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ADHDの息子が海外インター校で変わった話⑦生徒同士のトラブルへの対処

美帆です。
お読みいただきありがとうございます。

マレーシアで3人の子育てをしながら働いています。

長男16歳はADHD。
長女15歳は、「きょうだい児」の典型しっかりもの。
次男5歳は日本での発達診断「要経過観察」。

マレーシアのインターナショナルスクールに通わせながら、日本との違い、そこで考えたことを書いています。

多様であるから生まれる問題

もともと多民族多文化国家マレーシアの、インター校。
本当に多様な生徒がいます。
寮があるということで、留学している子も。

そんな中で。
やはり
「領土問題」や「政治」「歴史認識」などで、トラブルになることがありました。

我が子たちも、一方的に日本批判されたことがありました。

イルカやクジラ漁について。
領土問題について。

娘はともかく
ADHDの息子は、良くも悪くも「素直」で
相手がいったことをそのまま受け取って、染まりやすいです。

それが正しいことと思い込むこともあります。
それで私(仮想日本代表?)を罵倒してきたこともあります。

それによって、危うさに気付いた私と夫は、迷いながら先生に報告しました。
これはとても困る、と。
彼には両方の言い分を調べてその上で判断する、というのは現段階では難しいです、と。

その対応は、本当に安心できるものでした。

生徒同士のトラブルへの学校の対処

それに参加した生徒たちは、即座に呼び出され、
ガッツリ、コッテリ、絞られたそうです。

「多様性」を認め合うことが重要だ。
政治、宗教、文化が絡むことを相手への攻撃材料として言うべきでは無い

それから、パタリと無くなったと我が子から報告されました。

彼は、今でも時折危うい言動がありますが、その度に「反対意見」を調べるよう促しています。

実は、これ以外でも、生徒同士のトラブルを先生たちは積極的に解決してくれます。
きっかけはなんであれ、口喧嘩になったりすることは、集団生活ではよくあることです。

日本の学校は生徒同士のトラブルにあまり…というか、ほぼ干渉しません。
「自分たちで話し合って解決してみよう」と言われたり。
小学4年生頃からは、ほぼそうなるのでは無いでしょうか。

これは、長男には本当に難しかった、というよりほぼ無理でした。

インター校に通うことで日本を振り返ることが多くなりましたが、
日本は「単一民族単一文化、単一の価値観」(本当は違いますが)を信じきっているところがあり、
「話し合いで解決出来る」というのがベースにあることが、この対応の要因なのかもしれません。

日本で、私はかつて法務部員でしたが
「紳士協定」
(誠意を持って双方協議の上、これを解決する、などの文言)
が本当に多くあります。

案件の難易度ではなく、「取引先」を見てどの程度契約書に時間をかけるか判断すればよく、この会社であればそれほどセンシティブにならなくて良い、と判断することも多くありました。
実際日本はそれが機能する国なんです。

ですが、それが海外との取引となると、かなりセンシティブに内容を見ていました。

「価値観は単一ではない」
「話し合えばわかりあえるわけではない」
ことがベースにあったからです。

インター校でも、同じことが言えます。

だから、生徒同士のトラブルを先生たちは解決するために乗り出してくれます。

これは、単純なようで、日本とインター校の大きな違いと考えています。

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ここまで読んでくださりありがとうございます。