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別れは本当に突然やってきた②

彼に息子が二人居ることを知った。息子たちは母親とマレーシアで暮らしていることが分かった。ついでに、彼の最初の奥さんは日本人だったことも分かった。

10年前の2010年、彼は家族と日本で暮らしていた。長男のFBから、赤ちゃんの息子を抱く笑顔の彼の写真がいっぱい出てきた。100%間違いない事実。この子は彼の息子、彼はこの息子のお父さん。2010年、次男が生まれてる。きっと、次男は日本で生まれたんだ。彼にはとっても素敵な家庭があったんだ。

彼と一緒に居る時に、私は彼が心の底からリラックスして笑っているところを一度も見たことがなかった。写真の中で、赤ちゃんの息子を抱く彼の笑顔は、私が一度も見たことがない本当に幸せそうな笑顔だった。

失恋の痛み

ここまでの事実を知って、まだ1日しか経っていない。私の胸の中にはとても重たい鉛が入っていて、それが詰まっていて苦しくて呼吸ができない、深呼吸をしないと過呼吸っぽくなる。お腹が空いてグーグー鳴っているのに、胸の鉛が詰まってて固形物がまったく喉を通らない。

会社に行って仕事をしていても、ふと激しい悲しみが襲ってくる。私はトイレに行き、静かに泣く。悲しみの突風が吹いてきて、それが通り過ぎるのをひたすら待つ感じ。私の手は、ふと目を向けるとずっとカタカタ震えている。歩く力も、食べる力もないほど、私は今、大変大きなショックを受けている。

私のコーチが言ってくれた「突然の別れは、人の死に直面したのと同じ気持ち。それくらい辛いはず」と。そして、湧き出る感情を抑え込まずに、受け入れて、それが通り過ぎるのを待つ、『Grieving Process』の重要性を教えてくれた。彼女の支えが無ければ、私は立ってもいられず、一体どこに向かえばいいのかわからないほど混乱している。

彼への最後のメッセージ

私のメンタルコーチと相談して、彼に最後のメッセージを送ることを決意した。それは私自身のために。私の中で『Closure』何らかの決着をつけるために、どうしてもやりたいプロセスだった。「子供のこと、彼が私に隠していたこと、全部もうわかっている。あなたの決断は私との関係を絶つこと。私はそれを受け入れて、Move on、次に進みます」私の心からの想いを最後のメッセージにしたためた。そして彼に、最後のLINEを送った・・・

LINEという無情な連絡ツール

昨夜、彼に最後のLINEを送った後、私は携帯の電源を切った。メッセージが既読になるのかが気になって仕方がなかったし、私の気持ちをとにかく彼から遠ざける必要があった。一晩寝て、携帯を開けた。もちろん、彼からの返信なんてない。恐る恐るトークを見たら、やっぱり既読はついていなかった。

私はLINEのことをまったく知らなかったので、もしかしたら、彼がLINEのアプリ自体を削除したのだと考えていた。だからいつか、彼がアプリを再インストールする時が来たら、私の最後のメッセージを読んでくれるかもしれないと考えていた。仕事の休み時間、LINEの「ブロック機能」について読んだら、彼が私をブロックした場合、彼は私からのメッセージや電話を受け取ることはない。私は、彼からブロックされてることは知ることはできない。そして、左スワイプでブロックをして、もう一度左スワイプで「削除」にすると、私は彼のリストから完全に消える。私が彼にメッセージを送っても、彼はそれを見ることはないのだ。

私はここでとても悲しい事実に気が付いた。彼と出会った日から付き合っている間、彼との連絡ツールはLINEしかなかった。一度、彼に「LINE以外の連絡先を教えて」と言ったことがある。そしたら彼は「大丈夫。LINEでいいよ」と言った。彼がいつの地点で私をブロックしたのか・・・おそらく、12月6日、彼の誕生日には私をブロックしていたのかもしれない。電話をしても電話をしても、彼が出ることはなかった。ブロック機能のことを知るまでは、もしかしたら、彼は鳴り響く電話の音を聴いていて、私が心配して送るLINEメッセージの音も聴いていて、人間らしい痛みを少しでも感じているのかもしれないと思っていた。そしてただ単に、トークを削除しているか見ないようにしているのかと思っていた。違う。彼はきっととっくに私のことを「終わり」にしていた。おそらく、6日の地点で、無情にも、私はたった2スワイプで彼の人生から完全に消されていたのだ。彼が私の最後のメッセージを読むことはない。そして落ち着いた時に、彼といつか話ができるだろうという望みも、もうない。彼が「削除」すれば私はもう戻らない。彼の覚悟はそこまでのものだったのだ。彼にとって私を切り捨てるのは、とても簡単なことだったのだ。

次に進む Move on

ここまで書いて、私はできることはすべてやったと思っている。彼の裏切りがあまりに大きくて、彼が一晩にして私を切り捨てた事実があまりに無情で、そのことを考えると本当に息ができなくなるほど苦しい。私はこの大きな大きな傷を負って、また一人で立ち上がらなければならない。

この傷から立ち上がるために私はどうすれば良いのか・・・日本語で書かれている文章が見つからず、私は英語で書かれているブログを読み漁っている。今回の彼の行動を理解するために、私はたくさんの海外のブログを読んだ。彼の今回の行動のことを英語で「Ghosting」と言う。何も言わずに、突然、幽霊が消えるみたいに関係を終わりにすること言う。

彼と付き合っている間、私は彼からの距離を確かに感じていた。私に100%正直でなく、息子たちのことや自分の過去を隠していた。息子のFBで「今日はダディーと話ができて嬉しかった」という投稿を見て、彼が私に隠していた生活の一面を垣間見た。私は彼に、「12月はイベントが盛りだくさん。あなたの誕生日とクリスマスは私との時間にしてね。予約だよ」と言っていた。今思うと、彼の誕生日には息子たちから「ダディーお誕生日おめでとう」と連絡が来ていたのかもしれない。今年も息子たちのためにクリスマスプレゼントを用意して、クリスマスは息子たちのための日にしたかったのかもしれない。彼はよく「コロナで自分の人生が狂った」と言っていた。きっと1年に一回はマレーシアに帰って息子たちに会っていたし、もしかしたら、息子たちの母親とは今でも婚姻関係が続いているのかもしれない。いろんなことを想像しても、彼にしか事実はわからない。そして私にとっての事実は、彼は誕生日に私との関係を絶ったということ。酷すぎるよ。

私が私を本当の意味で大切にできていたら、彼と付き合うことはなかったのか。彼と出会うこともなかったのか。こんなに痛い目にあうこともなかったのか… 10月28日の私のnote9月23日に書いていたこと、今思うと前兆はあった。でも、私は彼のことを信じたかった。時間をかけて、私自身、そして私たちの関係にゆっくり向き合えば、きっとうまく行くと信じてた。今回の彼との関係で、私はできることは精一杯やった。だからもういい。

私はとにかく、この傷を受けて、痛みを感じて感じきって、立ち上がって私自身になるしかない。私が私を完全にする。私が私を幸せにする。私はずっと「彼が現れて私の人生が完全になった」と思っていた。きっと、今回起こった試練は、私が本当の私になるために、私がもっともっと自分を大事にするために、私自身が自分を完全にすることを学ぶために、「もう気づきなさい」と最後にもう一発、痛手を食らわせたのかもしれない。

何も納得できない。こんなに無力さを感じたことはない。でも私は私を奮い立たせて、立ち上がるしかない。そして、私の幸せを見つけていく。


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