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失恋黒歴史 お見合い編

出会い

私が、人生で最初で最後のお見合いをしたのは平成8年1月でした。

以前、50代突入記念ベスト10でも書いたんですが、その前年、平成7年は前半に一つ年上のお姉さんにどんでん返しを喰らい、更に秋口には同僚が紹介してくれた女の子が、私ではなくその同僚と付き合ってしまうというレアな失恋をしていました。

その都度ドーンと落ち込んで、職場の皆さんにはミエハルがどんな状態か一目瞭然(苦笑)
そこで当時の上司が、お世辞でも嬉しいのですが
「お前みたいな優しくて真面目な男、彼女や婚約者がいてもおかしくない、いや、いるべきだ」(←いや、自分で書いてても恥ずかしいんですが💦)
と、仲人役を買って出てくれ、知り合いの娘さんが結婚したがってると聞いたから、今度紹介してやるよ!と、上司の知り合いの方に連絡を取って頂き、お見合いすることとなりました。

お見合いとはいえ、高い料亭で正装着用の上、仲人さんを交えて…という昔ながらのお見合いではなく、最初からある場所で待ち合わせ、2人でデートしてみるというスタイルでした。
私は車の車種、ナンバーと、都合の良い日を上司に伝え、先方に取り次いで頂き、先方の都合の良い日に合わせて会うことにしました。
そして上司と、知り合いの方でやり取りをしていただき、待ち合わせ場所は私と先方の住まいの中間点、富山県の滑川市という所にあるショッピングセンターの駐車場のATMの前にし、お会いする日時は平成8年1月14日(日)午前11時に決まりました!

私は前日からソワソワして、待ち合わせ場所を確認しに行ったり、服装は自由と言われたけどやっぱり最初はスーツがよいか?等、今度こそ失恋記録の更新にストップをかけてやる!という意気込みでした(^_^;)

そしていよいよ当日。

こういう初対面に遅刻するわけにはいかんと思って、私は指定の11時より30分早く待ち合わせ場所に到着し、お相手を待ち続けました。
スーツ姿で外で待つには寒い季節でしたが、それでも私はひたすら待ち続けまして…。
お相手が現れたのは、11時の5分前でした。

「○○さん(←私の本名)でいらっしゃいますか?はじめまして、Gと申します」
「こちらこそはじめまして!○○と申します。よろしくお願いします」

私の目の前に現れたのは、最近の女性芸能人でいうと剛力彩芽みたな感じの、ショートヘアーでスレンダーな感じの女性でした。
やはりスーツを着ておられましたので、自分もスーツにして良かったと、一安心しました。

そこからは私の車で、ドライブへ。
この日はこんな所や…

こんな所をドライブしました。

ドライブの車中では、お互いを知るために、色々な話をしました。
私は何とかこの出会いをモノにしたい!という一心で、好きな歌手が米倉利紀だと聞けば、TSUTAYAへ行って一度も聴いたことがない米倉利紀のCDを大量にレンタルしました(笑)
Gさんからは、やはり結婚を意識してなのか、現実的な質問が多かったですね。お勤め先はどこですか?とか、家族構成とか、結婚したら専業主婦になる女性を望んでますか、等々。
そんな話をしながら、初日のドライブは終わり、待ち合わせ場所へと戻りまして、次また会えますか?と聞いたら、もちろん喜んで、と言われて、めっちゃ嬉しかったのを覚えています♬

カラオケ

初日に別れる際、火曜日にGさんから私の家へ電話、木曜日に私からGさんの家へ電話、時間は夜10時という約束をしまして、早速初対面を果たした2日後の火曜日の夜10時、Gさんから電話が掛かってきました。
まだこの時代、携帯電話やPHSは普及してませんでしたし、お互いに持ってもいなかったので、家の固定電話で話をしたり約束したりしていたんですが、曜日と時間を事前に約束していたお陰で、そんなに異性の家に電話するという緊張感は無かったです。
そして火曜と木曜のやり取りの結果、次は1月21日(日)午後1時にGさんに富山まで来てもらって、カラオケに行くことになりました。

この時、ちょっとミスしたな…という覚えがあります。
私は1曲目に、中西保志さんの「最後の雨」を入れたんです。

その頃、私がカラオケの十八番にしていたので、迷わず入れたんですが、よく考えたらこの歌の詩って、まだお互い手探りで相手を見極めてる状態で歌う曲ではありませんよね┏(×_×;)┓
なーんか空気が微妙になったのを覚えています…💦

とはいえ、まだその日は次の約束ができる状態でした(´。`;)>

翌週末は、Gさんの都合で会えないとのことだったので、約2週間後の2月2日(金)の仕事後、今度はお互いのお友達も入れて夕食しませんか?となりました。場所は今度は私がGさんの地元へ向かいますよということにして、余裕をもって夜7時集合にしました。
私は唯一こんなお願いが出来る職場の同僚N君に、一緒に行ってくれと頼み込みましたら、快く引き受けてくれまして、一安心♪

実際にお会いする2月2日までの間も電話は欠かさず掛け合い、それはそれは楽しいひと時でした(o^―^o)

そしていざ2月2日(金)になったんですが、なんとその日は富山県は大雪警報が出て、交通はマヒ状態になってしまいました(T◇T;)
今の時代なら、スマホで連絡入れられるんですが、この時はそんな手段を持っていないため、Gさんに連絡を入れたくても、どうにもならないんです(>~<;)
必死に国道を車で走りましたが、通常なら30分で着くところを2時間も掛かってしまい、約束の時間に1時間近く遅れてしまいました…。

それでもやっとGさんに会えた瞬間はホッとし、謝り倒したんですが、仕方ないですよと言ってもらえました。ただ、この日の出来事は、やはり今後に影を落としただろうなと思います。

ちなみにその日は、Gさんが考えていた1次会はキャンセルして、2次会のカラオケスナックからスタートとなりました。
カウンターに座って、お互いにアルコールを注ぎながら、好きな曲を歌い、曲の合間に会話する、という感じでした。
この時、Gさんが歌った曲の中に、チューリップの「青春の影」がありました。

この曲を選んだ、Gさんの心境はどんなものだったのかなと、今でも思い出すことがあります。

さて私はGさんとの心の距離を縮めたいと思い、それまでよりも踏み込んだ話をしたんですが、どうもGさんの反応がよくありません。
その日私は手を繋いでみたいなとか、もっと親近感ある呼び方をしてみたいなとか思ってましたが、次回会う約束を取り付けるので精一杯でした。

一方、無理を言って一緒に来てもらった同僚のN君は、Gさんの友達と意気投合して、色々楽しそうに話しています。それがせめてもの救いでした。

宣告

次に会う日は2月12日(月・祝)になりました。今度はGさんが私の家の最寄り駅まで迎えに来てくれるとのことで、ちょっと余裕はあったんですが、2月2日のGさんの態度から、私は一抹の不安を抱いていました。

それでも約束した正午ピッタリにGさんは私を迎えに来てくれ、今度はGさんの車でのドライブデートとなりました。
目的地は金沢。
Gさんは結構飛ばし屋で、富山インターから北陸自動車道に入ると、金沢目指して突っ走ります。高速道路を走っているというのもありますが、車内ではGさんからは殆ど何も話をしてきません。もっぱら私から、2日はごめんねとか、その後何してた?とか話しかけていたのですが…。

金沢では、Gさんが知っている美味しいカレー屋さんへと案内されました。
確かにめっちゃ美味しかったんですが、Gさんは心ここにあらずという感じでした。

(全然面白くないよ・・・。何を考えているのかな・・・)

カレーを食べ終わった後、では帰りましょうと言うので、富山へと戻りました。
あまりにもデートとは言えない異様な雰囲気だったので、高速を降りて一般道に入った時に、私は尋ねました。

「Gさん、これからも会ってもらえますか?」

するとGさんは、今まで溜めていた感情を爆発させるように、一気に言いました。
「ごめんなさい、もう貴方とは会えません。ごめんなさい。アタシ、結婚を前提とした彼氏にフラれて、その彼を忘れるために貴方と出会うことにしました。でも、貴方に会ってても、前の彼氏が忘れられないんです!こんな感情のまま貴方に会うわけにはいきません。私のことは忘れて下さい。貴方なら、私なんかより、もっと素敵な女性がお似合いです!」

返す言葉が出てきませんでした。Gさんの前の彼氏に代わる存在にはなれなかったってことか…。

それでも私は、最後のチャンスと思っていたので、必死にGさんを翻意させようと粘ったんですが、Gさんは泣きながら頭を横に振るばかり。

失恋記録更新・・・。

無念な思いで、待ち合わせした場所で車を降り、お別れの挨拶を交わして、この話は無かったことになりました。

その日私は泣くというより、茫然自失状態になってしまいました。
帰宅しても何もする気が起きず、ボーッとプロレスの試合のビデオを見ていました。

翌日も平常を装って出勤したのですが、朝方N君に会うや、抑えていた感情が溢れてしまいました。
N君も優しいので、大丈夫です、俺がまたいい女の子を紹介しますよ、と慰めてくれましたが、私は内心、もう私を好きになってくれる女性なんか現れるはずがないと確信し、上司にも見合いの失敗を報告しました。
上司も大変驚いて、上手く行くと思ってたのになぁ、めげるな、また知り合いにいい女の子がいないか、聞いてやるからと言ってくれました。

N君は私を慰める為に、カラオケパーティーを開いてくれたり、BBQを開いてくれましたが、1年の間に3回も失恋し、どん底に落とされた私は、元気が全く出ず、もう恋なんてしない…どころか、二度と女性なんか好きになるものか、生涯孤独でも構わない!と、自分に言い聞かせていました。

まあまだこの時点で26歳なので、今考えればそんな断女宣言なんてするには10年早いんですが(笑)

このお見合い失敗で、思春期以来、大小合わせて通算12回の失恋記録を更新したわけですが、この頃は本当に自分に自信を持てない、根暗な人間になっていました。

結果としてはこの時の失恋が、私の人生最後の失恋となります(多分)。
無事に妻子に恵まれ、それはそれなりに苦労がありますが、何とか生涯独身は避けられましたので…(^_^;)

それでも思春期~青年期に失恋ばかりしていた経験は、今の私を形作る上で、やはり何処かに影を落としています。
イベントなどで幹事を任され、人を集めなきゃいけない時、来てほしい人に連絡入れては断られることが重なると、思春期時代に培われた
「どうせ自分なんか・・・」
というネガティブな感情が出てしまうんですね。

今後はそういうネガティブな自分とどうオサラバして生きていくかが、カギだと思っている今日この頃です(。・Д・)ゞ

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