気吹乃宮(いぶきのみや)

ネパールやインドの寺でチベット仏教各派の宝のごとき恩師に学んで二十余年。師の薦めで日本…

気吹乃宮(いぶきのみや)

ネパールやインドの寺でチベット仏教各派の宝のごとき恩師に学んで二十余年。師の薦めで日本の天神地祇をお祀りすべく、神職課程を畢えて神司に。神仏習合の行者として滅罪と積善の日々を送っています。月4回のツォク供養を継続中。

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・気吹乃宮で月4回修している密教儀礼「ツォク供養」(=ガナチャクラ)を定期的にご支援いただく講です ・今までツォク供養のサポートを逃していた方も、講に入っていただくことで月4回コンスタントに供養ができます ・会供輪(薈供輪;えくりん)とは、ツォク供養を意味する漢訳語です ・講員に対しては祈祷牌を作成し、その都度、祈願いたします ・大祭(年4回)時にもお名前を奉告し、息災を祈願いたします ・講員限定で閲覧できる祈願文や祈祷文も、公開していきます

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マガジン

  • チベット占星術 Tibetan Astrology

    日本でほとんど馴染みのないチベット占星術についての記事をまとめています。

  • ツォク供養 Ganachakra

    月4回、チベット暦に基づいて厳修される密教儀式「ツォク供養」(ガナチャクラ・プジャ)についての投稿をまとめました。 インド密教で盛んに執り行われた儀式で、密教行者にとっては不可欠のイベントです。チベットに輸入されるとさらに発展を遂げました。日本では馴染みが薄いですが、チベット仏教圏においては今でも盛んに執り行われます。

  • お経 Scriptures

    自分がチベット語から訳した典籍(経・注釈書・祈願文など)とそれに関連する記事をまとめています

  • 帰依本師 Lama

    インドとチベットの、宝のような師に関する記事をまとめました。 師のことをチベットでは「ラマ」と呼びます。ここで取り上げた師はすべて、私の師とその相承系譜に連なる先生です。

  • 仏教のご本尊 Yidam&Dakini

    チベット仏教の御本尊についての過去記事を集めました。仏・菩薩、女神様など。学術的なことは、あえて触れません。

最近の記事

  • 固定された記事

運勢を決める、五つの力

チベット仏教では、「運勢」をどう理論的に考えているのでしょうか? これから述べる情報は、私たち日本人にも有益でしょう。今の日本の宗教伝統には、運勢や運気についての共通した理論が失われているように思えます。今は新興宗教や特定の個人(占い師や祈祷師など)が独自の理論や見解を述べるものの、それが日本人の共通基盤かというと、そうではありません。 これから述べるのは、チベット文化圏の共通基盤です。 といっても仏教の伝統というよりチベット土着の思想が色濃いので、そこはご理解ください。

    • 【週間暦】2024/5/2~5/9

      蔵暦 木龍年 3月24日~3月30日 西暦 2024年 5月2月~5月9日 今週の大吉日【生年支別】ラーの日・ソクの日・剋日 ラーとソクの詳細については、以下の記事をご覧ください: 蔵暦3月24日 西暦5月2日 木曜 エレメント:地-風 地-風 の意:凶。不調和のエネルギーで、富や財産の増大を妨げる。 【忌:マク】争い、試合、法的手続き、訴訟は避けるべし。 蔵暦3月25日 西暦5月3日 金曜(憲法記念日) エレメント:地-水 地-水 の意:大吉。旺盛なエネル

      • 2024年4月~6月の、行事予定

        2024年(令和六年)6月末までの、気吹乃宮での主な行事を記します。 新月と満月のツォクならびに仏祖・宗祖に関する記念日(太字の日)などは、講員さまに対してはほぼ毎回、掲示板などで報告しております。 5月9日からは釈尊の生誕・成道・涅槃のイベントが重なる吉祥月「サカダワ月」がスタートします。 クライマックスは5月23日の「サカダワ大祭」(サカダワ・ドゥーチェン)という大吉祥日で、善業も悪業も一億倍に膨れ上がるとされるため、修行や積善が奨励されます。 ※関連記事:サカダ

        • 諸事吉祥となる、祈願文

          はじめに今からご紹介する「パクパ・タシギェーパ」(聖八吉祥頌)という祈願文は、チベットでは大変ポピュラーです。 古訳ニンマ(ニンマ派)のお寺では、ツォク供養などの法要の際にはこの祈願文からスタートします。よって「般若心経」などのように、イヤでも行者が暗記する経文の1つといえます。 古訳派だけでなく、他の宗派(新訳派)でもこの祈願文は重視されます。 たとえばゲルク派の傑出した仏教博士であるラマ・ゾパ・リンポチェ(1945-2023)も、この祈願文を毎日唱えることを奨励してい

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        運勢を決める、五つの力

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        • ダキニの日のツォクを修します(5/3)

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        メンバー特典記事

          運勢を決める、五つの力

          「ベーシックプラン」他に参加すると最後まで読めます

          チベット仏教では、「運勢」をどう理論的に考えているのでしょうか? これから述べる情報は、私たち日本人にも有益でしょう。今の日本の宗教伝統には、運勢や運気についての共通した理論が失われているように思えます。今は新興宗教や特定の個人(占い師や祈祷師など)が独自の理論や見解を述べるものの、それが日本人の共通基盤かというと、そうではありません。 これから述べるのは、チベット文化圏の共通基盤です。 といっても仏教の伝統というよりチベット土着の思想が色濃いので、そこはご理解ください。

          運勢を決める、五つの力

          【週間暦】2024/1/11~17

          「ベーシックプラン」他に参加すると最後まで読めます

          蔵暦 水兎年11月30日~12月7日 西暦 2024年1月11月~17日 はじめにチベット暦の世界へ、ようこそ。 このnoteでは4年間にわたり、チベット暦(蔵暦)に基づいたツォク供養のスケジュールを公開し、実修してきました。これまで記事をお読みになってきた方は、チベット暦にも少し馴染みがでてきたことと思います。 今年は、チベット暦の中から、毎日の星の運行に基づく吉凶を公開します。 行者さんや仏教徒であればきっと役に立つことでしょう。 しばらくは実験的に、様子を見ながら

          【週間暦】2024/1/11~17

          テルトンとは、何者か

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          昨日、講員さま限定の記事「ロンチェン・ニンティクの、誕生」を投稿しましたが、この記事の補足をします。 そもそもテルトン(埋蔵経法発掘者)とは何者か?ということです。 この知識がないと、たぶん記事を読まれても誤解されてしまう懸念を覚えました。 しかし今から述べることはチベット仏教ならではの話ですので、「受け入れがたい」と感じる方は、無視してかまいません。

          テルトンとは、何者か

          薬師仏のリストバンド(講員様限定)

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          薬師仏のリストバンド(講員様限定)

          忿怒のダキニ、センドゥンマ

          「ベーシックプラン」他に参加すると最後まで読めます

          すでに何回かnoteには書いていますが、チベット仏教には歳末などの除災儀軌で必ずといっていいほど登場する本尊に「センドゥンマ」がおられます。 「ロンチェン・ニンティク」の伝統において、柔和相(おだやかな御姿)のダキニといえば「ユムカ・デチェン・ギェルモ」すなわちダキニ・イェシェ・ツォギャルです。 そして忿怒相(狂暴な御姿)のダキニといえば、センドゥンマを指すのです。 先日(8/11)のダキニの御縁日には、講員さまの除災をメインとしたため、こちらの本尊の儀軌を採用しました

          忿怒のダキニ、センドゥンマ

          チベット占星術で知る、あなたの守り本尊

          「ベーシックプラン」他に参加すると最後まで読めます

          はじめにこれからご紹介するのは、日本には見られないユニークなチベット式「生まれ年の守り本尊」です。 チベット占星術は、大きくわけて3つの系統が混然一体となっています。 すなわちインド由来の占星術(カルツィ)、中国由来の占星術(ギャツィ)、チベットで発展を遂げた占星術(プーツィ)です。 中でもインド由来の占星術は、密教経典「時輪タントラ」の教義が反映されているのが、大きな特徴です。 つまりチベット占星術には、仏教的な業(カルマ)の因果の考え方が根底にあるのです。 前世

          チベット占星術で知る、あなたの守り本尊

        記事

          ギャルワ・ロンチェンパの、涅槃日

          本日はチベット仏教の古訳ニンマの祖師ギャルワ・ロンチェンパ(1308-1363)が円寂された日(蔵暦)にあたります。 我々の系譜にとって最も重要な先生です。 今日は体調が悪くお寺の法要には参加することができませんが、座れる体力が戻り次第、本師瑜伽を行じるつもりです。 引用記事は去年のものです:

          ギャルワ・ロンチェンパの、涅槃日

          登拝の笑顔の、その先に

          京都の伏見稲荷大社を参拝し、神が宿る神体山である稲荷山を登拝した日の、夜。 楽しそうに山を往来している大勢の人の夢を見ました。 人々は和服を着ていたから、昔の時代なのでしょうか。 みんなは本当に楽しそうに、山道を笑顔で歩いていました。 その笑顔が印象的で、目が覚めてから自分は、今まで思い違いをしていたことに、気づかされました。 娯楽が今よりずっと少なかった時代。山を参拝するという体験は特別で、刺激的で、しかも「楽しむ」要素もかなりあったはずです。 夢に出てきた人々は、

          登拝の笑顔の、その先に

          ドドゥプチェン猊下の、遺訓

          「ゾクパチェンポ・ロンチェン・ニンティク」の法主であられたドドゥプチェン猊下が遷化されてから、二年となります。 遷化される数か月前、猊下が遺されたという御言葉が最近、公開されました。以下、英語からの翻訳になります。 この御言葉はとても厳しいもので、現代を生きる行者にとっての行動目標になります。 偶然にも年頭の抱負の1つに私が挙げた「浄心法」の重要性を、説いておられます。 近年、仏教は衰退の段階に入っています。幸運の時代は終わりを迎え、仏教の本当に最後の残滓に、私たちが

          ドドゥプチェン猊下の、遺訓

          【週間暦】2024/1/11~17

          蔵暦 水兎年11月30日~12月7日 西暦 2024年1月11月~17日 はじめにチベット暦の世界へ、ようこそ。 このnoteでは4年間にわたり、チベット暦(蔵暦)に基づいたツォク供養のスケジュールを公開し、実修してきました。これまで記事をお読みになってきた方は、チベット暦にも少し馴染みがでてきたことと思います。 今年は、チベット暦の中から、毎日の星の運行に基づく吉凶を公開します。 行者さんや仏教徒であればきっと役に立つことでしょう。 しばらくは実験的に、様子を見ながら

          【週間暦】2024/1/11~17

          ドドゥプチェン猊下の、迅速転世祈願

          ༄༅། །མྱུར་བྱོན་གསོལ་འདེབས། ドドゥプチェン猊下の迅速転世祈願 ན་མོ་གུ་རུ་བཛྲ་དྷ་ར་ཡ། ナモー・グル・ヴァジラダラヤ!(南無本師持金剛) འཆི་མེད་རིག་འཛིན་པདྨ་འབྱུང་གནས་ཀྱི། ། チメー・リクズィン・ペマジュンネー・キ 不死の持明者パドマサンバヴァの ཟབ་གཏེར་འཁོར་བསྒྱུར་སངས་རྒྱས་གླིང་པའི་འཕྲུལ། ། サプテル・コルギュル・サンギェーリンペー・トゥル

          ドドゥプチェン猊下の、迅速転世祈願

          ドドゥプチェン猊下の、二周忌

          本日(2024年1月4日)はチベット暦十一月二十三日で、ドドゥプチェン四世猊下(1927-2022)の二周忌にあたります。 2年前のチベット暦十一月二十三日(西暦2022年1月25日)、ドドゥプチェン猊下は御心を法界にお戻しになられました。 古訳ニンマ(ニンマ派)、とりわけ「ゾクパチェンポ・ロンチェン・ニンティク」の法脈において最大の喪失となったあの日から、今に至るまで喪失感は私たちに続いています。 私の師はドドゥプチェン猊下の御法友であり、また猊下に深く帰依をされてお

          ドドゥプチェン猊下の、二周忌

          2024年1月~3月の、行事予定

          2024年(令和六年)3月末までの、気吹乃宮での主な行事を記します。 新月と満月のツォクならびに仏祖・宗祖に関する記念日(太字の日)を含め、最近では講員さま限定でしか告知できておりません。でもツォクに関しては月4回の規定がありますので、ちゃんと実施はしております。 ※講員さまへは掲示板にて逐次、告知や報告をしております。 今年は珍しく、チベット暦正月のロサルと旧暦正月と春節(農暦正月)の3つが2月10日で一致しています。 そして2月24日は神変節大祭(釈尊の生涯に関する

          2024年1月~3月の、行事予定

          是大神呪、是大明呪

          『般若心経』はチベット寺院でも毎日お坊さんたちが唱えるほど身近な存在ですが、チベットの学匠たちによる『般若心経』の解釈も、ちゃんと現代まで継承されています。 今回は『般若心経』の最後に登場する一番重要なパート、呪(=真言)の解説です(以下): 『般若心経』を日頃お唱えしている方には、きっと参考になるはずです。 その前に少しだけ、「3つの転法輪」についてお話をします。 (小難しいことは書きたくないので、できるだけ平易にしますが、読み飛ばしてかまいません) 釈尊が教えを説

          遷識法について(過去記事)

          期間限定で全体公開します(一部、加筆・修正しました)。

          遷識法について(過去記事)

          脱会・棄教しても続く、影響力

          どの宗教でも、その教えを守る霊的存在(護法尊)がいることは以前に述べました。 カルトと呼ばれる反社会的な教団でも、それは同様です。供物を毎日たくさん捧げて身勝手な祈願をするのですから、邪なものが宿らないほうがおかしいでしょう。 仮に、そういった教団を「抜けた」(脱会した)からといって、教団を護っている霊的存在との縁が切れたとはいえません。 むしろ、ずっと悪影響を受け続けるケースのほうが多いのです。 チベット仏教では、行者の持つ法具1つ1つにも護法尊が付くと聞いたことがあ

          脱会・棄教しても続く、影響力

          テルトンとは、何者か

          昨日、講員さま限定の記事「ロンチェン・ニンティクの、誕生」を投稿しましたが、この記事の補足をします。 そもそもテルトン(埋蔵経法発掘者)とは何者か?ということです。 この知識がないと、たぶん記事を読まれても誤解されてしまう懸念を覚えました。 しかし今から述べることはチベット仏教ならではの話ですので、「受け入れがたい」と感じる方は、無視してかまいません。

          テルトンとは、何者か

          薬師仏のリストバンド(講員様限定)

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