トイレのドアの調子が悪い。引き戸なのだけれど、何かが引っかかってドアの戸車が回転しない。昨日の夜、開け閉めしにくいドアに腹を立てたピカッチが、乱暴にドアを動かすドンドンという音が響いていた。あれで余計に壊れた気がする。

　同居人がドアを外して居間に持ってきて工具を突っ込んでいる。そのうち、おしっこしたくなってトイレに行ったら、ドアが無い。目の前でトイレのドアを修理しているのだから無いのはわかっているはずなのに、実際にトイレに行って、やっとドアが無いと気づくからおかしい。仕方ないからドア無しでおしっこする。なんかスースーして不安。同居人やピカッチが通りかかったら何と挨拶しようか考える。「やあ」とか「どうも」とかかな。

　昔、中国に1ヶ月旅行に行ったとき、道端の公衆トイレに入ったら、お尻をむき出しにしてかがんでいる若い女性がいた。薄暗い汚れた便器にぼうっと浮かび上がる白い尻の肉。ギョッとしてトイレを飛び出して、それからはホテル以外のトイレに入らないようにしたのだった。

　映画『ノマドランド』では主人公の女性が冷たい荒野で野小便するシーンがあったが、あれもドキッとしたな。遠くから撮影してたからお尻は見えなかったけど。

　茶白猫ナナちゃんや黒白猫フクチンはよく裏の畑でおしっこしているが、どんな気持ちなんだろう。家にカプセル型猫トイレがあるのに、外でしたがるから相当気持ちいいんだと思う。（写真は畑でトイレするフクチン）

　聞いたら、直るのにもう少し時間がかかるそうで、ドア無し続くみたい。「ドアなくてもいいか!」と同居人が言う。この際、もう少しドア無しトイレの気分について研究してみようと思う。

　追記　戸車をパイプユニッシュの液体につけたら、挟まっていたゴミが溶けてスムーズに動くようになった。ドアは元通り。「つまらない」と言ったら同居人に「外ですれば？」と言われる。

　昨夜、「鮟鱇鍋はうまいよ。タラより鮟鱇鍋だよ」と友だちが言うので、動画で作り方を見たら、すっかり食べたくなって、スーパーで鮟鱇を買ってきた。夜、味噌仕立ての鮟鱇鍋を作り、いざ食べようとしたら同居人vsピカッチのバトルが始まる。ふたりのバトルを見ながら一人鍋。なんか悲しいけどおかしい。なんでこうなるのかな。鮟鱇はぷるぷるでコラーゲンたっぷりでおいしかった。友だちにも今度作ってあげよう。羨ましがっていたから。

夜、映画観る。『ラブレス』『ふたりのベロニカ』。どっちもとても面白かった。