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片耳難聴の私 「さて、どこに座ろうか」

誰かと食事をするときに考えてしまうのは「どこに席を陣取るか」ということだ。特に、飲みの席や騒がしい場所での打合せなどではどこに座るかで過ごしやすさが全然違う。

よく聞こえるほうの耳側(左耳)で声を拾うとラクなので、右側の席に座ることが多い。
もちろん他の人が自分の右側に座っても自分が相手の方に身体を向ければいいことなので、問題はない。

誰かと歩いているときにも、自然と相手の右側を陣取る。たまに「なんでわざわざ右側を歩こうとするんだろう」と思われていないか心配になることはあるが。

座ってしまってから「あぁ、こっちに座ってしまった」と後悔することもある。いちいち話している人のほうに身体を向けて耳を傾けるのは正直面倒なことだが、聞こえないときはそうしなくてはならない。

そんなわけで、「どこに座るか」問題はいつも私に付きまとう。

自分がラクをするためというよりは相手に気を遣わせないようにするという意味合いもある。私は割と神経質なので、極力聞こえなくて何度も聞き返すことのないようにしたいと思っている。時には聞き返すこともあるが、誰にでも聞き間違えや聞き取れないことはあると開き直ることにしている。

そういう小さな諦めとか妥協は前回の記事でも書いたが、生活していくうえで仕方がないことではないかと思う。補聴器を使うことも考えることはあるが、とくに買う予定はない。

改めて誤解のないように言うが、片方の耳は聞こえるので、まったく聞き取れないということはない。ただ、聞き取りにくいことはストレスに感じている。それは気を遣わなければいけないことが他の人よりも増えるということもあるし、聞き取るために集中するからでもあるだろう。

そういうわけで、私は普段から誰かの右側を死守しようと静かに奮闘している。






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