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世界三大微笑 中宮寺 菩薩半跏像に会いにゆく

このお方にだけは、引っ越し前にどうしてもお会いしておきたかった。

国宝・菩薩半跏像(伝如意輪観音)。
斑鳩の里、法隆寺の隣にそっと門をひらく尼寺、中宮寺のご本尊です。
やわらかく清らかなほほ笑みは、スフィンクス、モナリザとならび世界三大微笑ともいわれています。

受付に御朱印帳を預け、山茶花の木の下に佇む皇后さまの歌碑や、菩薩さまに出会った朝の感動を詠んだ美術史家・会津八一の歌碑を見ながら庭を歩いていくと、すぐに小ぢんまりとした本堂が見えてきます。

階段を上がった一番奥に、漆黒のお姿で座っているのが如意輪観音さま。
右脚を左脚の上に置く「半跏踏下げ」という姿勢。右手の指をそっと頬に当て、どうすれば人びとを悩みから救うことができるかと思案しておられます。
やさしい面ざしの前に坐ると、何か大きなものに包まれたような、あたたかい気持ちに。

また訪れる日までのよすがに、写真集と絵はがきを購入しました。

悲しいとき苦しいとき、ついイライラしてしまうとき。菩薩さまの千億分の一でも慈悲の心を持てるよう、今日受けとった心を忘れずにいたいです。

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