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改めて「蛇腹カメラ」の魅力など

英語ではFolding CameraだったりSpring Cameraなどと表記されるこの手のカメラ、ヤフオクなんかでちょいちょい見かける事があります。

特徴としては
・蛇腹を使って、収納時には非常にコンパクトな状態になる
・蓋を開けると蛇腹が伸び、レンズが前にせり出してくる
・ほぼほぼ中判、ブローニーフィルムを使う
・二重像合致式の距離計が付いてる場合もある
・古いものは百年前くらいから使われてたりするモノも
・フィルム送り機構については「手動でダイヤルを回して、フィルムの遮光紙裏に印字されてるマークを確認して送る」という完全手動システム
…といった具合です

メカニズムも非常にシンプル

中判フィルムのフォーマットとしては、6x9、6x6、6x4.5の3種類が一般的です。上の写真は6x9のフォーマットで、我が家にあるカメラの中でも最も古くてシンプルなカメラです。

折りたたむとこの厚さ

大きさは「ちょっと大きめのモバイルバッテリー」くらいのサイズで、男性用の服であればポケットに入れる事も出来るくらいです。

このコンパクトさは、蛇腹カメラの大きな魅力の一つです。

そして蛇腹カメラの多くが、非常にシンプルなレンズを使用しています。

レンズがシンプルなためか、ピントがしっかり合いさえすれば非常にシャープな写りになります。

NORCA3Super + ILFORD FP4 Plus
NORCA3Super + ILFORD FP4 Plus

この写真はNORCA3Superというカメラを使っていますが、このカメラで使われているレンズは、前玉1枚、後玉1枚と極めてシンプルなレンズ構成です。

Wester6R + ILFORD FP4 Plus
Wester6R + ILFORD FP4 Plus

また、こちらの2枚は6x4.5、いわゆる「セミ判」と呼ばれるフォーマットのカメラ、Wester6Rで撮影したものです。
このカメラもNORCA3 Superと同じく前玉1枚、後玉1枚という構成になっているようです。

ピントがあった面はかなりシャープに移ってくれますが、それ以外はわりと容赦なくボケます。
また、シンプルなモデルのカメラだと、目測フォーカスになったりもしますので、近くのものを撮るのは非常に難しいです。

が、風景や建物の全景などを撮るのであれば、F値16とかに絞って無限遠に合わせて撮ればほぼ間違いない、という雑な撮り方でもイケちゃったりします。

Wester6Rはこんなカメラ

6x4.5のフォーマットなら、畳んだ状態ならジーンズの後ろポケットに入るくらいコンパクトになります。
旅行先や登山など、できるだけ荷物を小さくしたい+写したいものが風景である、といった場合には、蛇腹カメラは非常に有力な選択肢かもしれません。

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