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勇者 いまるボン

「シン・ ボン」の記事を上げた翌日、ボンはてんかんの激しい発作がきて一時は違う世に行ってしまうのではと心配しました。

てんかんは4歳から発症し、投薬で次第に発作は収まってもう何年もなかったので、獣医さんの発案で便秘解消のため薬をやめていたのでした。

クリニックの患者猫さんで同じようにてんかんのある猫がひどい便秘で、もしかするとてんかんの薬の影響もあるかもしれないから試してみよう、発作が出たらまた飲ませたら良いと。

寛解しているだろうと油断していました。一気にこんな大きな発作が出るとは思いもしませんでした。
ボンにはとても辛い思いをさせてしまいました。

あれから3週間と少し、今は元気になりました。

発作から回復まで、自分の記録も兼ねてこの後に記します。
発作の表現など辛いのが苦手な方はどうぞ読み飛ばしてくださいね。

経過はざっと目次でわかります。現状にも飛べます。(^^)


発作から入院

いつも通りの日向ぼっこ中、座ったまま前に進むような見たことのない動きを始めて発作かもしれないと、後でクリニックで見せるためにスマホで撮りながら見守る。

しばらくすると明らかなけいれん発作になる。非常に激しい。
2時間しても治まらない。ちょうどクリニックは休憩時間、どっちにしろこの状態ではカートに入らないし動かせない。

こんな激しい運動を続けていたら心臓がもたないのでは。夫のすすめで、少し動きが弱くなってきたところで抗けいれん剤を溶かして、2人でおさえ口からシリンジで注ぎ込む。
漏れてしまうので、多いかと思いながら次々計3袋飲ませた。

そこからまた2時間くらい、だんだん静かなけいれんになって間隔も開いて動きがほとんど収まってきた。
横たわり目は開いたまま瞳孔が開いているような真っ暗な目で、ベロも出たまま、声がけにも応えず、これはまずいのではないかと心焦る。

クリニックも開いている時間で、行く。

何ができるわけではなく先生に入院しましょうと言われて、一瞬これが最後だったらと家で見守りたい思いが出て迷う。
先生にまた大きな発作が来るかもしれないし、一晩見ていますからと言われ一泊の入院。

翌日開院に合わせて迎えに行く。無事に会えるか、祈る思い。

無事だった。診察台の上でじっと体がこわばっている。
生きてるだけでオッケー!

退院後 強張っている

家に連れ帰ってみると小さな発作がまだ出ている。
診察台の上と違って、腹ばいで前足が左右に開いたまま強張り、顔は床から上がらず鼻が床について呼吸音がしている。
横向きにとしようと動かしても、強張りで元に戻ってしまう。
もちろん歩けない。

自力では飲食、トイレ、無理だと思う。

とりあえず、介護が必要だと分かった。
ラピと母で慣れているからね、やることはわかる。
さっさとホームセンターでペットシーツとオムツ、スープ状の餌、寝床にする大きなBOXを購入。

顔の前に置いた器の水も飲めないので、水だけでもとシリンジで水を飲ませる。
食べなければ太いシリンジで強制給餌してみるか、水もこれだけでは足りないよね、、
その前にまた点滴かな

点滴で生きていけるのか?ずっと点滴か?
考えるのはちょっと辛い。答えはわからないのだからSTOP!
今、できることをしよう。

尿の匂いがビタミン臭かった。先生は何も言わなかったけれどきっと栄養注射(点滴)をしたに違いない。(^^)

回復の兆し

翌日には少し顔が上がってきて、顔の前に水の容器を持っていくと自力で飲むようになった。嬉しい!

スープ状の餌もほんの少しだが舐めた。すごい!

時間と共に体のつっぱりもだんだん取れてきて、前足が体について寝姿が変化してきた。
期待以上だ!

そして数日
朝起きて寝室に置いてあるBOXの中のボンを見ると、、いない!?
ベッドの下にいたぞ!自力で乗り越えて脱出したのだ。
なんということでしょう、こんな早いなんて望外!

これならトイレもと、階下からトイレを上げ寝室の外に置いておいたらテロテロ歩いて行ってちゃんとした。

翌日は、起床した私についてきてニャーとなく。ボンが戻ってきたぞ〜!

食欲さえ出れば

次は食べることだ。
寝室から出てすぐの場所に水、スープ、療法食のドライフードを並べて置いておく。
水は飲む、スープも舐める。療法食は匂いをクンクンしただけ。でも興味は湧いてると、こちらが期待して喜んでいる。

でもなぜか、だんだんスープもほとんど舐めなくなってしまった。
退院してから5日間振り返ると食べた量は微量だ。

やはりクリニックで点滴してもらう。

帰宅して少し療法食を食べてホッとする。
夕方からカリカリ少し2度。
良かった。

薬は泡と消える

てんかんの抗けいれん薬も新しいものになって、今までは日に一回のところ朝夕の2回になる。
前の薬ではボンの動きが鈍くなっていたのがわかったので、そこを考えた薬と先生がおっしゃっていたので期待。

ところが動けるようになってから、飲ませると泡を吹くようになった。
薬を出してしまうための泡に違いない。
あちこち飛ばして逃げるのでこっちがあわててしまう。ボン、そんなに元気あるんだね、嬉しいよ(^^;)

毎度困って、考えて2本のシリンジを用意。

1本めは水に溶いた薬を入れ、吸い込み口を下にして少しおいて薬を下方に沈殿させてから飲ませる。
ゴックンと一息で薬を先に送り込み泡になる薬分を少なくする作戦。

もう1本のシリンジには水だけ入れて、1本目のあとにすぐ飲ませる。嫌な味の口を洗う作戦。
泡は少なくなった。まあまあかな。

後で先生に話したら驚かれ、ありがとうございます!となぜか言われた。
うちの猫のことなのですが。
私オリジナル作戦、おすすめです。

食欲増進剤はヤバイ薬

新 抗けいれん薬がなくなる前に次を取りにクリニックに行き、泡のことを話すと新しい薬にしてもらえた。
猫によって薬と合う合わないがあるとのこと。

そして変わらず食べないので、食欲増進の薬を飲ませることになった。

前に行った時に、耳に塗る食欲増進用の薬があるけどと言われ、一度は断ったのだった。
まだ日本で認可されていないというのがちょっと嫌だったのと、人間にも使うものだというので、聞くと鬱病の人が元気が出る薬で、元気が出ると食べるということのようで。

それだと脳に影響を与える薬なのではないか?てんかんに影響ないのか、と思って先生に聞いて、先生もやめておきましょうとなった経緯があった。

今度の薬も同類のようだが耳塗りではなく錠剤で、これを出します、と決定事項。
1錠の4分の1かけが猫の1回分。
2回分で、1度飲ませたら4日後にもう1度。

このまま食べないと死ぬから、、。飲ませてみた。

と、ニャーオニャーオ! うるさいほど鳴く。動き回る。
元気だね〜と夫は喜んでいたけど、ちょっと異常な感じ。

ずっと元気すぎ。走ったり。あちこち飛び回る。
興奮状態だ。食べていないのに体力大丈夫!?
夜中も興奮していて、翌日もずっと元気いっぱい。
元気を心配するなんて。

その割に食べなかったので、また点滴に。

興奮状態は3、4日続いて抜けるとのこと。
次回分は飲ませないことになった。 ですよね。
ただ、もしまだ食べないなら量を減らして処方するかもしれませんよ、と言われる。

ボンは太っていた時は8キロ近くあって、最近の平常5キロ台。
今は3.5いかないくらいのガリガリなので食べなかったら飲ませるしかないのかな。

食欲回復!

そして薬のヤバイ効果もだんだん落ち着いてきて、4日めには普通の猫に戻った。(^^)

心配をよそに、食欲も出てきた。

下剤のサイリウムも食べたら飲ませなきゃダメと先生に叱られたので飲ませる。

抗けいれん剤とサイリウムとで一日に最低5、6回はシリンジで投薬。
ボンちゃん嫌でしょうが、頑張ろう。

今度の抗けいれん剤は泡も吹かず、ボンもぼーっとしないようなので良かった。約10年前からボンの薬がこれだったらなぁ。

食べたら、あとは

出さねば、ボンちゃん。

また摘便。

先生と出たものを確認すると、出口だけ硬めで奥は柔らかくなっていてサイネリアの効果があると感じる。

体重は300g増加。少しだけどここからだよ、ボン。

そして摘便から4日後の一昨日、がんばった。出ましたー!
今朝も、ほんの小さいのがポン。
これなら大丈夫そうだ。

現状 元気になりました

モリモリと食べて何度でもお皿を空にする勢い。

お腹周りがちょっと膨らんできたかな。
全体に猫らしさが戻ってきた気がする。

好奇心旺盛。
やばいクスリの時とは違って自然な元気さだ。

探検して回ってクンクン匂いを嗅いだり、クローゼットに首を突っ込んだり。普通だけど、今までしなかったこと。
ほっそりしたこともあって子猫のようで可愛い(*^^*)

本当にあとは便秘だけ、それもなんとかやっていけそうで

こんなに早く元気になるなんて思わなかった。

ボンはすごく頑張った。えらかったね。
ボンは勇者だった。

ボンがいるだけで、ボンが生きてるだけで、幸せだね〜と夫と言い合っている。ほんとボンはいまるだね、って。(^^)

さんまさんが言ってた「生きてるだけで丸儲け♪」

生き物を飼うって、こういうことも全部ひっくるめて
一緒に暮らせてるこちらも、丸儲けなんだよね。
でも、そりゃあ、穏やかな方がいい、絶対。
長生きしてください。

ありがとう❤️ 

生き物飼いさん、みんな丸儲けですー❣️

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ご心配おかけしました。
ここまで読んでくださってありがとうございました。m(_ _)m

今日はやけにゴミ箱スリスリ。大好きニャン♪

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