笹塚 心琴 「桐崎君」を読む
全19のnoteから構成されるこの作品。初めに一つ告白をしておく。最初のnoteであまりのつかみっぷりに衝撃を受けた。思わず二度見ならぬ二度読みをしてしまった。
「おい、マジか・・・!」
これが第一話の率直な感想だ。この先も多くの作品に出会って書評を書くことになるだろう。そのトップバッターとしてのこの作品は本当に申し分ない。そしてこの先の作品群を期待させる。そんなものになった。
あらすじ
小林智恵美は大学一年生。彼女はいつも背筋をちゃんと伸ばし、異彩を放つ彼が気になっていた。彼の名前は桐崎真人。授業後に興味本位で彼に話しかけてみたところ「ロマンを見せてあげる」と言われた。そして放課後、約束の森林公園に向かったところとんでもないものを目撃することになる・・・
日常と非日常
とにかくこの物語では日常と非日常の交錯が常に付きまとう。ただの友人との雑談なのに非日常の思いが奥底にありどうしても雑談としての雑談ができない彼女。映画を見るときもどうしてもあの非日常の思いが頭をよぎる。
この日常の中にある非日常の気持ちはよくわかる。といっても本編のとは少し違うものだ。自覚はあったけど誰にも言い出せず時を過ごした。そして日常がより深くなればなるほど非日常が小さくなるかと思えばそうではなく、非日常の側もそのまま大きくなっていった。結果深くなればなるほど苦しむという結果になっていった。
この作品の特徴として一つのnoteに一つの驚きがあるような展開の多さが特徴だ。この多くの驚きがこの作品の魅力だ。特に後半の展開には驚かされた。そして伏線であったものたちが回収されていき彼女たちは「ケジメ」へと向かう・・・。
決して二人だけの物語ではない。
ディケが進んだ先のロマンを皆様にお届けしたい。さぁロマンを感じよう。
作品はこちらです。
笹塚 心琴 「桐崎君」(マガジンリンクです)
https://note.mu/heron0213/m/m6e5fd6409730
-------------------------------------
ということでnoteでは初めての書評っぽいやついかがだったでしょうか。実は一度書いたものの自分に対してあまりに納得がいかなくてもう一度書いてみたりもしましたがあまり変わらなかった自分に少々凹みます。まだまだ回はたくさんある(はず)なので日々精進します・・・。
そうそう、この企画はすべて「にふくしょ!」としてマガジンにまとめることにしました。「第2回コルクラボ覆面編集者大賞の候補作をすべて書評っぽく書く!」の略です。4文字だから親しみがあるんじゃないか説を存分に使わせてもらっています(笑)
後、順番に関してはいろいろ悩んでも仕方ないので上から順番に行きます。つまりは小説→掌編→漫画→4コマ漫画→実用書→コルクラボ部門の順です。時間のかかる順番ではあるかもしれませんがご了承ください
告知
「 第二回覆面編集者大賞の候補作をすべて書評っぽく書く!」略して「にふくしょ!」やってます。全作品のリストはこちらを参照してください。
いただいたサポートはサムネイルに使っているダンボー撮影の小道具に使わせていただきます。