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この世界、この自分で生きる 〜映画『EVERYTHING EVERYWHERE ALL AT ONCE』〜

(ネタばれあり)

公開時から、香港映画好きのお兄さんたち(映画監督とか)に評判だったので気になっていたけど、アカデミー賞で話題になったので観に行かねばと思っていました。

主人公・エブリンは税務局で問いつめられながら、違う世界線にいる夫に出会い、そして自身も目醒めていきます。その描き方がSFチックじゃなくて、おバカというのが、この映画の見どころ。

目も耳にもにぎやかでハチャメチャなんだけど、ここしばらく観た映画やドラマではいちばん泣きました。
主人公がいろいろな世界線で生きている自分に出会いながらも、最終的には、この世界でこの自分で生きていくと決めていくのです。

マルチバースが存在するかはわからないけど、どの世界線でも因縁の相手がいて、どの世界線でも向き合わされる。というのは前世や過去世の考え方に通じるところもあるし、スピリチュアルな要素もありました。(映画館でもらったポストカードがまさに!)

名作映画のオマージュのようなシーンも散りばめられていて、わたしは肩車と、夜のネオンが滲む街のスローモーションで笑いました。

不思議なのですが、映画って、わたしにとって観るタイミングがドンピシャ! ということがよくあります。
最近、まわりの人たちと比べて、ちょっと落ち込むことがありました。
でも、なんとなく、わたしもこの世界で、この自分で生きることを決めて、ここにいるような気はしているのです。
そんなことを思い起こさせてくれる作品でした。


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