からアラフォーの体力のなさをヒシヒシと感じたのです。体中がベッドを求めていて、チェックインをすると、
「和室とお願いしたけど、洋室にしてください!!」と、無理なお願いをして受け入れて頂きました。

取っていたホテルは絶景にあり、ひとしきり感動した後、私はベッドに倒れこみ、寝不足でふわふわと宙に浮きそうな体を横たえた。
その時、ミリアが「ひゃ!!」と声をあげ、私も「どうした?」とミリアの手元を覗き込むと、

お部屋でお迎えしていてくださったのは、「四郎様のおやつ」でした。

女子はこういう所で一気にテンションが上がる。ふたり共、いそいそと、「四郎様のおやつを頂戴しましょう」と言って、私はベッドから起き出して、海が見える窓際でお茶の用意をした。

これが、なんとも言えない美味しい優しいお味で、海を見ながら食べる四郎様のおやつ、最高。
ここは温泉も海の目の前にあって、素晴らしいロケーションでした。

私たちの滞在したホテル
ホテル アレグリア
Tel.0969-22-3161 (受付時間:9:00~19:00)
〒863-0001 熊本県天草市本渡町広瀬996
https://hotel-alegria.jp/




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