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ひとりのライターが、アクセサリーと古着のイベントを主催したら、自分の中にまだまだ可能性が沢山あることに気づけた話

先日、私が初めて主催したアクセサリーと古着のポップアップイベントを、無事に開催することができました。

落ち着く空間の中、とっても可愛いアクセサリーと古着のそばで、めいいっぱいお洒落をして、おいしいドリンクを味わいながら、たくさんのひとと、かわいいを共有しながらおしゃべりをした3日間。全身の細胞がひたすらに弾んでいたような気がします。

余すことなく全てをぎゅーーっと抱きしめていたいほど、私にとって、しあわせで特別な時間となりました。まだ余韻が抜けきれない中、MacBookのキーボードを叩いています。

このnoteでは、ライターである私が、なぜイベントを企画することになったのか、そして、準備期間を経て会期を終えたいまの気持ちを、じっくりと書き残しました。

はじまりのはじまり

ちょうど1年前、2022年の冬。

私は、今回のイベントに参加してくれた、ヴィテージショップ《LOOKING FOR YOUMORE》店主のマナちゃんとアクセサリーブランド《lili by SERI》のせりちゃんと、はじめて3人揃って焼き鳥屋さんで飲み交わしました。

簡単にさくっと、それぞれとの出逢いを説明しておきます。

マナちゃんとは、私が20代半が頃に当時彼女が働いていた古着屋さんで出逢い、そこからの繋がり。いまでは、いろんな話もできる1ヶ月に1度は会う仲である。かれこれ、7、8年は経つだろうか。

せりちゃんに出逢ったのは、前職のアクセサリーパーツショップ・マネージャー時代、大阪の阪急うめだ本店へ出張に行った際、偶然出展ブースが隣同士でした。私がInstagramでブランドをフォローしていて知ってファンだったこともあり、初めて、ご本人からアクセサリーを購入すると共に、挨拶をさせてもらったのがはじまり。約3年前のことです。

これまで、せりちゃん自身が福岡に来ることはあまりなかったものの、博多駅で出店があり、本人も数日間滞在するとのことで「飲みに行こう!」と連絡をもらったのが1年前。

そのときに、”なんだか合いそうだな〜”と、私が勝手に思っていた、まだ当時は面識の無い2人を繋げる形で場を取り持ったのが、3人焼き鳥の会でした。みんなでほろ酔いになって、楽しかった記憶しかありません。

2022年冬のほろ酔いせりちゃん

それから、時は過ぎて今年2023年の春、マナちゃんと夜ご飯を食べているときのこと。急に改まった彼女から、「ミホさん。せりさんとのイベントを企画されませんか?」といった提案を突然受けるのです。

それこそ、マナちゃんのヴィンテージショップとせりちゃんのアクセサリーブランドが出店するイベントを、私に企画・主催してほしいというもの。

3人焼き鳥の会のときに、そんなことができたらたのしいよね〜といった話をしたような記憶が微かにあったのだけど(もしかしたら、私の脳内のみの記憶かもしれない)、いつかの遠い希望として浮かんだ状態のままだった。

また、当時の私は、自分の先行きにモヤがかかり過ぎていて、これからの人生どうしていこうかと、延々と迷っている状態。まだライターとも名乗っていないころの話です。

そんな私にとって、マナちゃんからの未来のたのしい提案は、明るい希望に感じ、その場で「やろう!」と即答するのでした。

いつも”そっち側”だった

私個人でイベントを主催したことはないにも関わらず、すぐにやる返答をしちゃうくらいには、私にとって、”イベント企画・運営”というものは、腰が重たいものではありません。

これまでの人生を遡れば、規模は大なり小なり、イベントを主催する”運営側”にいた数の多いこと。

先ほども書いた前職では、数多くのブランドや作家の皆さまにお声がけをしお仕事をさせていただきました。また、いまも携わっているバンドスタッフというお仕事も”運営側”です。そのほか、20代前半では子ども関係のボランティアスタッフの中心メンバーとして、イベントを動かしていた時代もあったり……

”そっち側”を好んで選んできたつもりも意識もないものの、いつのまにか重ねていた経験であり、身になっていたスキルです。自分では気づかぬ内に身につけていることって、みんな意外とあるのかもしれません。

はじめて1人でやってみた

さて、やると決まってから、私が今日までに実際にやったことを、大まかに書き残しておきます。

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▼イベント開催までの流れ

  1. せりちゃんにお誘いLINEを送る。

  2. 会場・日程を決める

  3. イベント名やテーマを決める

  4. イベント概要をまとめる・出店者に共有

  5. イベントビジュアル・DM(フライヤー)作成

  6. 告知解禁(SNS・note)

  7. 会場と詳細な打ち合わせ
    (具体的な場所・什器・備品、搬入時間についての相談、確認)

  8. 出店者や会場をさらに紹介するnote作成のための取材〜記事作成〜公開

  9. 自分の名刺作成(ライター用のもの)
    ──── イベントスタート!────

  10. イベント期間中のSNS更新

  11. イベント終了後のSNS更新

  12. イベント終了後のnote執筆 ←いまここ

  13. 清算

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今回は小規模のイベントではありますが、すべてを自分で手掛ける経験は初めてでした。会社などのチーム内では、上記の項目を手分けして、また報連相をしつつ進行するものですが、今回の場合は、例えば「3.イベント名やテーマを決める」「5.イベントビジュアル・DM(フライヤー)作成」にしても、私が”これだ!”と思う感覚で全て進むわけです。

もちろん、私としては、いいものだと思い決断していくのですが「いいね、それでいこう!」「もっとこうしたらいいんじゃない?」といった賛否問わず、他者からの目線を、どこか無意識に求めている自分もいました。

正直、不安な要素も多いにあったのです、なぜならば、その時点では自己満足でしかないから。言葉に関してはそれなりに経験や実績もありますが、デザインに関しては経験も乏しいため特に不安でした。

だから今回、ご来場の方に、ビジュアルやDMデザインを”かわいい”と言っていただけたときには、内心、飛び跳ねるほど喜んでいました。うれしかった!でも、そんなことも、初めてやって分かることです。ひとりって不安!!

個人的にDMをつくるのは今回が初めて

解き放たれるよろこび

「6.告知解禁(SNS・note)」に至るまでの数日は、各テキスト作成や写真の選定、各所への確認に慌ただしくしましたが、ようやく全てがまとまってイベントをこの世に解き放つ瞬間(具体的に言うと、Instagramとnoteへ投稿すること)は、何ものにも代え難いよろこびでした……

世間の目に触れはじめるタイミングでもあるので、反応に対しての緊張はもちろんあるのですが、手間暇かけて準備をしてきたイベントを知ってもらえるうれしさのほうがずっとずっと勝る。いままでも幾度と経験している「告知解禁」の瞬間ですが、やっぱり私はあの瞬間が大好き!!

襲ってくる不安

そして、告知を解禁したあとには、さらなる不安がやってきます。それは、

「ひとが来てくれるのか問題」

告知後のSNSでの反応は上々でした。コメントや個別のメッセージ、直接会ったときに行く旨を伝えてくれる方もいて、”きっと、来てもらえるだろう”と想像できる方々はいらっしゃったものの、イベント自体は予約制やチケット制ではないため、実際は当日になってみないとわからないという点は恐ろしく思いました。

もちろん私だけの個展ではないので、集客については、運営側の出店者のみんなと力を合わせて、また、会場の力もお借りさせていただくのですが、マナちゃんは、近い場所とは言えど、実店舗をお休みしての出店であり、せりちゃんは、わざわざ大阪から泊まりがけで福岡に来てくれる。会場のit( )teさんには、お店の大切なスペースを大きく貸していただくわけです。

it( )te右奥のスペースをお借りしました

─ せっかく、みんなの貴重な時間や場所を使うのであれば、たくさんのひとに来てもらって、それぞれの良さを知ってもらいたい。大きな意味でみんなにとってプラスにしたい。そうでないと、私がイベントをやる意味がない

そんな気持ちは日に日に増し、”主催者”という肩書きに、自らプレッシャーを与え続けていました。

とはいえ、頭で考えていてもしょうがないので、継続的にSNSでお知らせをしつつ、作成したイベントのDM(フライヤー)を繋がりあるお店に置いていただいたり、話の流れから直接お声がけをしたりと、できることを重ねながら、初日を迎えました。

やってよかったこと、やりきれなかったこと

また、ライターである私が、イベントをするなら”文字で伝える”という武器を存分に使いたいとは考えていて、せっかくなら、関わるみんな、それぞれについての記事を書くことを思い立ちました。

個人的に、ジャンル問わず興味関心があるひとのインタビュー記事は、人となりが伝わるので好きでよく読むのですが、今回の《pop up shop"good!"》では、まさに関わってくれるみんなの人となりを知ってほしいという思いが強いため、今回はインタビュー形式で取材をした上で、記事を書こうと決めたのでした。

それぞれ、マナちゃん、せりちゃん@Zoom、大八木さんに個別で取材をさせていただきました。

▼LOOKING FOR YOUMORE店主・中山真菜さん(マナちゃん)へのインタビューはこちら

▼lili by SERIデザイナー・田中芹さん(せりちゃん)へのインタビューはこちら

※it( )te・大八木さんの記事は、このあとの公開を予定しています。

ロングインタビューを経ての記事執筆は、はじめての経験でしたが、それが大好きな友人たちであったこともうれしく、おかげで貴重な経験を積むことができました。私の思いつきに付き合ってくれた御三方には心から感謝しています。

1周年のタイミングでの取材でした。

イベント前に公開できたマナちゃんとせりちゃんの記事については、読んだ上でのご来場をおすすめしていたのですが、実際に会場で多くのお客様から読みました報告をいただき、心底感動しておりました。

また、終了後にInstagramの方で「インタビュー記事を読んでおいてよかった点や感想」のアンケートを募ったのですが、下記のような回答を数件いただきました。

「ブランドに対する熱い気持ちや人柄を知れて、より親近感をもってお会いできた」

「記事を読んでますますお会いしてみたくなった」

来場者からの感想

私は友人として、マナちゃんやせりちゃんの魅力をそれなりに理解しているつもりでいて、その上で2人のファンでもあるのですが、それは、これまで関わってきた年月や深さが大きく影響していると思っています。

当たり前ですが、pop up shop中にお客様と店舗側が言葉を交わすほんのわずかな時間では、どうしたって魅力の全ては伝わりきらないんですよね。でも、そのわずかな時間で、できる限りは伝わってほしいから、そのサポートになればと思い記事を書きました。

あとは、やっぱり直接会って話しをしたほうが、2人がもつ人間としての愛らしさや、あたたかみが伝わるので、記事をきっかけに「会ってみたい!」とも思ってほしかった。どこまでそれが叶ったかはわかりませんが、少しは力になれた気がしています。

福岡の友人たちとせりちゃんがしゃべっている光景は
実に不思議だった。

あとは、何よりも、完成した記事を読んだ本人たちが喜んでくれたことがうれしかったです。


2020年にオフィスレディを辞め、よっしゃlili by SERIだけでやってくで!と決めてから3年ちょっとが経ち、沢山の人と出会っていくなかで、丁度今が次のステップへ進むときでした
このタイミングで取材をしてもらえて、本当にありがたく思います

lili by SERIのこれまでと、これから

それらをみほちゃんの言葉を通して記事にしていただいています
みほちゃんの愛溢れるこの記事をとっても大切にしたい
私の拙い言葉を、みほちゃんの言葉に乗っけて、愛にかえてくれて、ありがとう!ラブ!

lili by SERI Instagramより

この、せりちゃんからの言葉にもあるように、取材中、いま、彼女の作家人生の大きなターニングポイントにいることを、私自身ひしひしと感じていたので、現時点での記録として、私の言葉で残せたことも光栄に思っています。

色とりどりの古着に囲まれるせりちゃん

"good!"というイベント名


─ 《LOOKING FOR YOUMORE》と《lili by SERI》のpop up shopを、《it( )te》というカフェで私、Mihoが主催をする。─

イベントタイトルやコンセプトを決めるときに、頭の中でイベントの様子を想像しました。

大前提として、それぞれを営むみんなのことを私は敬愛しています。

一緒にいるときに決していやな気持ちにならない。受け止め方がいつもあたたかい。ひとに対してのリスペクトがあって、たとえ不器用な形だったとしても、いつもやさしさを感じます。あと、みんなふざけたがり(笑)深堀りすればキリはないですが、みんなのことを好きな理由です。

元々、3組に繋がりはないものの、共通して「明かるい」「やさしい」「まあるい」イメージが思い浮かびました。そして、きっとそこに集まるひとたちもそうであるはず。

あと、タイトルは、店舗やブランド名の邪魔にならないよう、シンプルな短い単語にしたかった。先ほどのイメージから「happy」「lucky 」「nice」「love」…と、いくつか書き出しつつみんなのことを頭に浮かべると、それぞれが、いつも肯定してくれるイメージが湧いてきました。

「いいですね!」「いいっすね!」「めっちゃいいやん!」と。(誰がどの言葉かはご想像にお任せします)

私自身、日頃みんなのそんな部分に助けられていることも多いにあり、そんな空気感をまとったイベントができたらいいなと思い、最終的には「good」を選びました。「pop up shop」と合わせたときの語感もよかったので。

最終日にようやく使い始めたgoodポーズ👍

イベントを終えて

結果として、実際にひとに来ていただけるのか不安を抱えながら初日を迎えましたが、運営チームの協力も大きく、多くの方にイベント目当てにご来店いただき、プレッシャーで固まっていた私の心はほろほろと解けていきました。ほんとうにありがたい限りです。

"good!"告知の際のnoteには、このように書いていました。

今回、大好きなひとや場所とつくるこのイベントを想像したときにあたまに浮かんだものは、上記のconcept のように「いいね!」「かわいい!」とお互いにいい合える、あかるい空間でした。

ひとりで気を揉むこともおおい日々の中、「いいね!」という短いフレーズひとつでわたしたちは、こころがほっとしたり、やさしくなれたりするもの。

『 pop up shop "good!" 』では、お互いがもつ”いい”感覚をシェアし合いながら、来ていただいた方皆さまもいっしょに、おしゃべりも交えながら、たのしい時間をつくる3日間にしたいと思っています。

引用元:"good!"告知noteより

イベントを終えたいま、まさにこの通りだったなと感じています。

ご来場の皆さまや私たち自身も、アクセサリーやお洋服を選んだり、ドリンクやフードを味わう中で、「これ、かわいい!」「この色も似合う!」「めっちゃいい!」「おいしい〜〜」そんな言葉たちがずっと飛び交う3日間でした。

みんなどれにしようか悩んでいる様子


心地がよかったのは、きっと、その言葉どれもが純粋に心から出たものばかりだったからでしょう。

また、比べることなんてできないのに、どの「かわいい」が一番「かわいい」かを悩み続ける光景はとても尊いものがありました。お客様とふいにはじめちゃうお茶の時間も、たのしかった。

シリーズのカラーも豊富でとても悩むアクセサリー…

ご来場のきっかけは、ブランドや人などそれぞれ違ったかもしれませんが、たのしんでくださっていたらうれしい限りです。そして、私も初めてお会いする方が多くいらっしゃいましたが、どのお客様も愛あるやさしい方ばかりで、とっても感動しました。

それは、マナちゃんやせりちゃん、it( )teご夫妻から紡がれたやさしさなんだろうと思って、そんなすてきなみんなと一緒にイベントができたことに、またうれしくなりました。

最後に、個人的な話になりますが、pop up shop"good!"は、いまの私だから作ることができたイベントだと感じています。

この8年の間、別々に、順番に出逢って、関係を築いてきたひとたちと作るイベントであり、会いに来てくださった方々も、この8年間の私をずっと知ってくださっている方やつい最近出逢った方まで様々。また、イベントの企画・運営やデザインに関しても、これまで培ってきた経験おかげなので、いま、じんわりと、自分のいままでを誇りに思うことができています。

ご来場いただけてうれしすぎたファミリー

あとは、インタビュー記事もそうですが、この記事に関しても、今年の上半期の私には、書き手として未熟すぎて書ききれなかったことと思います。

正直、いまもなお、いろんなことに迷っている最中なのですが、マナちゃんがイベントに誘ってくれた今年の春を思えば、ようやく私自身の成長も感じられています。

自分が思うよりもずっと、ずっと、いま私ができることはあったみたいです。イベントを通して、たくさん気づくことができました。きっかけをくれたマナちゃん、ありがとう。

今回お気に入りのマナちゃん(右)

長くなりましたが、改めてご挨拶をさせてください。

お時間をつくってご来場いただいた皆さま、ありがとうございました!今回来れずとも、気にかけてくださった皆さまもありがとうございます!

そして、一緒にイベントを作ってくれた、
lili by SERIのせりちゃん
LOOKING FOR YOUMOREのマナちゃん

すてきな会場を貸してくださった
it( )teの大八木ご夫妻

みんなで、とびっきりのいい思い出が作れて私はうれしいです。

次回の開催予定は、全くの未定ではありますが、今回、pop up shop”good!”で生まれた繋がりが、これからどこまでも続いていくことを切に願っています。また、いつか、このイベントの意味をどこかで感じられたらしあわせです。

いい3日間をありがとうございました!

pop up shop”good!”主催
Miho

左から、it( )te夫妻・Miho・せり・マナ



p.s そして、お知らせ

pop up shop”good!”で生まれた繋がりが、早速形になりました。

12月10日(日)まで、マナちゃんのお店《LOOKING FOR YOUMORE》にて、《lili by SERI》pop up shopが急遽開催中!!"good!"で買い逃した方は、ぜひご利用ください。

詳細はLOOKING FOR YOUMOREのInstagramをご確認ください。
※12月6日(水)・7日(木)定休日

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