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詩 瞼の中に沈む美しき黒

《白と黒の連作 黒》


目を閉じる

不確かな余韻を秘めた

美しい黒

目をこらすと映る満点の輝き

腕を差し出しその中に横たわる時

ハラハラと伝わり落ちる懇願の雫が

またひとつ輝きを放つ

わたしだけの

万華鏡のカケラ

わたしは美しい黒の中にいるのでしょう

閉じた目を開いた時

見慣れた風景がそこにあるから

安堵の衣に包まれて

また

カケラを探しに行くのでしょう

不確かな余韻を秘めた

瞼の中に沈む黒の中へと

幾たびもまた


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