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あの時の出会いがなければ今の私はいなかった。なんてよく聞くセリフだけど。

学生の頃の私は父の借金と、さらには両親の離婚で、
大学に行こうという選択肢はなかったのです。

人と話すことも苦手で、
小さいころから得意だったモノづくりの世界に進もうと
高校も工業高校1択。
在学中に就職先を見つけ、
そちらの方向に行ったのですが、

人と関わらない仕事なんてないし、
職を極めるまでの根性がその時はなかったのです。

今でも珍しい丁稚奉公の世界で、
部屋も相部屋、その同室の人とも合わず、
逃げるように辞めてしまいました。

その時に知り合った職人さんのところに駆け込み、
結婚。自営業で家具工房を立ち上げ、
徹夜もづづくような毎日と、
家でも職場でもお義父さんお義母さん含め
家族がずっと一緒という環境にもなじめず、
そこでも結局逃げるように
外に仕事を探しました。

どうせやるならやったことがない仕事をしたかったのと、
どのみち人と関わるのだから、
だったら営業スキルを身に着けようと
未経験OKの広告営業へ応募。
なぜか、あれよあれよと3次面接まで進み、
気づくと採用されてました。

たくさんの応募の中から
採用された私は浮かれていたんです。
家の仕事からも離れたし、
作業服だった毎日から
スーツにかわり、かっこいいし、
大手企業だったので、

そう、浮かれていたんです。

営業職の実際なんて
断られて当たり前の世界。

そんなに変わらない時期に採用された先輩は
どんどん契約をもらってくるのに、
私はというと、

お客様の、「お金がない」
という断り文句に同情してしまい、
効果の見えづらい広告を
胸を張って売ることが
どんどんできなくなっていきました。

もともと、おうちは裕福ではなかったので、
お金を使ってもらうことにとても抵抗があったのです。
(今なら自分が使うときに抵抗が大きいかったからだとわかるのですが)
当時はそんな大事なお金を効果が見えない広告に使わせるなんて、
集客がなかったすごく損をさせてしまう!と、勝手に決めつけてたんです。

そんな状態で仕事を続けることにも
どんどん罪悪感が生まれていきました。

会社の待遇はとてもよく、
みんなが生き生きと仕事している職場でした。
教育にも熱心で、
希望するとたくさんの講座を受けに行くこともできました。
会社にはとてもありがたみを感じていたんです。

だからこそ、
もともと持っている目標金額も少ないのに、
その目標もクリアしない。
どう考えても、私を雇うためのコストの方が
高すぎる。
会社の負担にしかなっていない。
辞めた方が会社のためにもなる。

そう思い当時のリーダーに相談しました。

リーダーはここがすべてじゃないから、
と、そのまま話を進めてくれました。

リーダーからマネージャーへ話しを通してくれ、
異動してきたばかりのマネージャーとの
初めての会話が
「辞めたいです」という相談でした。

この人がいなければ、
今の私はいません。
断言できます。

「お金がない」という
言葉に同情してしまい売れなかった私に

本当にお客様が望んでいることは何なのか?
お客様のためになりたい気持ちがあるのに、
会社のことを使い切ったのか?

と爽やかに、問うてくれました。

あの時のハッとした感覚を今でも思い出します。

まったくやらずに2,3歩歩いて壁にぶつかって
勝手にぽっきり折れて、拗ねて、逃げて、
自分には何もできないと
勝手に自己否定。

自分は精一杯頑張ってます。
それでもだめなんです。と、
助けてもらうこともせずに、
自分で自分の枠を小さく作り、
押しつぶされてたふりをして、
自分を押しつぶしてました。

どれだけの人が働いていて、
お客様との信頼を築き、
一緒に集客を上げてきたのか。

エリア性が違うから。
私はその人とは違うからと
学ぼうともせず、
たくさんのツールも使おうとしていなかった。

辞職依頼でお願いした面談。

初めて会ったマネージャーでしたが、
今でも尊敬しています。

その後、
全力で走りました。
わたし、頑張っています!と周りに言う余裕もないほど
走ったと思います。
睡眠が3時間もない日が続いたこともありましたが
不思議とその時は、自分を責めている時より
辛くなかったのです。
運にも恵まれ
全国表彰の体験もさせてもらいました。

上辺ではなく、本当に望んでいることは
何なのか、その手伝いをする術はないのか
本当に今の全力をだしているのか。
人のせいではなく、自分事で取り組んでいるのか。

あの時、マネージャーが異動してこなければ。
あの時辞めていたら。
知らなかった
世界をたくさん見せてくれました。
あの時の出会いがなければ今の私はいなかったです。

ふと、開催中の募集を見て、振り返りたくなったので、
記しておきます。

#ビジネスの出会い

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