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トゥーランドット

東京文化会館にて、観てきました。

演目も各アリアも好きですし、大好きな作曲家の一人プッチーニの作品です。

私は音楽畑ですから、オペラというと、その旋律と歌声にしか興味はないので、衣装や演出は二の次です。今回の演出に<チームラボ>が参加していたことも、意識しないまま、終演後知ったという感じ。ギラギラした光と映像は、言われてみると、まさに彼らの作風でした。<チームラボ>の美しい映像は素敵でしたが、その他の演出や衣装、要は空気感、は私の好みではありませんでした。

まあそれはさておき音楽の話。主要キャストは骨太の声で、見栄え重視の華奢なヒロインたちを見慣れているので、今回の重厚感のある歌声は素晴らしかったです。カラフさんの「誰も寝てはならぬ」も、テノール歌手の抱える最大の緊張感は、良い意味で観客に伝わらなくて、すんなりと歌い終えていらした印象。素敵でした。

ただ、わかっていますが、プッチーニさんが完成直前でなくなってしまった後、アルファーノさんが代筆し作曲した後半は、どうしても「そうなのかなぁ??」「そう来ちゃいますか・・・」と何か納得がいかぬままエンディングを迎えますね。私的に。プッチーニの書いた有名アリアをあちこちに散りばめて、なんとか彼のエスプリを醸し出したい気合いは、本当に分かりますが、うまく集約しないまま難しい工夫を頑張りすぎて、現代音楽のように聴こえます。プッチーニさんはある意味、歌謡曲のように分かりやすい起承転結のある音楽作りをされていると思います。それは彼にしかやはり出来ないことなのでしょうね。

あくまでも個人の感想を書きましたが、とても有意義な時間を過ごしましたよ!!!

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