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ライターになって心がけた「守破離」

これまで、ライティングのスキルアップは「守破離」でPDCAを回してきた。

「守破離」は修業の理想的なプロセスを3段階で示したもの。師や流派の教え、型などを忠実に守る「守」、それを疑い、自分なりのやり方を模索する「破」、新しいものを生み出す「離」だ。


「守」で意識している2つのこと

私がライティングで行う「」の部分は、2つ。

ひとつは文章そのものの型を守ること。これはハウツー本などに載っている内容を実際の記事で使ってみたり、取り入れたりすることを指す。私が参考にしているのは下の2冊。

こちらは1文1文の書き方や、文章の流れをつかむのに参考になった。

こちらは、少し応用編。まとまった文章を、どんな視点でどう書いたら面白くなるか、みたいなポイントを学べた。

そしてもうひとつは、掲載予定のHPの、トンマナを守ること。特に最初はHPに掲載されている記事を20記事以上は遡って見る。そして記事の構成や言葉遣い、タイトルなどをチェックして、極力それに合わせた形で記事を書いている。媒体によっては方向性が途中で変わっていたり、記事ごとにテイストがずれているものもあって、どれを真似していいか難しいものもあるけれど、その時は編集者に参考記事を聞く。

本業の仕事では編集者として働いているため、ライター希望者からお試し記事を提出してもらうことがよくある。そこで初めて気づいたのだけれど、この部分をやらない人が意外にも多い。

タイトルの下にディスクリプションがあったり、見出し、小見出しを使い分けていたり、難しい単語に注釈をつけていたり……。2,3記事読めばわかりそうなことも、記事のテイストは一切お構いなしで自分が書きたいように書いてくる人がほとんどだった(そしてトンマナに合わせて書いてくれる人は媒体の意向をくみ取ってくれるので、仕事をお願いしやすい)。

ブログや自分の媒体なら良いのだけど、どこかのメディアに書くならそのメディアの世界観に合わせる必要は必ずあって、記事を読み込めばなんとなく雰囲気だけでも掴めるもの。ただし意外とやっていない人が多いから、ライター応募してお試し記事を書く時は、そこを注意すると受け入れてもらいやすくなるかもしれない。

今でもさまざまな「守」を身に着けられるよう、編集者がしっかり見てくれる媒体でライティングの仕事をさせてもらっている。数多くの記事を読み込んで、自分の文章に当てはめて、そして第三者目線(編集者)でチェックをもらう。

お金をもらっている以上「学んでる」なんて甘いことは言いたくないけれど、自分の納得いく状態まで記事を仕上げ、それがその媒体には合っていたのかどうだったのか、答え合わせができる機会はかなり貴重だ。

次の「破」チャレンジはnoteで実践中

「守」を継続しつつ、「」では自分なりに試行錯誤しながら構成を考えることをしてきた。最初の挑戦が、アパートメントでの執筆だ。

好きな題材で、自由に書いていいと言われたけれど、“自由”の中に自分のやりたい方向性を見つけるには、「守」で学んだことからしか出てこないものだ。悩んだ結果、同時期にライターで関わっていたビジネスメディア「AMP」の構成をもとに記事づくりをした。記事の内容は全く違うけれど、どんな論理展開をするか、話のながれのエッセンス的な部分は、媒体が変わっても十分応用が効いた。

そして今チャレンジしているのが、31歳に人生観を聞く企画「サーティワンに聞いてみた」だ。

編集者/ライターになって約2年。緊張しながら取材もそれなりにやってきた。店舗取材やインタビュー、プレスツアーを経ての紹介記事など取材方法はさまざまだったけれど、やっぱり1番好きなのはインタビューだ。今度は自分がやってみたい方法で、自分が聞いてみたい人にインタビューをしたいなぁと思い、自主企画を立てた。

インタビューの執筆でも、対談形式や三人称形式など書き方はさまざま。どんな書き方が自分に合っているのか、みんなが読んでくれるのか、1記事1記、届けたい人に届く方法を事試行錯誤しながら書いている。

ちなみに今は、「破」にチャレンジしている時が一番楽しい。


「離」はまだ見えないけれど、道は続いている

「離」は正直、まだぼんやりしていて見えない。けれど「守」の先に「破」があったように、「破」を続けていけば「離」が見えるのだろうな、と考えてあまり気にはしていない。

今はひたすら「守」でインプット、溜まった知見からアイデアを出して「破」で楽しむ、そんなふうにライティングをしている。その先に自分らしい作品や、私だから生み出せる何かが見えてくるのだろう。


「守破離」でのスキルアップ、オススメです。

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