見出し画像

片耳難聴の私

難聴と聞くと、多くの人がまったく聞こえないことを想像するだろう。でも、世の中には片耳だけが聞こえない難聴をもつ人がいる。私もその一人だ。日本には、30万人以上もの片耳難聴の方が生活しているという。その事実を知っている人は果たしてどれぐらいいるのだろうか。

美容室や歯医者に行くとき、あぁ私は片耳が聞こえないんだったと気づく。(意外といつも忘れている)聞こえない方の耳から声をかけられたときに何か言ってくれているのは分かるんだけど、よく聞き取れなかったり。

歯医者の場合なんかは特に器具の音や他の患者さんと話している声でさらに聞こえなくなってしまう。それで、何度も聞き返すことはよくあることだ。何とも申し訳ない気持ちになるのだけれど、仕方がない。

きっと「私、片耳が聞こえづらくて…こちら側から話してもらえますか」と伝えたほうがラクなのだろう。そう思っていても、なかなか言いづらくて、今に至る。

普段の生活では大きな問題はないが、ある特定の状況下で障害が生じる。自分でも予想できないときに、不都合なことが起こることを幾度となく経験している。

こんなこともある。会議のなかでたくさんの人と話をするとき、仮にAさんが話していたとしよう。私はそのAさんの話を聞いていたつもりだった。しばらくして、あれ?Bさんが話していたのかと気づく。

片耳難聴の特性として、音の方向性がつかめないということがある。簡単に言うと、どこから発せられた音なのかを認識しにくいということだ。

当事者である私にも分からないことがたくさんあって、多分それは当事者でない人にとってはもっと未知の世界の話なんだろうなーと思う。

少しでも、こういう人もいるんだ、こういうときに大変なんだ、ということを分かってくれる人が一人ふたりと、増えていくといいな~と思うこの頃だ。

とりとめのない話、ここで終わりにしよう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?