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【つぶやき】あやふや あやふや

この頃、
いろいろな方々のZINEを
見ているうちに、
私が毎月つくって発行している
「みいふう書翰便(しょかんびん)」も、
ひょっとしてZINEかな?
ZINEの仲間に入れてもらえるのかな?
ふとそんなことを思ったのです。
見ると…「ZINE(ジン)」は、
〈個人または少人数が、
自由な手法、テーマで制作した冊子のこと〉と
書いてあります。

私が毎月つくっている書翰便は、
6編ほどの絵と詩、そして絵はがきを
集めて、ひと包みにしています。
お手紙のようで、お手紙ではなく、
絵はがきだけではないので、
絵はがきセットでもなく、
綴じていないので本でもなく、
雑誌でもなく…
さぁて…じゃ、何?
ZINEは「自由な」…とのこと。
もしかしたら、
「みいふう書翰便」という絵と詩の包みは、
ZINEに近い?のか?な?
ZINEを作ろうと思って
作ったわけではなかったのだけれど、
他の人に説明がしにくいので、
そういうことにして、
いい?のか?な?

あやふやな ところ

そんなこんなを思うのは、
私にはしばしばあること。
自分のやっている事が、
どの仲間?何?なのか…
人に説明しにくいのです。
あやふやなところにいることが、
多いのです。

喫茶店をやっていた頃も
「以前からカフェをやるのが夢で?」
取材に来て下さる記者さんには、
必ずそう聞かれました。
「…そうではないんです…」
「どこかで修行を?」
「…いいえ…自己流で…」
「モーニング、ランチは?」
「…ないんです。スコーンとマフィンで…
朝から晩まで同じメニューです」
「おすすめメニューは?」
「…全部です」
「紅茶専門店ですか?」
「…コーヒーも紅茶も、どちらも美味しいものをと…」
「JAZZは旦那様のご趣味で?」
「…私が好きで…」
(当時結婚する気配もなかった頃…でも、
よく考えるとなぜ?JAZZは女の人も聴きますよね)
と、こんなことになのです。
けして質問が変わっているわけではないのです。
でも、なぜか、答えにくいのです。
「…」だらけになってしまうのです。
もしも、万が一、
どんな思いを持って、
私がその事をやっているのか、
ちゃんと話していいですよと
言っていただけるなら
「ある日、
背中が割れて脱皮しまして…」と。
そんな話からしなくてはならないので、
まぁ、日が暮れて、
世が明けてしまいます…。
記者さんは、
長年の夢を叶えたカフェとも、
有名店で修行してきたとも、
JAZZ喫茶とも、
コーヒー専門店とも、
紅茶専門店とも、
スイーツやランチおすすめカフェとも、
書けず…きっと困っただろうなぁ。
ごめんなさい、記者さん。

でも、
コーヒーや紅茶そのものを、
美味しいと思って下さる、
本日の選曲を面白がって下さる、
そういうお客様達に出会える、
あやふやなところ でした。
アリガトウ、サヨナラ、あやふや。


どの仲間?
ジャンルは?
「…」
自分の思いに素直にやると、
私の場合、なぜかそういう事に
なりがちなのです。
本人は素直に選んで、
そこを歩いてみているので、
どうにも直らないのです。
そういえば、
絵本詩集「かぜのえはがき」も。
絵本のような、詩集のような…。
拾ってくださった企画の方が
「絵本と詩集の中間のようですね」と
おっしゃったのを思い出します。
でも、その言葉は、
なんだか嬉しくて、
自分の素直を、
「素直でよろしい」と思えたのは、
あの日が初めてだった気がします。
絵本と詩集の中間にいる本かぁ。
…ふふ、またやらかしたな私。
あやふやな ところ。
コンニチハ、あやふや。

自分の書ける、描けるものを、かく。
ちゃんと、かく。
すると、どうなる?
どこの 何に なる?
だからといって、
そんなにぶっ飛んでいるわけでもないから…
あやふや、あやふやなところに。

ジャンル「あやふや」は、
直らない。
コレカラモ、あやふや。

でも、たまには何かの仲間に、
入れてもらってもいい、でしょうか…
説明しにくいから、という理由?
かもしれないけれど…
この度、
毎月発行のみいふう書翰便から、
引き抜いて「刺繍の詩集」というものを、
つくりました。
綴じていないので「本」ではない、
けれど、
あえて綴じないでつくりました。
こういうものを何と言うのでしょう?
ZINEの仲間に入れてもらえるのかな?

4月10日から販売予定です。
(みいふう書翰オンラインショップにて)
4月10日に、またnoteで、
少しお話いたします。

つぶやきと言うには長過ぎる、
あやふやなつぶやきにお付き合いくださり、
本当にありがとうございます。

もしも気が向いたら、
また読んでいただけましたら、
幸いです。

絵はがき〈2013年5月〉

私の行く道
新芽のふき出す音がする ところ
つぼみがはじけて空気をゆらす ところ
川面に魚のあくびが交じらう ところ
風が蝶に話をする ところ
月の光が葉脈に沁みこむ ところ

あの猫(あのこ)が
わたしの前を
あるいている

「行く道は、こちらです」

わたしを少し
引っぱって
5月の風が
追い越していく

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