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【ちょっと長めのお散歩】巨大水門を仰ぎ、モンチッチ公園を抜け、下町情緒な駅を見納めに(1時間コース)

ピエール瀧の「23区23時 2020-2022」は去年読んだ本の中でもTOP10に入るお気に入りとなりました。
23区を夜中に目的もなく彷徨う。
気になった道を先に何があるのか分からないまま、とりあえず進んでみる。
私の街歩きの理想の一つです。

その中で、葛飾区で彼らが歩いていた道をなぞり、その先に以前から行ってみたいと思っていた場所があるので進んでみました。


🔷ざっくり地図とルート

緑の丸で囲っているところが「かつしかハープ橋」

🚩start
JR新小岩駅
 ⇩ 10分
荒川中川に架かる平井大橋
 
⇩ 中川沿いに北上15分
上平井水門(かつしかハープ橋を臨む)
 ⇩ 住宅街を10分
モンチッチ公園
(西新小岩五丁目公園)
 ⇩ 住宅街経由で中川緑道公園へ
平和橋で中川を渡る
 
⇩ 20分
京成立石駅
⛳goal

🔶上平井水門とかつしかハープ橋

ある秋の日16時、新小岩駅到着。
いつものように夕方からお散歩開始です。

駅北側の商店街を抜けると蔵前橋通り。
西へ進みます。

蔵前橋通りに架かる陸橋から西方向を臨む
正面に荒川と中川に挟まれるように走る首都高中央環状線が見えます。
スカイツリーもちらり。

駅から10分で平井大橋。
中川と荒川を超える大きな橋です。

手前の水面が中川。
首都高の向こうに荒川が流れています。


余談ですが、平井大橋に上る階段の横がガードレール置き場(捨て場?)のようになっていたのが謎でした。

中川の堤防沿いを北上。

夕暮れ散歩の醍醐味。
空のグラデーションとそれを映す川面。
もし首都高が透明だったら
スカイツリーの頂上付近を車列が横切る未来の光景になりますね。

堤防を15分ほど進むとかつしかハープ橋上平井水門のお出ましです。
「23区23時」に出ていた本日1つ目のお目当てスポット。

(2024-2-12 描)

かつしかハープ橋は、首都高速中央環状線四つ木出入口と平井大橋出入口の間に位置し、綾瀬川から荒川と中川の背割堤に渡る箇所に建設され、1987年に開通しました。

構造形式は「一面吊りS字型の斜張橋」で、特にその美しい姿は、地元地域の方々を始めとして、たくさんの方から親しみをいただいており、橋の名称は首都高初の愛称公募により決定しました。

「首都高ドライバーズサイト」より


上平井水門は、中川、綾瀬川への高潮遡上を防ぐ役目を担う重要な水門です。
他の水門より大きな門扉と巻上げ機を持っています。

「東京都建設局」より


大きな門扉


裏側のこの装置が巻上げ機でしょうか。

この辺り、中川と綾瀬川の合流地点であり、荒川沿いでもあります。
後述しますが、他にもいくつかの河川が。
その上、土地が低いです。

水門は威圧感のある風体で、最近の公共施設で見られる環境に馴染む優しい雰囲気とは無縁。
「守る」ことに特化した建築物です。

機能性とデザイン性を兼ね備えない、ただただ機能だけを追求した巨大な建築物を見ると「本気のやつや・・・」と呟いてしまいます笑

上述の東京都建設局のサイトには、3.11の際に津波を堰き止めるため閉門した水門の様子が掲載されていました。
人々の命を守ることに本気。

🔶モンチッチ公園

川を離れ住宅街を進むこと10分。
西新小岩五丁目公園に到着。
通称モンチッチ公園です。
「23区23時」にも載っていた本日2つ目のお目当てスポット。

(2024-2-12 描)


モンチッチは葛飾区にある会社(株式会社セキグチ)で誕生したことから、区をあげて「モンチッチに会える街」として推しているようです。


園内のあちらこちらにモニュメントがあり、様々なモンチッチの描かれたミニミュージアムもあります。
モンチッチってずいぶんたくさんのバリエーションや仲間がいるのですね。ちびっこ広場には遊具がいくつもあって、たくさんの子供たちが遊んでいました。

お子さんを写さないよう写真を撮ることが出来ないゾーンなので、遊具など詳しくご覧になりたい方は葛飾区の紹介ページをご覧下さい🤭


🔶京成立石駅へ

南北の流れだった中川は、モンチッチ公園の近くで東西の流れに大きく変わります。ここから東へ5kmほどの区間は、川が大きく蛇行する「七曲り」と呼ばれる区間。
その七曲りへは深く入らず、平和橋を渡りました。

平和橋の近くで歩いてきた道を振り返る。

ここから先はピエール瀧から離れ(ここまでは「23区23時」でピエール瀧の言っていた言葉がことあるごとに脳内を回っていました笑)
北上し京成立石駅を目指します。

立石は小さな飲み屋が集まる「せんべろ」の街として有名。
昭和な雰囲気が魅力でもあります。

平和橋から20分。京成立石駅に到着。

駅前の商店街

私の勝手な見解ですが、「昭和レトロ」の流行りに乗り、お店や街などをあえて「レトロ風」に作っているところと、本当に昔から続いている「ガチ」なところがありますが、立石はガチです。100%ガチ。

けれど私にとっては、飲み歩きよりロペの街としての存在が大きいです。
紙兎ロペは「めざましテレビ」で7時前に流れる3分ほどのアニメ。TOHOの映画館に行くと上映前にも出てきます。

メインの登場人物はロペ(ウサギ)とアキラ先輩(リス)
高校生という設定ですが、とくにアキラ先輩はおっさんみたい。

内容を私見入れまくりでご紹介すると
「世の中そりゃ楽しいことあるんだろうけど、出かけんのめんどくさいよな。この街でだらだらしてようぜ」
と、家や家の近所でだらだら過ごしていますが、そんな中でも妙におかしみのある人や、人情味のある人たちに出会ったり、なんだかんだふいに現れる街の美しさにじんわり感動したりする話です。

そんな彼らの暮らす「この街」が立石。

駅前のこの場所でもロペたちがたまに立ち話しをしています。

立石に不案内でこの駅前以外、実在する場所がアニメに出てくるのかは分からないのですが。

そんな立石ですが、大規模な再開発で様相が大きく変わりそうです。
京成線が高架化。駅前に高層タワーが建つとのこと。

私が行ったこの日(2023/10/14)も、駅や線路の周りは工事のため立ち入り禁止エリアが多くありました。
それから4ヶ月経ち、高架化工事が進んでいるようです。
まだロペの気配を感じられる時に行けたのは、幸運だったかもしれないですね。

お散歩data
🔸お散歩day:2023-10-14
🔸距離(参考数値):6km
 ※住宅街で道に迷ったり、駅周辺をぐるぐる回ったのであくまで参考数値です。

❓番外編:中川だらけ❓

記事を書くにあたり地図をじっくり見たところ、この辺り「中川」と付く川がたくさんあります。

「中川」のほかに「新中川」と「旧中川」が。
  • 中川:埼玉県羽生市を起点とし東京湾に注ぐ

  • 新中川:中川の洪水対策で放水路として開削

  • 旧中川:荒川放水路開削のため中川から分断されて出来た

ーとのこと。

そして中川の名前の由来ですが、

利根川と荒川の間を流れるので中川と名付けられたといわれています。

「東京都建設局」より

つまり川だらけ!

日本はやはり本当に川が多いですね。
川は様々な恵みをもたらし豊かさを運んでくれると同時に、水害とも切っても切り離せません。
川の歴史を知ると、いかに日本が昔から治水事業に力を入れてきたのか、あらためて知る機会になります。


最後に、今回のお散歩のきっかけになったピエール瀧「23区23時 2020-2022」のリンクを。
本に載っていた上平井水門とモンチッチ公園の地図を見ていて、少し歩けば立石駅だと気づき行ってみました。タイミングよく改築の直前に見に行くことが出来、ピエール瀧さんに感謝です😂


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