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心の鎖国を解く

この本を読み始めた頃は、心がカッチカチで閉じていた。
だから、「心を開いて対人温度を上げよう」とか言われても、「なーにを言うかこの成功野郎」とか毒づいていたわけで。

齋藤孝著『からだ上手 こころ上手』

日野原先生の「生き方上手」にも通じる上手路線。
オープンマインドでコミュニケーション上手なナイスガイを目指す君、閉塞感漂う日本になんて留まっていたくない君、人の先に立って皆を引っ張って行きたい君には、ぜひ読んでほしい。

でも、もう、このままシュリンクしていく澱んだこの国でテキトーにまったりしていたい君には、齋藤先生の「テンションを上げてGO!」という修造っぽいこの感じがうざったいかもしれない。
うちの息子なんかだと「は?」とか言いそう。

わたしは読んでいる時のメンタルによって、
「そうだ!体を開いて心も開いて、エブリバディ ウエルカム状態で人生をエンジョイしよう!」
と、カラっとなる時と、
「なーにを言ってんだか。誰も彼もそんなに単純じゃねーんだ。内側に閉じて何が悪い」
と、ねちっこくなる時を往復していたな。

ま、それが普通の人間なのでは?と半世紀生きてきて思うのです。

でもやっぱり、うだうだ考えるよりはまず背伸びして腹式呼吸をして、ハツラツな方が気持ちいいかな。
過剰に喋っておせっかい焼いて、人に関わるおばちゃん体質なのかなぁ自分の基本は。

若い人向けのように書かれているけど、暗〜いオフィスで声の小さい人たちとの仕事にウンザリしている社会人にはオススメかも。
そう、「地味にスゴイ!校閲ガール」みたいな人になれる気がするのです。

#読書 #齋藤孝