懸垂のポイント
背中のアウトラインを形成するのは、大円筋や広背筋です。この筋肉が発達することで、逆三角形の背中が得られます。懸垂(チンニング)は背中の筋肉を発達させるのに重要なエクササイズです。
懸垂のグリップの違い
懸垂では小指が外側に向くオーバーグリップと、小指が内側に向くアンダーグリップがあります。オーバーグリップだとストレッチが弱く、収縮が強くなります。また、僧帽筋や菱形筋逆に刺激を入れたい場合は、オーバーグリップの方が有利です。アンダーグリップだとストレッチは強く、収縮は弱くなります。
手幅を考えると、手幅の狭いナローグリップの方が広背筋や大円筋のストレッチをかけやすいです。後背筋を狙う場合、肩幅より握りこぶし1つ分広手幅のオーバーグリップが最も効果的です。大円筋を狙う場合、手幅はさらに広く持つようにします。より効率よく効かせるには、サムレスグリップがオススメです。
握り方のコツ
背中のエクササイズで、腕に力が入ってしまい、上手く背中が意識できない場合は、小指と薬指でバーを握ります。他の指にはあまり力を入れません。小指と薬指は、腕の筋肉を支配する神経との関係が薄いので、腕に力が入りにくいのです。
パラレルグリップは手幅が重要
パラレルグリップ(平行状)は非常にオススメです。しかし、多くのジムにおいてあるのは、肩幅程度の広さのグリップです。肩幅ぐらいだと二頭筋に効いてしまいます。パラレルかつ肩幅以上のワイドバーがあれば効率よく広背筋を刺激できます。
懸垂が出来るようになるまで
懸垂は非常に効果の高い種目です。しかし、女性や初心者は1回もできないことが多いです。懸垂ができるようになるまでは、ネガティブ・チンニングやチューブ・チンニングをするといいでしょう。
・ネガティブ・チンニング
台やイスなどを足下に置き、そこからジャンプしてトップポジションまでもって行きます。ゆっくりと広背筋を意識しながら下ろしていきます。下ろすのが自分でコントロールできなくなったら終了です。6~8回出来るようになったら普通のチンニングが1回はできると思います。
・チューブ・チンニング
バーにゴムチューブを回して、足か膝でチューブの上に押さえつけるように乗ります。チューブの反動で体が持ち上がるので、楽に懸垂が出来るようになります。アシストマシンもあるのですが、体が固定されてしまうため、チューブのほうが効果は高いです。
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