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花束みたいな恋をした〜昭和世代も胸を焦がす熱い恋

#花束みたいな恋をした

よかった。ベタベタなラブストーリーなのに、胸キュンキュンで、俺、大丈夫だろうか。
運命の出会い。楽しさの絶頂から、就職し、気持ちが少しずつずれていく。誰もが皆、少なからずこんな思いをした。あるいは、これからする、儚く切ない想いを丁寧に、緻密に描写して、誰もがそこに自分を見る。
その過程に、東京ラブストーリーの「なんで俺たち別れたんだっけ?」というセリフを思い出すが、これも坂元裕二脚本。彼と私は同い年。
トップスター二人は熱演。菅田将暉の男性像がややアナクロな昭和に対し、有村架純は肩の力の抜けたしなやかな女性の今を描く。昭和世代に刺さるのは、そんな造形もあるのか。
「誰のこと思い出して泣いてんの?」とかつまらない突っ込みを入れられないよう、一人で胸を焦がし、泣くべし。