国際シンポジウム『MICUSRAT - Loves music and art - presents SYMPOSIUM』

8月18日(金)に大阪市中央公会堂にて音楽とアートの融合による新プロジェクト『MICUSRAT - Loves music and art - (マイクスラット)』国際シンポジウムを開催。


#000 THIS IS MY SONG FOR THE EARTH

時間芸術の一つである「音楽」。「曲」が人に届けられるとき目にするジャケットアートワークにも思想や哲学やカルチャーが反映され、好きな 「曲」とファッションは切り離せず、さまざまな要素がかかわる。「曲・音楽」を構成するそれぞれの要素に注目することで、アーティストの内 核(コア)から産まれた創作物が世界各地へ広がっていくヒントを探します。
アート市場活性化担当として京都市の成長戦略推進アドバイザーも務める山下有佳子、ARTnews Chinaの編集長のキャメロン・バイと語るMICUSRATのepisode#000です。

登壇者:都倉俊一(文化庁長官・日本)、山下有佳子(アートプロデューサー・日本)、キャメロン・バイ(ARTnews China編集長・中国

都倉俊一(文化庁長官・日本)
文化庁長官 | 文化庁 (bunka.go.jp)

山下有佳子(アートプロデューサー・日本)
アートプロデューサー。1988年、東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、ロンドンのサザビーズ・インスティチュート・オブ・アートに てアート・ビジネス修士課程を修了。サザビーズロンドン中国陶磁器部門でのインターンを経て、サザビーズジャパンにて現代美術を担当。2017年から2022年までアートギャラリー「THE CLUB」マネージングディレクター。2022年より「Art Collaboration Kyoto」プログラムディレクターを務め、京都市成長戦略推進アドバイザー(アート市場活性化担当) 就任。京都芸術大学の客員教授も務める。

キャメロン・バイ(ARTnews China編集長・中国)
ARTnews Chinaの編集長。ARTnewsは1902年に設立されたアート分野のメディアである。現職に就任する以前は、Robb Report Chinaの編集長や、LEON Chinaの編集長を務めた。シニア・メディアパーソンとして、彼は様々な行事に招待され、プレステージの高いライフスタイルを紹介することも数多くある。彼の使命の一つは、アーティストと様々なビジネス機関を結びつけ、アーティストがより広く認知され、幅広いオーディエンスを獲得できるよう支援することである。

#001 PROJECT “SUN”

YOSHIROTTENによるプロジェクト紹介映像「SUN」。2023年8月18日から20日まで幕張新都心にて開催されたMICUSRAT presents 「SUN」シリーズの大型インスタレーションの創作の根源やアウトラインをご覧いただけます。

YOSHIROTTEN (アーティスト・日本)
東京、ロンドン、ベルリンでの個展を経て、2018年TOLOT heuristic SHINONOMEにて大規模展覧会「FUTURE NATURE」を開催。
「見えないものの可視化」をテーマに、1300平米に及ぶ空間を用いた、平面・立体・映像作品を組み合わせた巨大インスタレーションを発表しました。
その後も、ニューヨークのJeffrey Deitchで開催されたTokyo Pop Underground展への参加、また森山大道やウィン・シャの写真を再構築する「Resolution」シリーズは新宿伊勢丹を皮切りに中国・広東省と香港での展示に発展するなど国際的かつ精力的に活動しています。
2021 年には「SUN」シリーズの制作を開始し、同シリーズは、銀色の太陽を描いた365枚のデジタル・イメージを軸にインスタレーション、アル ミニウム・プリント、NFT、バイナル・レコード、書籍など様々な媒体で構成されます。
また、欧米ラグジュアリーブランドや国内外のミュージシャン、東京のアンダーグラウンドクラブから現代美術フェアまで幅広いクライアントを持つアートディレクターです。
代表を務めるデザイン・スタジオ「YAR」では、広告・イベント・ロゴタイプ・内装 / 外装デザイン、ウェブ・映像など、商業に於いて、視覚芸術が関わるほぼ全ての範囲で、膨大な量の仕事を手掛けています。
GASBOOKより作品集『GASBOOK28 YOSHIROTTEN』と『GASBOOK33 YOSHIROTTEN』の 2 冊を刊行しました。


#002 BEYOND IMAGINATION 「日本独自のアート文脈の創出」

日本の創造的文化全てをアートと捉え、その中での様々な交流を日本国内外に促すことで、世界各地の文化発展に影響するような独自のアート文脈を創出してゆく。このために、今後、私たちはいかなる努力をすべきか。各国の創造的文化やアートの概念なども捉えながら、文化的飛躍を求めてゆきたい。
登壇者:
山下有佳子(アートプロデューサー・日本)
鈴木一世(アーティスト・日本)
ケン・ウォン(CROSS STUDIO CEO・中国)
シモン・デ・ピューリー(オークショニア・モナコ)

山下有佳子(アートプロデューサー・日本)
アートプロデューサー。1988年、東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、ロンドンのサザビーズ・インスティチュート・オブ・アートに てアート・ビジネス修士課程を修了。サザビーズロンドン中国陶磁器部門でのインターンを経て、サザビーズジャパンにて現代美術を担当。2017年から2022年までアートギャラリー「THE CLUB」マネージングディレクター。2022年より「Art Collaboration Kyoto」プログラムディレクターを務め、京都市成長戦略推進アドバイザー(アート市場活性化担当) 就任。京都芸術大学の客員教授も務める。

鈴木一世(アーティスト・日本)
アーティスト。2001年仙台出身。物心ついた時から筆を握り、現在に至るまで数々のコンテストで賞を獲得。形に囚われない自由な発想から生み出される作品は、活動当初よりすぐに世間の目に留まり、adidasコラボ、ワインラベルに作品が起用されるなどして注目を集める。絵筆に相反する要素を巧みに融合させ、独特な曲線美を特徴に類を見ない唯一無二の作品を生み出している。現在、開催した個展の全ての作品がSOLDOUTとなっており、番組最年少の高校3年生にしてフジテレビ系『ブレイク前夜〜次世代の芸術家たち〜』にて特集されるなど、既に世間の注目を集めている。今後の活躍が最も期待される若手アーティストのひとり。

ケン・ウォン(CROSS STUDIO CEO・中国)
APACのデジタルマーケティングと事業開発で21年以上の経験を持つ起業家。中華圏における高級ファッションブランド向け大手デジタル・マーケティングエージェンシー「Precision」の創設者兼代表取締役として、事業開発とプロフェッショナルチームを設立。現在100人以上の従業員を雇用し、CHANEL、Louis Vuitton、Valentino、LOEWE、KENZO等25以上の高級ファッションブランドにサービス提供。 また、Cross Studioの創設者兼ディレクターとして、30人以上の新進アーティストの代表を務め、Bathing APE、Sneaker Con、Innersect Trading Convention等、ブランドとのコラボレーション、コンベンション、メディア露出を通じ、彼らの活動を展開。

シモン・デ・ピューリー(オークショニア・モナコ)
オークショニア、アートディーラー、キュレーター、写真家、DJとして活躍するアート界を代表する人物の一人。「オークション界のミック・ジャガー」と称され、オークションの壇上の伝説的パフォーマンスで有名。最も伝説的なアート・コレクションをオークションにかけ落札している。更に積極的なチャリティ・オークショニアとして、数多くの慈善団体や文化機関のために数十億ドルを集めたと推定されている。指導者、キュレーターとして、多くの現代アーティスト、写真家、デザイナーのキャリア支援に尽力し、BBCのドキュメンタリー「The Man with the Golden Gavel(黄金の槌を持つ男)」をはじめ、ドキュメンタリーや映画にもなっている。

#003 UNEXPECTED FLIGHT PATTERNS 「大陸的な新しいムーブメント」

UNEXPECTED FLIGHT PATTERNS 「大陸的な新しいムーブメント」 いわゆる「芸術」だけでなく、人類の発展に寄与するあらゆる創造から生まれる表現が国内アートシーンにおいては「アート」とすべきだ。アニメ、ファッション、建築、音楽など、様々なジャンルの日本のアーティストや作品は、世界各地で評価を獲得している。各国との人材、情報、文化の交流や資本の流入を促し、日本および世界各地で新たなムーブメントを創出するために私たちは何をするべきか。

登壇者:
田中杏子(Numéro TOKYO編集長・日本)
中里唯馬(ファッションデザイナー・日本)
ベリー・キム(アーティスト・韓国)
キャメロン・バイ(ARTnews China編集長・中国)

田中杏子(Numéro TOKYO編集長・日本)
大阪生まれ。イタリアのファッション学校を卒業後、ファッションエディターに師事し雑誌や広告に関わる。海外経験を活かしスタイリストとしても活躍。『VOGUE NIPPON』創刊時に参加し、2005年11月より『Numéro TOKYO』編集長。同誌ファッションページのスタイリングや、他ブランドのアドバイザーやディレクション、講演なども行う。広告分野でも資生堂「Maquillage」キャンペーンのファッション・ディレクターを兼務。他にも著書『AKO’S FASHION BOOK』を出版し、講演など幅広く活動している。2021年には新プロジェクト「rabbiton」を立ち上げている。

中里唯馬(ファッションデザイナー・日本)
1985年生まれ。2008年、ベルギー・アントワープ王立芸術アカデミーを卒業。 2015年に「株式会社YUIMA NAKAZATO」を設立。2016年7月にはパリ・オートクチュール・ファッションウィーク公式ゲストデザイナーの1人に選ばれ、コレクションを発表。その後も継続的にパリでコレクションを発表し、テクノロジーとクラフトマンシップを融合させたものづくりを提案。オートクチュール・ファッションウィークを通じて最先端のファッションを提案しながら、社会的課題にも取り組む。

ベリー・キム(アーティスト・韓国)
ベリー・キムは作品において、自己表現、真の価値、日常生活の観察を通じて真の幸福を表現し、物質主義と対比させている。彼女は洋服や建物などの日常の対象に活力を与えることで、幸福が生まれると捉えている。これらは、最初は安らぎを与えてくれるが、時間とともに平凡になることがままある。彼女はその変化する性質を自身と重ね、特徴やファッションを加えることで「ベリーランド」を創った。彼女の創造物は曖昧な成功を追求する人々に慰めを与え、キム自身の可能性と、作品に関わる人々の人生の真の価値を理解する手助けとなっている。今年LAで開催されたthe other art fairにも出展しグローバルに活躍。

キャメロン・バイ(ARTnews China編集長・中国)
ARTnews Chinaの編集長。ARTnewsは1902年に設立されたアート分野のメディアである。現職に就任する以前は、Robb Report Chinaの編集長や、LEON Chinaの編集長を務めた。シニア・メディアパーソンとして、彼は様々な行事に招待され、プレステージの高いライフスタイルを紹介することも数多くある。彼の使命の一つは、アーティストと様々なビジネス機関を結びつけ、アーティストがより広く認知され、幅広いオーディエンスを獲得できるよう支援することである。

#004 ART IS MORE THAN A NUMBER OF HANDS 「日本独自のインナービジョンとその解放」

世界的にも稀有な独自性を持つ日本。 しかし日本国内で留まってしまうことも散見される。これは、アートに限らず、音楽、建築などにも当てはまる現象と言えるかもしれない。業界が内包する積極性と消極性を的確に見定め、独自性を失うことなく同業界に新たな発想を持ち込み、世界に向けた芸術文化発信に必要なプレゼンテーション力を高めるには、いかなる試みが可能なのか。国境を越えて活躍するアーティストやメディア編集者らの対談からその可能性を探る。

登壇者:
塩井るり(Breakfast Club Tokyo 代表・日本)
宇川直宏(現”在”美術家・日本)
渋谷慶一郎(音楽家・日本)
石上純也(建築家・日本)

塩井るり(Breakfast Club Tokyo代表・日本)
1980年代、New YorkのDowntownアートシーンで音楽活動に専念する20代の時、佐藤俊博氏と出会い、日本初ウエアハウスダンスクラブ「芝浦GOLD」の創設スタッフに参加。以後「オレンジ」「恵比寿みるく」「X+Y」「Le Baron de Paris」など時代を象徴するナイトスペースのアーティスティック・ディレクターとして多種多様な人々が集う空間プロデュース、アート全般に関連するイベント企画及び国内外アーティストのサポートを担う。2016年、野村訓市と食堂「Breakfast Club Tokyo」をオープン。20代を中心とする新世代のクリエイティビティー発起とコミュニティー創りにエネルギーを注いでいる。

宇川直宏(現"在"美術家・日本)
現"在"美術家。2021年、第71回芸術選奨文部科学大臣賞受賞。映像作家、グラフィックデザイナー、VJ、文筆家、大学教授など、80年代末より、さまざまな領域で多岐にわたる活動を行う。2001年「Buzz Club: News from Japan」(MoMA PS1・ニューヨーク)、「JAM: Tokyo-London」(Barbican Art Gallery・ロンドン)に参加して以来、国内外の多くの展覧会で作品を発表。2010 年には、日本初のライブストリーミングスタジオ兼チャンネル「DOMMUNE」を個人で開局。記録的なビューワー数で国内外にて話題を呼び、スタジオで日々産み出される番組の、撮影行為、配信行為、記録行為を、自らの"現在美術作品"と位置づける。

渋谷慶一郎(音楽家・日本)
東京藝術大学作曲科卒業。作品は先鋭的な電子音楽作品からピアノソロ 、オペラ、映画音楽、サウンドインスタレーションまで多岐にわたる。2012 年初音ミク主演のボーカロイド・オペラ『THE END』を発表、パリを皮切りに世界中で巡回。2020年に映画「ミッドナイトスワン」の音楽を担当し数々の映画音楽賞を受賞。2021年には新国立劇場にて新作オペラ『Super Angels』を初演。2023年6月、パリ・シャトレ座で新作アンドロイド・オペラ『MIRROR』を発表。

石上純也(建築家・日本)
東京藝術大学大学院美術研究科建築専攻修士課程修了後、妹島和世建築設計事務所を経て、2004年石上純也建築設計事務所を設立。主な作品に、神奈川工科大学KAIT工房・KAIT広場、Park Groot Vijversburgビジターセンター、ボタニカルガーデンアートビオトープ「水庭」、2019年サーペンタインパヴィリオン、House & Restaurantなど。2009年日本建築学会賞(作品)、2010年第12回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展金獅子賞、毎日デザイン賞、2019年芸術選奨文部科学大臣新人賞(美術部門)、OBEL AWARDなど受賞多数。


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