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週末、韓国のカカオのサービスがダウンしてしまったことについて

週末に韓国中が大混乱に陥ったというカカオのエコシステム全体がダウンしてしまったという件。

カカオといえば、韓国の人は仕事のやり取りでもカカオトークを使うくらい浸透しているチャットアプリで有名ですが、かなり手広くビジネスを展開していて、巨大なエコシステムが作られています。

下記はカカオの主なビジネスです。

カカオトーク - 無料通話メッセンジャーアプリケーション
カカオトークチャンネル
KakaoEmoticon
カカオトークオーダー
KakaoMail
カカオトークウォレット
KakaoCon
ダウム
ダウムカフェ - ファンカフェ
Tistory - ブログサービス
Brunch - ブログサービス
カカオストーリー - 画像・動画・音楽共有サービス
カカオバンク
カカオペイ - 電子決済サービス
KakaoHairshop
Hey Kakao
カカオT - 近距離タクシーやカーナビゲーションシステムを提供するアプリケーション
Kakao Navi
Kakao Map
KakaoKids
Kakao games - ビデオゲーム
Kakao Page - ウェブトゥーン・ウェブ小説・映画・アニメ・ドラマ・芸能番組・電子書籍配信サービス
KakaoTV - 公式動画・公式生放送・個人放送・個人動画の動画配信サービス
ピッコマ - 電子マンガ・ノベルサービス
KAKAO WEBTOON - ウェブコミック配信サービス
MelOn - 音楽ストリーミングサービス
Niniz
カカオフレンズ
Kakao Shopping Live - ライブコマースサービス
KakaoTalk Gift
ショッピングハウ - 価格比較・ショッピング仲介サービス
Kakao Makers - 受注生産と共同購入のプラットフォーム
カカオトークショッピング
Kakao i Cloud
Klip
Kakao i Connect
Kakao Work
agit
Kakao business
Kakao Together - CSRプラットフォーム
カカオプロジェクト100
ダウムメール
PotPlayer - Windows向けのメディアプレーヤー
KakaoMetro - 地下鉄ナビゲーションアプリ
カカオT代行 - 運転代行サービス
カカオT駐車
カカオバス - バスの運行状況などを配信するアプリケーション
Kakao Home
Melon Ticket
Melon Aztalk
Source: wikipedia

この記事内にカカオトークの使用率やカカオの企業についてのデータがありましたので、ご参考までに。

韓国で「国民的SNS」と呼ばれている「カカオトーク」は、韓国人の90%が加入するメッセンジャーで、月間使用者数は4500万人を越える。そのため、韓国の企業や学校などではメールの代わりにカカオトークを通じて重要な書類をやり取りしたり指示事項を伝達したりするのだが、それは政府機関も例外ではない。
(中略) 
2021年の売上高は6兆1361億ウォンで、現在は国内に130社余り、海外に40社余りの系列会社を保有し、サムスン・グループ(59社)を抜いて韓国で系列会社を最も多く保有する大企業となった。
Source: 現代ビジネス

また、国も今回の事故以前からカカオの寡占について動いていたようです。

尹錫悦(ユン・ソンヨル)大統領も17日、出勤途中のぶら下がり会見で、「カカオの市場占有率が相当で、(今回の事態の原因として)独占の話も出ている」という記者の質問に、「独占や寡占で市場が歪曲され、しかもこれが国家基盤インフラと同じ程度にまでなっている時は、国民の利益のために国家が必要な対応をしなければならない」とし、「この問題に対して公正取引委員会で検討している」と明らかにした。
Source: 現代ビジネス

今回の事故は、データセンターの火災が原因だそうですが、バックアップのデータセンターがなかったために、カカオトークだけでなく、カカオ銀行も繋がらず決済できなかったり、カカオのエコシステム全体に被害が及んだということですから、被害は甚大だったはずです。

しかし、この事故を受けて、チャットアプリだけとっても、ユーザーはLINEなど別のサービスを登録し始めたりと、スイッチしてしまう兆しがあります。
国の寡占に対する規制も気に掛かりますが、こうしたサービスはネットワークエフェクトによって成り立っているので、ユーザーが
別のサービスに移行するなどとあれば、カカオ自体の存続に関わる事故かもしれないと見ています。

このカカオの事故がどのようにユーザーの動向を変えていくのか、また政府の規制についても、興味深く注視していこうと思います。

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