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2016年HARRYファンクラブイベントin小樽

2016年9月9日から11日までの3日間、The Street SlidersのヴォーカルとギターだったHARRYこと村越弘明さんのファンクラブイベントに参加しました。当時、Twitterにいくつかのツイートをした程度で、まとまったレポートを書いていなかったので、noteを始めたことを機会にまだ記憶が残っているうちに覚えていることは全て記録しておきたいと思います。

当時、まだHARRYさんにはファンクラブがありました。入会時に千円払うだけで年会費等はなく、ライブの優先申込みや会員限定のWeb情報公開等があって、不定期発行の会報が欲しい場合は別にお金を出して買うという感じで、商売っ気のないファンクラブでした。

2016年、このファンクラブの活動終了発表とあわせて、小樽のファンクラブイベントの参加者募集告知があり、ファンクラブイベントはこれが最後であると明言されていました。

ファンクラブイベントは、これ以前にも沖縄で開催されていて、当時は仕事が忙しくて休みの見通しが立たないため断念しましたが、2016年は比較的休みの計画が立てやすい部署にいたこと、夏季休暇名目での年休申請可能な時期であったこと、そして何よりこれが最後のチャンスだったことから思い切って参加を決めました。参加費はよく覚えていませんが、多分、十数万円だったと思います。

2016年9月9日(金)

9時55分仙台空港発、11時20分新千歳空港着。私は旅行会社から届いたファンクラブイベント資料在中の封筒を手に持っていたため、新千歳空港で同じ飛行機に乗っていたイベント参加者から声をかけられて、初対面の方と二人でお昼ご飯を食べたり、チョコレート屋さんを眺めつつ迎えを待ちました。(ちなみにこの時に知り合ったファンの方とは、その後も東北地方でのHARRYのライブで何度も顔を合わせ、何度も何度も一緒にご飯を食べたりしていますが、いまだにお互いの名前も連絡先も知りません。)

やがて、旅行会社の添乗員さんと合流し、その後、東京以南からの参加者が続々と集まったところで、番号順に大形バス二台に分乗。せっかく知り合ったばかりの方とも離れ、また一人寂しくバスに乗りました。このバスは北海道からの参加者を乗せつつ、GOLD  STONEへ。ここは小樽運河沿いの歴史的建造物である澁澤倉庫を改築した木骨石造のライブハウスで、テーブル席で魚介類中心の洋食をいただきつつ生演奏を楽しむようなお店です。番号順に席を割り振られ、私は初対面の男女7、8人とともにテーブルを囲みました。

定刻、ステージにHARRYが登場。黒地に白いハート模様のシャツ。「全部スライダージョイントの曲やりますね」と言って、演奏開始。演奏良かったんですよ。でも、初対面の人達とテーブルを囲んで座っている状態で盛り上がるってなかなか難しいですよね。一生懸命聴いて拍手はしていましたが、やっぱり普通のライブとは違うのでHARRYもアレ?って感じで…。途中、常連風のファンお二人が立ち上がって踊ってくれていて、アレでHARRYも少しやりやすくなったかもしれません。

演奏終了し、HARRYが退場後、お料理が出されて、全然知らない人たちと夕飯を食べました。とは言え、全員HARRYのファンですから、観たばかりのライブのことや自分がファンになった経緯など、共通の話題は尽きず、全員が初対面同士とは思えないくらい歓談しました。そんな中、通路から誰かがこっちを見ているのが視界に入りました。遠目にも格好いいあのお姿は…。

「楽しんでる?」

HARRYさんは入り口からちょっとだけ顔を出し、一声かけると直ぐに帰って行きました。

その後はバスでホテルに移動し、部屋のカードキーを渡されたり、明日の予定などを説明されて一日目は終了しました。部屋は一人で使うにはもったいないような、広々とした綺麗なオーシャンビューのツインルームでした。

9月10日(土)

朝食はビュッフェ形式でした。具材の希望を聞いてから、シェフが目の前で焼いてくれるオムレツが美味しかったです。

この日の日中は参加者が一人ずつ順番にHARRYとツーショット写真撮影で、指定時刻以外は自由時間でした。私の指定時刻は午後5時でした。この当時、私は2016年12月、書肆侃侃房新鋭短歌シリーズから第一歌集を敢行することが決まっていたものの、短歌を始めてから日が浅く、そもそも歌集を出せるほど歌の数がないという恐ろしい状況でした。そのため、土砂降りでとても寒い日でしたが、短歌を詠むべく、一人で傘をさして小樽観光に出かけました。

小樽文学館で小林多喜二のデスマスクを見たり、北一硝子でガラスのネックレスを買ったりしつつ短歌を詠みましたが、ものすごく寒くて耐えられなくなったので早々に切り上げてホテルへ。化粧直しなどして写真撮影の待機場所に向かったところ、ものすごく気合いを入れてドレスアップして待機するファンと撮影を終えて骨抜きでふわふわと帰って来るファンがいました。この時ほど「私も一張羅を着て、ホテルの美容室でヘアメイクやってもらえば良かった」と思ったことはありませんが、もう手遅れだったので、限りなく普段着でツーショットを撮ってもらいました。HARRYさんは笑顔で肩を組んでくれましたが、最後の方だったので疲れは隠せず、私は緊張でガチガチでしたので、後からこの時の写真を見ると幸せなツーショットと言うより「不良に絡まれて怯えている人」にしか見えないのが残念でした。

撮影を終えて放心状態の数名とともにホテルの喫茶店でお茶。「緊張した」「疲れた」「もうダメだ」とぐったりしつつ休憩しました。

夜はホテル内のパーティー会場へ。番号順に円卓の座る場所が指定されており、前夜のGOLD STONEで歓談した顔ぶれとほぼ一緒だったので、最初から話が弾みました。夕飯を食べ、その後、ミニライブところサイン会という流れで、正直なところ食事はまったく期待していなかったのですが、意外とちゃんとしたコース料理で美味しかったです。

夕飯を食べ終わったところで、ステージにHARRYが登場。アコースティックギターで数曲弾き語りでした。

ミニライブ後はサイン会で、事前に「希望するもの一点にサインを書くので持参して下さい」と説明があったので、みんな思い思いに色々なものを持ち込んでいました。このために飛行機で運んだと言ってギターを持ち込んだ方、着物の帯、ブランド物のバッグや財布、あの『退屈ってヤツにケリ入れて』、ルートSSの缶ケース、午後に撮影したばかりのツーショット写真を写真屋さんに持ち込んで大きなパネルにして、そこにサインをもらっている方もいました。

このサインの時に「HARRYさんからプレゼントがあります」ということで、全員にサイン入りのオルゴールがHARRYから手渡しされました。小樽はオルゴール工芸が有名で、街中のお土産物屋さんやホテルの一角でもオルゴールを売っていて、ちょっと欲しいと思いつつ買わなかったので、とても嬉しかったです。オルゴールは黒一色の紙箱で、曲は『Midnight Sun』でした。この瞬間、第一歌集のタイトルが決まりました。

HARRYさんは退場してミニライブとサイン会は終了。その後はファン十人くらいでホテルのラウンジへ移動し、HARRYさんを語りつつ明日の別れを惜しみました

9月11日(日)

天気が良くなったので、朝食のオムレツをお代わりした後、小樽築港を一人で散歩しながら短歌を数首詠みました。

この日は、HARRYがカレンダー用の写真撮影をしているということで、参加者はバス2台に分乗して撮影場所まで行きました。私達も決められた時間内はHARRYの写真撮り放題ということで、全員でHARRYを取り囲んでバシャバシャ撮りました。HARRYは「こんなに撮ってもいらないだろ」「台に載って回してもらうか?」「もう煮るなり焼くなり好きにしてくれ」とか言いながら、ちょっと恥ずかしそうに写真に撮られていました。釣りに来ていた地元の親子がぞろぞろと動く一団を見てびっくりしていました。最後にHARRYを中心に集合写真を撮り、HARRYをその場に残して参加者はバス2台に分乗し、その場を離れて空港に向かいました。

私は二台目のバスの最後部座席に座っていましたが、バスを見送るHARRYが最後の最後まで手を振り続けていたことに驚きました。添乗員さんの話では、バス最後部座席に乗っていた私にも姿が見えなくなった後も、手を振り続けているHARRYさんの姿がサイドミラーに映っていたそうです。









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