私：「いつも勝手にお土産を選んでるけれど、本当はこういうのが欲しいとかある？」

祖母：「無いわよ～。遊びに来てくれるだけで嬉しいから～。」

私：「いやいや。何でも言ってよ。」

祖母：「いいのよ～。買ってきてくれたら、何でも頂くわよ。」

私：「いやいや、せっかく来るからさ」

押し問答の末、私が次の言葉を発した途端、祖母の本音がでてきた。

私：「じゃあ、お洒落な流行りのケーキでいい？デパートじゃないと買えないような。普段は見ない物の方が食べたいでしょ？」

祖母：「･････流行りのケーキより、昔からあるお菓子の方が嬉しいな。」

私：「あ、そうなんだ。どういうの？」

祖母：「木村屋のあんぱんとか、豆大福とか。昔からあるお菓子で良いの。デパートでなくても、流行りのお菓子でなくても。昔から慣れ親しんだお菓子が食べたいの。有名なパティなんとか？？・・が作ったバームクーヘンより文明堂のカステラが食べたい！！」

私：「わ、わかった。昔ながらが良いのね。ごめんね。バームクーヘン持って来て。」

祖母：「あとね、お菓子以外なら、唐揚げとか柔らかいカツが食べたい。ここだと体に良い食事しか出ないのよ。天ぷらは、月に２回しか出ない。だから揚げ物が食べたい！！」

私：「コレステロールとか、大丈夫かな・・・食べ物制限もあるだろうし・・体にさ。」

祖母：「いいのよ！！ここまで生きてるのに今更。」

その後もどんどん出てきた。

～おばあちゃんが喜ぶお土産リスト～

お赤飯、飯寿司、餅系の和菓子（粒あんこの大福）、から揚げ、柔らかいカツ木村屋のアンパン、粒粒なチーズが入ったパン、季節が分かるプレゼントも良い（例：母の日のカーネーション、桜の時期に桜の絵葉書やポスターなど）、暇つぶしになる脳トレの雑誌、漢字ゲーム、江戸時代の時代小説、ゴムなしの靴下（ゴム付きは足に食い込むから。）

レクリエーションの音楽と同じく、「知ってる物」の方が良いそうだ。祖母は「今」より「昔」からある物に興味がある。祖母が懐かしむ「昔」とはどんな生活だったのだろう？時々、昔の話は聞く。教科書や本では味わえない、生き生きした話が聞けて面白い。若い頃や嫁いだ頃を中心に聞いてみた。

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