見出し画像

失恋黒歴史@1986編

第一楽章

中学3年生だった昭和61年1月30日に、初めての彼女、Oさんにフラれた私。
フラれた2週間後には、元カノさんが次の好きな男子にチョコを上げてる現場を目撃し、私は地獄のどん底まで突き落とされた精神状態となりましたが、何とか退路を断った高校受験は突破し、本命の公立高校に進学出来ました。

この本命の公立高校は、元カノさんと付き合ってる時に、一緒に行こうね♪等といって決めた高校だったのですが、結構我が家からは距離がありました。
電車で2駅10分、最寄り駅は観光で名高い宮島口駅です。そこから延々と坂を上がって、徒歩30分。かなりハードな位置にありました。
進学したばかりの頃はまだ国鉄で、列車の本数も少なく、元カノさんと列車で遭遇することもしばしばありました。
まあそれぐらいなら仕方ないと思ってましたし、中学時代の親友も同じ高校に進学したので、気を紛らわすことが出来ました。

ですが最も私を苦しめたのは、1学年8クラスもあるというのに、元カノOさんと同じクラスになってしまったことです…。

第二楽章

ましてやお互い吹奏楽部。まあ吹奏楽部が一緒になるのは仕方ないとしても、クラスまで一緒にするなんて、そんな残酷な仕打ちはないだろ!
中学校の恩師には、高校に入って新しいミエハルになれと言われましたが、1年生の間は体育の授業以外、ほぼ私の視界のどこかに元カノさんがいます。絶対に喋ったりしない!と強く心に決め、自分だって可愛い彼女を作るんだ!と意気込んでました。

なぜそんなに強く決心したのかというと、元カノのOさんは、私をフッた直後に付き合ったM君とは4月に入ったら早々に別れ、なんと同じ吹奏楽部内の別の男子と付き合い始めたからなんです。
その男子と言うのが、これまた私に対する意地悪かと思える相手で、私が吹奏楽部に勧誘した、同じクラスで私の後ろに座っていた男子ですo(T^T)o
実は吹奏楽部に新1年生が少ないから、沢山勧誘するように先輩方から号令がかかっていたんです。

そこで私は、同じクラスの前と後ろに座っていた男子にダメ元で声を掛けたんですが、なんと2人ともOKとのこと。
前に座っていた男子は、楽器が吹けたら格好良いかも♪というような発想で入部してくれたんですが、後ろに座っていた男子は、どうも最初から私の元カノOさんに一目惚れしていて、吹奏楽部に入ったらOさんに近付けるという目論見があったようです。
そして気付いたら、2人は付き合っていまして…

ここまで馬鹿にされてたまるかっ!q(▼▼メ)

私は中学時代からの親友に協力を依頼し、絶対にOさんを見返してやる、可愛い彼女を作ってやる!と固く決意し、高校生活をスタートしました。

第三楽章

吹奏楽部には、同じ中学校から進学した同期が5人いました(Oさんも含む)。その中に、中学では吹奏楽部ではなかったメンバーがなんと3人!
私の親友も中学では水泳部だったんですが、高校にはプールがなかったので水泳部もなく、なんと吹奏楽部に入ったんです。なのでよく一緒に帰りながら、青春時代を楽しんでいたのですが、一つ貫いていたのはOさんとは絶対に喋らない、ということです(苦笑)
その内Oさんは、私の次の次の彼氏君と一緒に帰るようになったので、一緒に帰る同じ中学校メンバーは4人になりました。
丁度男女比が2:2。みんな彼氏、彼女はいません…いや、親友は中学卒業後に告白されていて、別の高校に彼女がいましたので、フリーなのは3人でした。

そんな環境で毎日一緒に帰っていたら、やっぱり2人いる女子の内、1人のことを好きになってしまいました。

実は私と苗字が同じ(^_^;)(そのため、以後は「その子」と書きます)
中学時代はテニス部だったんですが、どこか怪我でもしてしまったのか、高校では吹奏楽部に入ってくれて、クラリネットを吹いていました。

中学時代はずーっと別のクラスで、話すことは無かったんですが、高校で同じ吹奏楽部になって毎日一緒に帰るようになって、その子の人となりが分かり、なんて可愛い、古風で奥ゆかしい女の子だろう💖

その内、親友はさりげなく別に帰ったりして、私とその子2人きりで帰るような場面を作るようにしてくれたりしました。
たまに朝の登校時にも一緒に投稿するようになり、その子と喋れる登下校時は、幸せなひと時でした。

更に親友はグループデートなんかも企画してくれました。
3:3で、私とその子以外は既にカップルのため、必然的に私とその子がペアになって動くことになります。

何度かグループデートを重ね、もうそろそろ告白しても良いタイミングじゃないかな?と思った高1の初秋の頃の出来事でした。

第四楽章

広島市内まで出かけ、吹奏楽のコンサートを鑑賞するという、何度目かのグループデートの帰りです。
途中まではいつも通り、私とも普通に話してくれていたその子は、何故か大竹市へ帰る電車に乗ると、私を避け始めました。

「え?」

私が隣に座ろうとしたら、別の席へと移ってしまいました。
周囲の友達カップルも茫然です。
でも追いかけるようにするのも良くないと思って、そのまま列車に乗っていました。
徐々に下車駅が近付いてきました。
その子と私は同じ駅を利用していたので、降りたら話せるだろうと思っていました。
そして駅に着き、私は親友に目配せしてドアが開くや否やすぐ降り、改札付近でその子を探したのですが、姿が見えません。

(どこに消えてしまった?!)

結構長い間、駅でその子を待ったんですが、全然姿が見えません。
10分ほど待って次の列車が来てしまったので、諦めて自宅へと向かったんですが、朝は晴れていたのに夜は大雨になってしまい、私は傘も持っていなかったので、ずぶ濡れになって帰宅しました。

翌日も吹奏楽部で普通にその子の姿を見かけたので、声を掛けたんですが、ガン無視されてしまいました。

(なんで?何が悪かった?)

親友に、その子に突然嫌われたようだと話すと、

「やっとお前がOのことを忘れて次に進もうってなったのにな。なんとか理由を聞いてみるよ」

と、嫌われたとしてもせめて理由だけは知りたいと思っていた私には、有難い言葉をもらいました。

ですが…
「あのよぉ、お前のことを聞いても、答えたくないとしか言わないんだよ。お手上げだ、スマン」
とのこと。

こんな不可思議な失恋ってあるんでしょうか?
諦めきれない私は、ある日の部活後、1人で帰宅していたその子を見つけ、慌てて駆け付け、声を掛けました。

「ねえ、〇〇さん、あの・・・」

と喋りかけた瞬間、即座に

「私に近付かないで下さい!二度と話しかけないで下さい!」

と怒り口調で宣告され、そのあまりの強い口調に、私はそのままその場に立ちすくむしかなく、その子の背中を見送ることしかできませんでした。

終幕

その出来事を翌日親友に伝えると、なんだかなぁ…なんでOさんだけ順調で、お前は上手くいかないんだ、なんでだろうなぁ…と、一緒に高校の屋上で溜息をつくしかありませんでした。
その頃、親友も彼女と別れ、ちょっと落ち込んでいましたので、お互いに毎日慰めあいながら、次行くしかないよなーと喋ってました。

結局私の再起を期した、高1での恋愛再起動計画は失敗したのですが、何連敗もしているにも関わらず、この高1の時の失恋だけが、何故フラれたかが今もって不明です。

皆さん、フラれた理由が分からない失恋って、経験されたことはありますか?

サポートして頂けるなんて、心からお礼申し上げます。ご支援頂けた分は、世の中のために使わせて頂きます。