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【木のお弁当箱・おひつ】洗い方

三保原屋本店は静岡の家庭用品専門店。創業は1687年といわれています。

ちょっと不安がある・・

一度は使ってみたい木製品。
その中でも、木のお弁当箱(わっぱ、メンパ)や、おひつは、三保原屋でも質問がとても多い商品です。

そこで、一度noteに木のお弁当箱のメンテナンスを纏めておくこととしました。

洗う時にNGなこと

木製品はプラスチック製品と違い、水分を吸収します。(表面にウレタン加工がなされていても、水分を吸収することがあります。)
基本的には「乾かすことがとても大切」だと覚えておいてください。

逆に、木製品のNG行為です!
●長時間(数時間)の水の漬け置き
(お米を取りやすくする程度ならOKです。)

●食洗器(特に乾燥機)・直射日光による乾燥など急激な乾燥


●湿らせたままの保管


これらの行為は木製品が壊れてしまう可能性があるので、避けてください。
(この注意事項は、木のおひつ等でも同じことが言えます。)

木のお弁当箱、おひつの洗い方

ここからは木のお弁当箱、おひつの具体的な洗い方を書いていきます。

①洗い方

木のお弁当箱の内面塗装や、メーカーさんの考え方にもよりますが、
・柔らかいスポンジ
・普通の食器洗い用洗剤を薄めて
を使って洗って頂ければと思います。

よく聞かれるポイントを記載するのであれば・・・
●油分がついている場合は、食器洗い用洗剤で洗うと、油分が分解されます。
●お湯でご飯の残りは殆どとることができます。
●タワシを推奨しているメーカーさんもありますので、購入店で確認されるのが良いと思います。

特におひつなど、何も塗装されていない(無垢、白木)の道具は、シンクが油で汚れていない最初に洗うのがオススメです。

②乾かし方

このように上向きで乾燥させてください

木製品はしっかりと乾かす必要がありますが、急激な乾燥を嫌います。(割れてしまうことがあります。)
食洗器、直射日光による乾燥などは避けてください。

洗った後は、ふきんなどで水滴を拭きとり【上向き】で水分を蒸発させてください。

とても「やりがち」なのが、水を切るために【下向き】で放置してしまう行為・・。

伏せてしまうのは×

水分が上に向かって蒸発するので、お茶碗のように下に向けてしまうと、湿気がこもってしまい、乾燥が不十分になり、中がカビることがあります。

あらためて、木のお弁当箱・おひつは【上向き】での乾燥をさせてください。

③その他

基本的な考え方としては「洗ったらしっかりと乾かすこと!」
詳細については、メーカーさんの考え方や、商品の構造により、異なることがあります。

具体的なことは、お買い上げ時にお店スタッフ(三保原屋に限らず、木のお弁当箱を扱っているお店のスタッフさん)に、ご確認いただくのが一番良いと思います。

その他の情報

★洗うタイミング★

洗った後は、できるだけすぐに乾かすようにしてください。

例えば、会社や学校で、木のお弁当箱を洗われた際は、すぐにカバンにしまい込まずに、乾燥させてからカバンに入れてください。

中途半端に濡れたままカバンや袋にしまう可能性があるようでしたら、会社や学校では木のお弁当箱を洗わずに、おうちに帰ってから洗って乾かすようにしてください。

★乾かしを早くする方法★

※こちらの方法メーカーさんによる指導が異なることがあります。詳しくは販売店にお問合せください。

木のお弁当箱を洗ったあとに、お湯を1/3くらい入れ、お湯が冷めないうちに、お湯を捨ててください。

お弁当箱から湯気がたち、内面の乾燥が早まります。
十分に水をきっていただければ、ふきんで拭かなくとも早めに乾かすことができます。

※写真は三保原屋本店でも取り扱いのある、大館の曲げわっぱメーカー、栗久さんのもの。栗久さんは熱湯利用OKです。

★木の黒ずみの原因★

発生の原因は、乾燥させるまでに時間がかかっているためと思われます。

一方で、木のお弁当箱(おひつ)そのものに問題がないケースとして、、
木のお弁当箱(おひつ)についてしまっているお米(ノリのようになっているもの)がとりきれずに黒くなってしまっているケースもあるようです。

この、「木のお弁当箱(おひつ)にご飯粒が残ってしまう」という問題に関しては・・・

「木のお弁当箱(おひつ)を、キレイに洗う方法」
を大切に伝えるのではなく、
「白米を最後の1粒まで大切に食べる文化」
を大切に伝えたい。


というのが、家庭用品店としての、あるべき回答になるのかもしれません。。
(こちらの言葉・考え方は、あるタワシメーカーさんに教えていただいたものです。)

最後に

木製品は大手メーカーさんが売りにくい商品の1つです。

それは、
●木材の成長に長い時間がかかること
●必ず個体差が出てしまうこと
あたりが原因だと思います。
木のお弁当箱を含め、家庭用品の木製品は大量生産に向かない商品です。

お客様とお話しするなかで、日々思うこともあります。
●木の香りは好き嫌いに個人差が出やすい
(アカシアなどの香りが苦手な方が先日もお見えになりました。)
●材料に関して分かりにくくなっていることが多い
(材料の表記が”天然木”となっており、具体的な特性が分からないこともある。)

そのため、できるだけ店頭で説明をうけて購入検討すべき商品かと思います。
→木のお弁当箱の選び方は、こちらのnote参照

木製品は価格よりも価値を見て個体差を見て、お客様の好きな商品との出会いを楽しんでいただければ幸いです。

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