見出し画像

フィルムスキャン時の困り事

去年くらいから、フィルムスキャンの際にはEPSON GT-X980という機種のスキャナを使って画像データを作成しています。
最高で6400ppiという高解像度でスキャンすることも可能で、しかも大判のフィルムスキャンにも対応しているという、非常に頼りになるスキャナです。

フラットヘッドスキャナを使ったフィルムスキャンの宿命とも言えるものですが、スキャン時の困り事の最たるものが
「ホコリの写り込み」
です。

この写真の空の部分、所々白いものが写り込んでますが、これがスキャン時に紛れ込んだホコリです。

このホコリが、ひどい時には写真1枚に「数えるのも嫌になる」というくらいに紛れ込むことがあります。

そして、これらのホコリはフィルムの表面やフラットヘッドスキャナのガラス面の他、フィルムをスキャナにセットするときに使うフィルムホルダーのアクリル面に付着していることも多いです。

フィルム表面のホコリはブロワーで飛ばせるし、スキャナのガラス面のホコリはホコリを吸着させるような布で拭くことでかなり減らせます。
ただ、ホルダーのホコリがなかなか厄介です。すみっこにしつこく残ったホコリほど、盛大に映り込んでしまいます。

「じゃあそういったアクリル面とかガラス面がないホルダー作って仕舞えば良いのでは」

と思い、色々と情報を検索しましたところ、なんとマグネットシートでホルダーを自作されている方がおられました。

こちらの動画で紹介されているものが、まさにやりたかった事そのもの。
ということで、参考にさせて頂きつつ作ってみました。

職場近くの百均でB5サイズくらいのマグネットシートを何枚か購入して、35mmフィルム6コマ分くらいのサイズを切り抜いて作ってます。

マグネット面同士を張り合わせるような向きで重ねて、一番強く吸着するポイントで位置合わせ→ハミ出た部分をカットしてから加工します。

今回作った35mmフィルム用ホルダーは、縦25mmの横240mmくらいで切り抜いて、6コマ分を三本挟めるようにしました。

あと、フィルムを実際に置くときのガイドラインになるよう、マスキングテープでフィルムを置く場所をバミっておきます。
また、重ね合わせたマグネットシートの短辺側を、片方マスキングテープで固定して重ね合わせやすいようにしてあります。

この状態で、上から抑えとなるシートを被せてやると、

こんな具合になります。

ただ、この状態でスキャナにこのホルダーを置くと、高さが若干ズレてしまいますので、切り取った部材を加工して重ね貼りして高さを調子します。

今回購入したマグネットシートが0.7mmくらいの厚さでしたが、このシートを細長く切ったものを2枚重ねて高さ調整をしたら、きっちりとピントが合う状態になりました。
本来はもうちょい微調整が必要かもしれませんが、とりあえずこれで様子見です。

効果はかなり高いもので、ホコリの写り込みが激減しました。
いつもSilverFastでスキャンしてからLightroomで埃とり+微調整、という作業をしていましたが、作業の時間の割合で言うと埃とりが9割に微調整が1割弱、と言ったところでした。

特に大判フィルムなどは埃の量も半端ではなく、1枚の写真で1000近いホコリを取る事も。
35mmならさほどでもありませんが、中判でもかなりの作業時間を取られてました。

それが完全にゼロになるわけではないにせよ、従来のフィルムホルダーを使っていたケースに比べると、大体6〜7割程度はホコリを減らせたと思います。

材料費はホルダー1個で220円と格安ですので、中判用、大判用も作ってみようと思います。

純正のフィルムホルダーだと、中判はフィルム一本(6x6で3コマ分)だけしかセットできないので、これを二本分セットできればスキャンの手間も省けるかも…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?