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果物愛

なぜこんなに惹かれるのだろう。
某図書館で、ふと目に留まった「フルーツ動物園」と書かれた背表紙。
ついつい引き出して表紙を見た瞬間に、恋に落ちた。
表紙の作品は「キューイグラ[モグラ科]」だそう。
私のハートをさらにギュッと掴んだのは、アボカドの皮を一部丸く切り剥がし、お腹に見立てた「アボペンギン[ペンギン科]」「アボラッコ[イタチ科]」である。

『フルーツ動物園』佐藤康太郎 著(2008年 文芸社刊)

著者は、昨今のフルーツ離れを憂い、「ひとりでも多くの子供たちにフルーツへの関心を持ってもらい、口に運んでもらえればと祈るばかり」の気持ちでこれらの作品を作成されたとのこと。

ちょっとピントの甘い、「アップルパンダ」「メロンウシ」「レモンバード」「マンゴーハリー」などなどの脱力系フルーツアニマル写真が繰り出すパンチに、完膚なきまでにノックアウトされた。

1977年生まれのお若い方が自費出版された本ながら、こうしてちゃんと「食の専門図書館」に所蔵され、みうらじゅん的視点のイカレた中年女に借り出されることもあるのだから、本というものはホントにおもしろい。

久しぶりにお宝本を見つけて、一人悦に入っている(家族はスルー)。

#本紹介 #フルーツ #動物